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KASHIWA Daisuke 「program music Ⅲ」~コロナ渦の時代に抵抗する音の衝動~

ずいぶんとnote投稿をサボってしまいました。

2020年12月19日にVirgin Babylon Recordsよりリリースされた
KASHIWA Daisuke 「program music Ⅲ」を紹介します。

以下、オフィシャルサイトより引用

KASHIWA Daisuke最新作。51分を超える長編「sons」1曲のみで構成され、3年ぶり9枚目となるフルアルバムをリリースします。
彼自身によって設定されたテーマで構築され、世界中で多くのファンを獲得してきた「program music」シリーズの3作目となります。
コロナ禍における不安定な社会情勢と、それに揺れる様々な人々や家族。これまでの日常とは異なった生活を余儀なくされる中で、改めて人の繋がりや家族と言う存在を強く認識させられながらも、彼がたどり着いたのは究極にパーソナルな作品でした。
KASHIWA自身、「これまでの音楽活動における全てを置いてきた」と表現するこの1曲は、あらゆるジャンルの垣根を越え壮大なストーリーを展開しつつも、一方でひどく内向的な家族という人間の根源的なテーマを内包しているようにも感じられます。

51分を超える長編曲「sons」は、KASHIWA Daisuke氏の集大成ともいうべき渾身の1曲ですが、長尺な曲にありがちな重厚な印象はまったくありません。

音楽ジャンルを軽々と行き来する風通しの良さを感じる軽やかさで、
どこまでもエモーショナルでアップリフティング。
驚くほど流麗で馴染みやすい旋律が舞い踊る、言葉本来の意味でPOPな1曲だと感じました。

コロナ渦の中、あらゆる行動が制限され、人々の交流が妨げられ、
無力感を感じる今現在、2020年にこの作品がリリースされたことは
とても意味があると感じます。

閉塞的な雰囲気に抵抗するかのごとく
眩いばかりの旋律とアンサンブルとリズムで、心の奥底から勇気を奮い立たせ、聴くものを鼓舞する「sons」は
「音楽は、想像力は、表現はこんなにも自由で、我々にはまだ沢山の可能性が溢れているのだ」と
高らかに宣言しているようです。

もし貴方が51分という曲の長さに二の足を踏んでいるなら、重い腰を上げて一度は聴いてみることをおススメします。
聴いたその日から、きっと何か新しいことをしたくなる衝動を抑えきれないでしょうから。



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