アメリカ大陸を横断したネコ　1-d　ヨーグルト味のヨーグルトが欲しい

　オーバニーにしばらく滞在した後、いよいよ大陸横断に出発だ。600kmほどドライブして、ペンシルバニア州のエリーに着いた。移動中、おいらはスタインベックの『チャーリーとの旅』の犬チャーリーみたいに助手席かと思ったのに後部座席だ。まあ、いちばん偉い人は後部座席に座るものらしいから当然か。でも檻の中に入れられているのはなぜだ。

　最初の宿マイクロテル・インは、ケチなマネージャーたちの旅にしてはちょっとおしゃれ。おいらは一泊10ドルだけど、人間は平日の5月9日は80ドル、金曜日の10日は100ドルだって。ホテルの裏の林から、アメリカマルバヤナギの綿毛がふわふわと漂ってくる。エリー湖の畔の町だって聞いたけど、ここから湖は見えない。

　おいらはヨーグルトが好きで、旅行先ではいつもヨーグルトを買ってもらっている。アメリカのヨーグルトも楽しみにしていたのに・・・。アメリカのスーパーマーケットにもいろいろなヨーグルトがあるけど、その99パーセントはチェリー味だったりキウィ味だったり、いろいろなソースが入っているらしい。一度チェリーソース入りヨーグルトのソースのかかってないところをもらったけど、人工的なサクランボの匂いが強くておいら食べられなかった。おいらが好きなのはヨーグルトの味と香りがするヨーグルトなのに。
　でも今日もらったヨーグルトは、砂糖がけのアーモンドがセットになっているけど、ヨーグルト自体は変なフレーバーがないからおいしかった。でもヨーグルト味のヨーグルトがほとんどないなんて、アメリカって変な国だね。