1章 大陸を横断 -砂漠の町ツーソンへ
1-2 人間とネコの入国手続き
12時間55分のフライトは無事終了。日付変更線をまたいだのでまだ5月3日、ニュージャージー州ニューアーク国際空港へは予定時刻の16:50よりちょっと早めに着陸したのだが、最初からトラブル発生。入国審査で4人前の人が終わったところでコンピューターシステムがダウン、そのまま30分以上人間もネコも行列に並んだまま待たされた。審査窓口の各コンピューターに応急処置でDVDを入れて入国審査は再開したが、本来のシステムは使えなくて指紋採取や顔写真撮影はなし。帰国時に問題にならなければいいのだが。
今回は3ヶ月未満なので、ビザなし渡航許可ESTAでの入国だが、オンライン申請したときに、「この画面を印刷することをお勧めしますが、渡航の際に認証のコピーの提示を求められることはありません」と画面に出てきた。しかし、オンラインで確認できないせいか、それともわれわれが怪しかったのか、提示を求められた。印刷したまま出発間際までプリンターの上に置きっぱなしだったのだが、忘れずに持ってきてよかった。長い行列ができて、後ろの人は英語がわからなくて不安そうだった。せっかく飛行機は予定より早く着いたのに、入国は予定よりもだいぶ遅くなってしまった。
人間の次はネコの入国。税関の書類の「動物および肉類の持ち込み」にチェックを入れたので税関の検査のあるエリアに入るように言われる。日本の検疫所の出国書類の原本の方を見せる。書類を見ただけで返してくれて、ネコの顔も見ずにあっけなく手続きはおしまい。
ここから先の移動はすべてレンタカーだ。ハーツレンタカーに行くと、4WDの車を頼んでいたのに用意されていた車は4WDではなかったので交換してもらい、さらに時間がかかる。フォードのエクスプローラーというけっこう大きい車だった。
ホテルは空港のすぐそばなのだが、まずは最低限必要なネコ用品を買いたい。空港からもホテルからも近い場所にディスカウント店Big Lotsがあるのを事前に探しておいたので、そこで猫砂、猫トイレ、アイムスのカリカリ、餌入れ、水入れなどを購入してホテルへ。宿で留守番のときや、車での移動時用の檻は、金属製の折りたたみ式のものを日本から持ってきている。
なんとか明るいうちにホテルまでたどり着けてよかった。いきなりの右側通行の夜間走行は、できれば避けたい。
翌日、北上してニューヨーク州オーバニーへ。知り合いの家に数日滞在してからアメリカ大陸を横断して南西部のアリゾナへ、そしてテキサスに行く予定だ。
日本でガーミン社の携帯ナビを買って、アメリカの地図を入れて持参している。こちらにもナビはあるだろうけど、英語で指示されても理解する前に道を曲がり損ねそうだ。持参したナビもまだ使いこなしてないので迷いながらなんとか到着。片側2車線の州間高速道路は対向車線との間は木立がある所もあってゆったりしている。落葉広葉樹が多くてちょうど若葉の季節だ。
アメリカで使えるドコモUSAの携帯電話を、日本のドコモショップで購入してきた。5月3日からの契約で、アメリカでは5月3日から特に操作しなくてもそのまま使えますといわれたのだが、実際にアメリカに来た最初の晩に試してみたが、受信も送信もできない。送信しようとダイアルすると、ドコモUSAにつながるのだが、プッシュフォンのメニューが途中で操作できなくなって、オペレーターにつながるまでいかない。オーバニーの知人の家に滞在中に電話を借りてドコモUSAのサービスに電話してみたら、アカウントがロックされているそうだ。解除してもらって使えるようになったけど、日本で聞いた話と違う。