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5章 大陸を横断 -東海岸に戻る

5-6 観光地に滞在

 7月9日、北東にひたすら向かう。東部標準時区域に入ったので一時間時計を進める。520kmほど進んで17時頃バージニア州ウィズビルのレッドルーフ・インに到着。
 この前のテネシーもそうだが、天気が悪いせいか、気温が30℃を越えることもなく涼しい日が続いている。翌朝は肌寒くて目が覚めた。熱帯夜の日本に帰ると辛いかもしれない。ウィズビル滞在中は天気が悪かったせいもあって、買い物やご飯を食べに行った以外はほとんど外に出ないでのんびり休養。ここもまた宿にコインランドリーがなくて、町中のコインランドリーは場所が非常にわかりづらくで苦労する。

 2泊してさらに北東に向かって出発。一気に590km進んで、ペンシルベニア州ハリスバーグのエコノロッジに到着。ここがアメリカ横断旅行の最後のホテルだ。ハリスバーグはペンシルバニア州の州都でもある。
 チェックインするとき、ハーシーパークに行くのかと聞かれて、何のことか理解できずにいたら、地図を出して教えてくれた。この町に隣接するハーシーは、あのチョコレートのハーシーの本拠地で、ハーシーチョコレートパークというテーマパークがある。チョコバーの制作体験ができるそうだ。実はここは、最後のコウモリ観察地テネシー州のキンボールから、目的地のニューヨーク州オーバニーまでを無理なく走るために、3回に分けて進むと決めて、3等分したときに地図上にあった町だから選んだだけだ。おなじみの安モーテルのチェーンが、なぜかみんな高いなあと思っていたら、観光地だったのだ。今回の旅では、17の町に泊まっているが、本格的な観光地といえる場所はここが初めてだ。

5-6アメリカコウモリ旅地図

 チョコレートパークは興味がわかないけれど、16時半くらいに近所のワイルドウッド公園という探鳥地に行く。
 ハゴロモガラスが、仲間同士で追いかけっこをしたり、他の鳥を追い払っている。中には、魚を持って飛んでいるミサゴを追いかけている奴もいる。と思ったら、オオアオサギを追いかけて背中からアタックしている個体もいた。ふわふわ飛ぶオオアオサギの背中に乗っているように見えなくもなかったが、まさかそんなこともないだろう。

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 行きに道を間違えてハリスバーグエリア・コミュニティカレッジの構内を抜けたときに、植え込みにウッドチャックMarmota monaxが隠れているのが見えたので、帰りにも構内を通ったら、芝生の上のあちこちにいた。人がそばを通っても、車から降りて撮影しても、動じる様子はない。時々立ち上がってあたりを見回す姿勢になるのが楽しい、とぼけた生き物だ。

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 構内の芝生には、オジロジカも遠くにいたが、隣接する木立へ消えていってしまった。

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 ここのエコノロッジはコンチネンタルブレックファーストが付くのだが、ここにもワッフル製造機があって毎朝行列ができていた。そのほかにベーグルもあっておいしかったし、ドーナツ、シリアル2種にコーヒーやジュースもある。