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【Q1後日談】【Q1.二〇二三年三月一八日開業の新駅を巡る】99.新綱島スクエアでも爽健美茶を買う

 休日朝の東急新横浜線は空いている。新横浜から上り列車で一駅、新綱島にて下車。五月の連休中に、この駅から乗車したことはあるが、下車するのは初めてだ。


 改札を出る。スタンプ台は、五月と同じ場所に設置されているが、絵柄は異なっている。ここ新綱島駅のハンコではなく、現在行われているスタンプラリーのものとなっている。


 改札前の壁には、東急沿線、東急グループの様々な掲示物が貼られている。世田谷ボロ市の開催時は、臨時ダイヤが組まれるとのことだ。


 「新綱島スクエア」という商業施設が三日前にオープンしたと聞いて見に来た。仕事で新横浜に連泊していた帰路なので、実に丁度良いタイミングだ。駅の地下通路と直結しているので、そこから入る。
 とりあえず、二階のタリーズにて朝食を食べる。玉子サンドとコーヒー。レジの若い女性は、明らかにこの仕事を始めたばかりで、いかにも新店舗の新人バイトといった感じがする。全ての動作が不慣れで緩慢だが、常に初々しく可愛い微笑を浮かべながら接客しているため、全てが許されている。


 店の座席は、オープンカフェやフードコートのような感じで、ビル内の通路に向かって大きく開かれている。開放感のあるレイアウトだ。
 奥の方に、ネットカフェの個室ブースのように仕切られた席が二席あるのを見つける。いずれも使用中であり、当分空く気配はなさそうだ。普通にカウンター席に座る。

 一階から地上に出て、周囲の様子を見て回る。開業したと言っても、一階部分の半分にはまだ何のテナントも入っていない。周囲の土地にも、三角コーンとバーで仕切られた工事中の部分がまだ多い。その周辺を工事関係者が歩いたり、立ち話をしたりしている。良い天気だ。



 三階の東急ストアの店内を巡る。当たり前だが、開店したばかりなので、まだ見切り品などはない。爽健美茶を買う。


 二〇二三年三月一八日に開業した三つの新駅を巡るという企画を、今年のゴールデンウィークに行った。この新綱島駅、JR京葉線幕張豊砂駅とJR田沢湖線前潟駅である。幕張豊砂と前潟ではいずれも爽健美茶を買った。今ここでも買ったので、これでコンプリートだ。


 四階のテナント群が開業するのは一月だと掲示されている。エスカレーターは封鎖されてまだ行くことが出来ない。


 五月の時と同様に、鶴見川の土手に登る。冬の鶴見川には水鳥の姿が多い。艦隊を組んで川面を滑るように進み、そのうちの何羽かが時折水面を蹴って低く羽ばたく。遠くの橋上を新幹線同士がすれ違う。爽やかな景色だ。
 土手を降りて駅の方へ戻る。何故かよく分からないが、一風堂の前に行列が出来ている。つい先日、新横浜駅店で食べたばかりだ。
 改札の前では、おそらくはバイトと思われる二人組が、ウェットティッシュを配っている。受け取る。

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