見出し画像

競馬学校騎手課程を受験。そして…

皆様こんにちは。魚谷侑未です。
今回のコラムは前回(『騎手になるのが夢だった』)の続きになります。

皆さんは、騎手になるために必要なことってどんなことだと思いますか?

まず初めに思い浮かぶのは「減量」ではないでしょうか。当時中学二年生だった私もそうでした。競馬学校の試験内容をホームページで見ると、

【1次試験】
身体検査
体力測定
学科試験
面接

と記載されており、まず初めに「身体検査」があります。今現在はわかりませんが、私が当時試験を受けた時は最初に体重計に乗り、43キロ以上の人は試験を受けることが出来ませんでした(編註:体重測定の結果、応募資格に定める体重を超えていた場合は、その時点で不合格。なお、年齢毎に指定体重は異なる)。つまり、「体重測定」が絶対条件となるのです。

学校の勉強はそれなりに出来るし、部活もずっと運動部(中学時代は卓球部でした)で、それなりに自信はあるし、減量さえ出来ればなんとかなる!なんて思っていました。

狭き門と言われる競馬学校騎手課程。そんな甘いわけがないだろう…と今の私が声をかけられるなら言ってあげたいです。

結果は、1次試験で不合格。
そりゃそうです。体重をクリアしたからって、それ以外、人並みかそれ以下の私を受からせる意味がないですから。試験が終わって、全く手応えはなかったものの、不合格の通知を見た時はそれなりに落ち込みました。

この先の人生どうしようか。

その頃の私は、競馬の騎手になる以外の道は一切考えていなかったんです。父親には、競馬の道に進みたいと相談もしましたが、「高校だけは行って欲しい」と言われ、それに従うことにしました。

当時、もっとたくさん馬と触れ合う生活をしていたら、何らかの競馬の道に進むことも考えたかもしれませんが、知識を持たず、騎手になりたいという気持ちしかない私には、両親の意向を蹴ってまで競馬の道を選ぶ自信はありませんでした。

高校を卒業したら、もう一度目指そう。
それまでは高校で運動部に所属して、身近な自分のやれることをやろう。

その後、高校に行きますが、本来やりたい事ではないという思いが強かったので中途半端な日々。友達と過ごすのは楽しかったですが、それ以外に成せたことはほとんどないと言えるでしょう。

そんな一般的な女子高生の、日常的な生活にも終わりがきます。私は将来何がやりたいのか。高校生活で、騎手になる以外の夢は何か見つかったのか。

…見つかりませんでした。

15歳からの三年間は長過ぎて、今からでは遅過ぎるもしれない。それでも、もう一度、競馬の騎手を夢見て、前に進もうと決意するのでした。

(次回更新は8月3日になります)

うおたにゆうみ
十段位、王位をはじめ数多のタイトルを手にしている麻雀のトッププロ。2018年のドラフト会議でセガサミーフェニックスから1位指名されMリーガーになると、2019年にレギュラーシーズンMVPと最高打点賞の二冠を獲得。その実力で「麻雀に男女差はない」を証明し続けている。麻雀プロを志す前は騎手を目指しており、実際に競馬学校騎手課程を受験したという経歴の持ち主。
ツイッター @yuumi1102

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?