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パターンからのズレには要注意!

 先日いつものように『からくりサーカス』を打っているととある異変に気が付きました。いつも全台リセットしていると思ったのについに据え置きの挙動を示したのです。これには参りました。

 パチスロでホールを攻略するにあたって必ず考えなければいけないこと。それは「設定変更のクセ」です。
 パチスロは設定変更することによって朝イチが少し有利になるマシンがあります。4号機ではストック機『スーパーリノ』『キングパルサー』『吉宗』といったマシンは設定変更することで朝イチ早めに当りを引く可能性がありました。5号機で最もリセットの恩恵が強かったのは…やはり『ミリオンゴッド~神々の凱旋~』でしょうか。超強力な天井性能を誇るマシンでしたが、設定変更することでその天井が1480Gから1000Gに短縮されるのです。こうなると等価交換なら0Gから打っても期待値はプラスでした。6号機でリセットの優位性が最も高かったのは『南国育ち』と『チバリヨ』、2つの沖スロでしょう。どちらもリセット台を打つことでかなりの収支を叩き出すことが可能でした。あまりの甘さに『南国育ち』の賞味期限は1か月もありませんでした。この頃から「リセ狩り」という言葉が浸透していき、リセットされた台だけ打ち荒す人達が出禁になるといった事態にまで発展していきました。

 それだけリセットが甘いのだったらホール側がリセットしなければいいじゃないかという話になりそうですが、そうもいきません。据え置きと分かった瞬間「このホールは出す気がない」と推測出来るからです。ホールにある台の9割が設定1なのですから据え置き=低設定と考えられても仕方ないのです。
 もちろん、ホールによって設定変更のクセは様々。全台リセットするホールもあれば、力を入れている機種だけ設定変更するホール。ピンポイントで高設定の台だけ設定変更して、後は据え置き。と、いろんなパターンがあります。自分が行っているホールは基本的に全台リセットがかけられているのですが、その中で「からくりサーカス」に据え置きの台を見つけてしまったのです。いつもやっていることをやらなくなった。これは状況の悪化を示す以外何物でもありません。設定変更パターン一つだけでもいろんなものが見えてくるのです。

 競走馬にも同じようなことが言えます。得意だったコース、距離、展開で成績が振るわなくなってきたとすればそれはピークアウトの前兆。逆に苦手なこと、やったことないことが出来るようになった場合は成長のサインといえます。
 今週天皇賞秋に出走するジャックドールを例にとって見ましょう。

 ジャックドールは1勝クラスから5連勝で一気に重賞ウィナーになったわけですが2勝クラスからは常に逃げる戦法を取っていました。その後大阪杯でもハナを切るものの落鉄の影響もあってか5着に敗れてしまいます。
 そして、その年の秋シーズン初戦の札幌記念は大注目の一戦でした。ジャックドール以外にパンサラッサ、ユニコーンライオンと逃げ馬が揃ったのです。パンサラッサとユニコーンライオンが同厩舎なので競らない可能性はあるとしてもジャックドールはどうするんだろうと戦前から予想が難しかったのを今でも覚えています。蓋を開けてみるとジャックドールは3番手からマイペースの競馬で先行押し切り、1着をもぎ取りました。
 これまで番手の競馬がなかったわけではありませんが、ずっと逃げてきた馬が重賞で控えて競馬が出来る、そして勝ち切るというのはかなり難しいこと。父モーリスの晩成の血がまだ成長を促している。そう感じた一戦でした。その後ジャックドールは今年の大阪杯でリベンジに成功、見事G1ホースの仲間入りを果たしたのです。
こういう化けるタイプというのはやはりハーツクライやモーリスといった晩成傾向のある血統に多く見られるので変化のサインを見逃さないようにしていきたいものですね。

【今週の推定設定6】
土曜京都11R 16ウインマーベル(西村J)

これまで2桁着順に沈んだのはいずれも馬場が悪かった場合。スプリント戦はいつも脚を余し気味で不完全燃焼に終わっており、いかにも1400mが適距離に見える。そう考えると近走だと京王杯SCでしか結果が出てないことにも納得がいく。西村Jにスイッチすること、京都の芝のインが少しずつ悪くなっていることも考慮するとここで一発ありそう。

単勝20倍つけば設定6でしょう。

赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。
X(旧ツイッター) @genkiakasaka

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