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同僚との会話がきっかけで競馬沼へ

前回のコラムでは、ダビスタと最多勝の相関性について書かせていただきました。
簡単にいうと、ダビスタにハマる→飲みにいかない→体調がいい→最多勝、です(笑)。ダビスタⅡにハマった1994年には19勝、PS版にハマった1997年には18勝。
だから、本来はダビスタに感謝しなければいけないところです。

ですが私は、『ダビスタGOLD』発売記念で開発者の薗部博之さんと対談させていただいた際、ご本人に向かって、

ダビスタが僕を悪くした

とお伝えしました。それはなぜか?

初めて馬券を買ったのこそ1990年と古いのですが、私が本格的に馬券を買い始めたのは、現役引退の数年前からです。それも基本的にはオフ限定。

野球というのはツキに左右されるスポーツじゃないですか。芯で捉えられても、野手の正面を突くこともあれば、完全に打ち取った当たりでもヒットになってしまうこともあります。
強ければ常勝できるような競技ではないので、シーズン中は“ツキ”を試合で使いたいという気持ちがあって、馬券を買いませんでした。

馬券を買うようになったのは、とある馬券理論がきっかけ。
ある時、シーズン途中で二軍に落ちた時、同僚の二人が「今日の絶対軸馬は何頭?」みたいな会話をしていたんです。

絶対軸馬? なんだそれ?

その響きが無性に気になったので、彼らに聞いてみたところ「そういう馬券術があるんです。これがまたよく馬券に絡むんですよ」なんて言われて。
「今日の馬券、買います?」とも言われて、買ったのか、買わなかったのか。そして勝ったのか、負けたのかは記憶に無いのですが(笑)。

調べてみたら、どうやら『絶対軸馬』の開発者は名古屋の方だというじゃないですか。
これは何かの縁に違いない!

…というのはあくまで言い訳で、心の底では、ずっと馬券を買ってみたいと思っていたのでしょうね。ただ、取っ掛かりがなかったところで『絶対軸馬』と出会い、馬券を買うようになりました。

『絶対軸馬』理論では、概ね、1日数頭の該当馬が導き出されます。
朝から晩まで一日中、全レース勝負しなければいけないと思い込んでいた私にとって、狙いたい馬がいるだけに絞って勝負すればいいという理論は、非常に魅力的だったのです。

入り口は『絶対軸馬』理論でしたが、なにせダビスタでの予備知識があるだけに、すんなりと入り込めてしまいました。レース番組やレース体系は頭に入っているし、血統については言わずもがな。
たちまち、馬券の魅力に取り憑かれ、深い深い競馬沼へとハマっていきました。

そのせいで、毎週馬券検討に頭を悩ませ、痛恨のハズレをくらっては膝から崩れ落ち…ダビスタさえなければ、こんなに苦しむ日々はなかったはず。だから、「ダビスタが僕を悪くした」(笑)。

なんて、冗談めかして言っていますが、本当のところは、今や毎週のように競馬を楽しませてもらっているし、競馬のおかげで番組出演やプレゼンターなど、たくさんお仕事もいただいています。
まさに、このコラムのタイトルではありませんが、「競馬って、本当にオモロいよね」を日々痛感しています。
ですから、ダビスタにも薗部さんにも感謝しかありません。

競馬を通して、たくさんの出会いもありました。そのうちの一つが一口馬主という新たな趣味
初めて出資した馬はチャビアールというチチカステナンゴ産駒でした。

(次回更新は8月15日となります)

やまもとまさ
プロ通算219勝、3度の最多勝、沢村賞、史上最年長でのノーヒットノーラン、50歳での登板など、記録にも記憶にも残る活躍を果たした球界のレジェンド。現在は野球解説者・スポーツコメンテーターとして活動している。ラジコン、クワガタ飼育等、多趣味としても知られる。競馬への造詣も深く、一口馬主としてアルアイン、シャフリヤールに出資する相馬眼の持ち主。
ツイッター @yamamoto34masa

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