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「隠される『国の事故調査』プロセスを明らかに!訴訟」 きょうが初弁論でしたが……

運輸安全委員会を相手にきちんと情報開示をしてくださいと訴えた裁判。その初弁論がきょう10月5日、東京地裁で開かれました。原告は、われわれ調査報道グループの「フロントラインプレス合同会社」。被告は国です。いったい、どういう訴訟なのか? それについては、少し前、このnoteでも説明しました。2008年6月、千葉県犬吠埼のはるか沖合で起きた「第58寿和丸」の転覆・沈没事故をめぐっての、情報公開に関する訴訟です。

訴訟にはわかりやすい名前も必要です。そうでないと、なかなか訴訟の存在自体も広がりません。「寿和丸訴訟」というと、“情報公開”というニュアンスが出ません。で、考えたついたのがこれです。「隠される『国の事故調査』プロセスを明らかに!訴訟」。長いですが、事故調そのものの在り方を広く問いたいとも考えています。

きょうの初弁論は午前10時半、東京地裁703号法廷でした。合同会社の代表社員である高田は原告席から被告席を見やり、訟務検事と向き合いました。新聞記者時代、何度か座ったのは被告席。原告席に座るのは初めてです!!

裁判ではあらかじめ、訴状を提出しています。本件の訴状(の一部)はこれ ↓です。その他、証拠説明書などが法廷で「陳述」となりました。「陳述したとみなす」の手続きであり、実際に読み上げるわけではありません。

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訴えの内容は、簡単に言えば、「情報公開請求で開示を求められた運輸安全委員会の公文書は出せません」という国の決定を取り消せ、というものです。とにかく、最近の情報公開はひどい。公文書が開示されても、黒塗りだらけ。全面黒塗りという「のり弁」も珍しくありません。そういう姿勢そのものを問いたいという気持ちもあります。

被告・国側の対応はこれでした(↓)

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要するに、「きょうは主張しません。もうちょっと待ってね」ということです。次回弁論は11月18日。「それまでに自分たちの言い分はまとめます!」との対応でした。

初弁論の所要は約10分。民事の最初ですから、そんなものでしょう。

次回弁論が楽しみです。

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