わたしの冬 1日目
冬は、気づいたときから始まるのだ!
みんな〜〜 ことしも仲良くしてね
1月1日
目が覚めたら、2024年だった。
かなり未来まで来てしまった感じがする。
初夢はいつ見る夢なのか。
諸説あるが、今日なのだとしたら、わたしの初夢は「最高のベースに出会う夢」だった。
すげー真っ赤で、ちょっと光って、弦はふわふわだった。
なかなか良いんじゃないでしょうか。
お布団があたたかく楽しかったが、夫の実家・奈良に帰るため、のそのそ起き上がり、身支度をして家を出た。もうポストも見ない。
駅に向かう途中にあるワクワク名所、三毛猫が出る窓は、今日はただの窓だった。
ちぇっ 大吉はお預け。
突然、わたしが「あっ!ポスト見て来るの忘れた!年賀状がたっっくさん届いてるのに〜〜!」と残念がったが、令和の朝なので、言葉はジョークになって冬空に消えた。夫は油断していた。
奈良までの近鉄電車。足元が本気であたたかい。
手癖でインスタを開き、そうだ!と親友にダイレクトメッセージで餅のGIFを送った。
送ってからLINEを開いたら、15分前に、親友から餅のスタンプが届いていた。
フッ
やさしい風ほら、笑顔にかえて
夫の実家に着き、お義父さんお義母さん夫と4人でおせちを食べた。毎年、おじいさんが家で焼いてくれる鯛が一匹出てくるのがお楽しみだ。
夫がほぐして取り分けてくれたので「ありが鯛」と言ったら、新年から早速スベった。
おかしいな、大阪なら爆笑なのに
のびのび生きることは、世界を信じること。
めげずに今年もやっていこう〜〜
さて、この後のことはみんなと同じだ。
こたつでのんびりテレビを見ていると、緊急速報のテロップが入る。ほどなくして4人分のスマホから、けたたましい警告音が鳴った。地震だ。
不穏なアラート音が続き、お義母さんが「どうしよう!こわい!!」と、かなり取り乱していて、ほかはみんな落ち着いていた。でも、今、何ができるのかわからない。動けない。頭だけが高速で動いている。空回りしてる感じだ。
わたしはやっと、「ストーブを消しますね」と言って立ち上がった。頭は冷静だったが、テレビからのアナウンサーの激しい呼びかけに、鳥肌がたっていた。そのことにだんだん気がついていく。
たのしいお正月が、台無しだ。地震が部下なら、きつく叱ってる。いくらなんでも、やっていい日と悪い日がある。こんなのだめだよ。
絶えずテレビに映る "逃げて!" の文字に、日ごろ、防災といっても自宅待機を想定した「備蓄」しか対策できていなくて、最寄りの避難場所さえはっきり分かっていないな…と反省した。
もしも同じように、すぐに言えない人がいたら、このページで今すぐ調べてください。
住所いれたら、分かりやすいマップがすぐ出る
お願いお願いお願いお願い
↓
気持ちが少し落ち着いてきたころ、一人暮らしの祖母が心配になり、LINEを送ったら、
大丈夫ですよ!子どものころ、2階にいたのに1階の田んぼに落ちていたこともありました!
と返ってきた。壮絶な被災エピソードなのに、なんだか気が抜ける。先輩は強い。
心配しても、いつもこちらが安心させられる。
ああ、みんながすっかり大丈夫になったら、日本中みんなで、またお正月をやりたいよ。
その日がきたら、みんなで新しいお正月を作ろうよ。餅を焼いて、おせち食べて、寝っ転がって、家にひとりでも平和なテレビ見て、めいっぱい油断しようよ。なんにも心配いらない日が要るよ。
今できるのが、祈りだと思う。
これは、ゾウにキスされながらもフグを押さえつけてる、夫の実家の犬。
これは、大晦日に観に行った「ジャルジャルが108本コントをやり続ける」狂気のライブで、わたしがいちばん笑ったネタ。
そして
みんなご安全に!
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