ゴジラの背びれが当たった話
11月18日、ゴジラ一番くじの初日。
ちょうど心斎橋でバンドの練習の予定があったので、帰りにPARCOにある「ゴジラ・ストア Osaka」に寄ると決めていた。
店内には、一番くじ専用レジができていた。
立て看板に、「おひとりさま一会計につき10回まで」と、このシステムの秩序を守るためのルールが書いてある。よろしい、従おう。
いかにも"ゴジラ玄人"といったリアルガチなおじさま方や、知らない言葉で会話している観光客たちに混ざって、わたしも静かに列に並ぶ。
「 A賞 フィギュア 」と書かれた大きな箱を抱えて並んでいる人もいて、すでに"n周目"の挑戦なのだろうと分かる。
いいな。わたしもフィギュアほしいな。
当たるかな。
やっとわたしの番になって、レジのお姉さんが「何枚引きますか?」と聞いてくれる。
「(2枚)」と、胸の前でひかえめにピースサインをした。1800円分のピース!
一番くじをやるのは生まれて初めてだ。
でも平気。作法がわからないので、さっきインターネットでやり方を調べておいた。
ゴジラの前では、スマートでいたいわたし。
箱からくじを引くだけだって書いてあった。
ヨユ〜!わたしにもできる。
なんだか、ガチャガチャよりも厳かで、ドキドキするな。箱をごそごそしてくじを引き、指示に従ってまず机に置く。そして、くじをめくる。
すると、それまで淡々と接客してくれていたお姉さんの顔に、はじめて感情がみえた。
「わ、すごい!」と小さく声を出すお姉さん。
「すごい!『背びれプレート』は、1枚しか入ってないんです!」「おめでとうございます!」と、嬉しそうにわたしを見ている。すげえ笑ってる。
「 B賞 背びれプレート 」
どうやら、全くじ80枚の中に、たった一枚しか入っていない超レア賞を引いたらしかった。
大当たりのA賞よりも、確率が低いという。
背びれプレートってなんなんだろう。皿?
あまり状況を飲み込めないまま、もう一つの賞品「 F賞 ブラックタンブラー 」と一緒に受け取り、持ち帰った。
さて、すぐインターネットに喋りかけるわたし。
電車で、背びれプレートについて調べてみた。
お姉さんがあんなに嬉しそうに「おめでとうございます!」と言ってくれたのだ。さぞすばらしい代物が当たったのではないか??!?!
すると、どうやらゴジラファン界隈のあいだを騒がせている賞品だということがわかった。
まずは公式サイトの記載がこちら。
次に、SNSでの主な反応はこちら。
(最後の意見が、いかにも"本物"で良い。
どのゴジラかが大切なんだよな)
ひとしきりインターネットの声を読んでいたら、だんだん笑いが込み上げてきた。
そこそこ運が良く、いらんもんコレクターでおなじみのわたし、どうやら一位の「いらんもん」が大当たりしたらしたい。
家に帰って開封したので、ここでみなさんに見ていただきたい。
デカい。そして重い。
プレートといっても皿として使えそうなわけでもなく、立てて置いておくには不安定だ。
肝心の造形も、背びれだと言われると背びれだが、背びれかと問われると自信がない。
なんなんだろう、これ。
かくして、わが家に、またいらんもんが増えた。
「友近のCD」、「鳩のかぶりもの」、「金玉を押したら目が光る猫のランプ」などに並ぶ、お気に入りのコレクションが増えた。
ぜんぜんいらんけど、家にゴジラの背びれがあるのはいいな。悪くない。
ぜんぜんいらんけど
わたしの一番くじ初挑戦は、お笑いに終わった。
『ゴジラ VS ビオランテ』のステッカーと、赤文字ロゴのマグカップが欲しいので、またどこかで見かけたら挑戦してみようかな。
みんなは何が当たるのかな?
やったら教えてね。
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