知らないということを知っている

年が明けて、いかがお過ごしでしょうか。

年々ではありますが、あっという間に月日が過ぎていくことが多く、気づいたらもう1月も後半に差し掛かっています。

これからfrom now onでは、当初は、保育や教育、家庭における子どもや親、支援者など、どの立場においても子どもや人に関わる生活や仕事しているようなあらゆる立場の方の為に、そういった方達が交わる場を作ることも目的としていましたが、今は形を変えて、ここでは情報を発信することで、それぞれのそれぞれに必要なタイミングで立ち止まる、考えるきっかけになればと思い、こうして不定期に記事を書いています。

普段は必要とする方や子どもと話をしながらやり取りをさせていただいているのですが、1対1、あるいは1対複数で話や文字のやり取りをするからこそ、よりその人に合わせた形で伝えて、考えたり、気づくことができる場になっているのかなと思っています。

もちろん、答えが率直に明確に欲しい方や質問がはっきりしている方もいらっしゃるのですが、ほとんどは自分自身で答えが見つけられなくて、でも何をしていいのか、そもそも私に答えを求めているのか、自分で考えたいのか、どれも定まっていない状態のまま、なんとなくゆっくりと話をしていく中で文字でやりとりしていく中で、気づいていく、見つけていくということもあります。

私は、誰かの為に生きていきたい性格ですが、私が誰かの為に何かしたい、できるとは思っていません。

自分がこうするのが好き、こうしたいと思う行動で誰かの役に立てるなら嬉しいし、自分の経験が誰かの為になるならという思いでしかいません。

なので、これといって悩みや迷いがなくとも、話をすることで、何か気持ちがすっきりしたり、ほっとしたり、次へ切り換える為の場として私を利用して頂ければと思っています。

誰かに話をする、行動を起こす、それだけで、大きな一歩だからです。

しかし、その方が持っているものをより生かせるように、一緒に考えること、それは最大限させて頂いていますし、必要に応じて、専門的なことやお繋ぎをすることもあります。なので、何らかしらどんな形であれ、これからfrom now onにアクションを起こしてもらった子や方にはプラスになるものをと考えています。

これからfrom now onでしている活動は特に規定を設けていない為、中には何も言わずにそのままを自分自身の考えとして、日々のお仕事の中に取り入れていかれる方もいらっしゃいます。

もう少し、これからfrom now onを活動ではなく、正式な仕事といった形を作っていけばいいのかもしれませんが、あくまでも形づくらず、表には出さず、必要な方と繋がって提供して、こうして表では投稿をしながら活動させて頂いていることと、多数よりも少数であることでよりその子やその人に向き合った話やコンサルティングができると思っているので、あえてそういった方を見かけしたとしても、何もこちらからはアクションは起こしません。

同じことをしていても、人のすることですから、必ずしも同じことを提供できるとは思わないからです。

むしろ、それが形を変えて、また誰かの為になればいい、マイナスではなく、プラスになるのならいいなと願っています。


さて、冒頭の言葉、

『知らないということを知っている』という言葉は、ご存知でしょうか?


あなたは何かを知っていることが自信となりますか?得ですか?

あなたは何かを知らないということが不安ですか?損ですか?


この『知らないということを知っている』という言葉は、私が物心をついた時から指針にしている言葉です。

哲学者、ソクラテスの言葉です。

きっかけはある漫画の中にソクラテスが出てきたからだったのですが、いつからか私は初めて知ることや、知らないことは徹底して覚える、調べることを好み、答えのない答えを考えることが好きだったので、この言葉を知った時は、これだ!と幼いながらもすごく感銘を受けたことを覚えています。

世の中は知らないことだらけ、知ろうと思ったって知らないことも、知れないこともある。

知っていると思っているより、知らないと思っている方が、より人生は豊かになるなと今なら一層思います。

以前に、みることの意味や報道のことについての記事を書いたことがあります。

これについては記事だけで話すことや伝えることでは伝えきれず、それを実際に使いたい時やできるようにはやり取りをしながら、その子やその人に合わせた行動を見つけ、また元通りの自分の修正に気づいた時には戻ってしまうこともあるので難しい部分ではあるのですが、この言葉は、自分の軸を持つことにとっても、大切な言葉だと私は思っています。


一時期、私は保育や教育、特別支援教育、心理学など、より専門性を高める為に、最新のことは知らないことはないように学会に足を運び、ひたすら研修や合宿などに飛び回っていたことがありました。

けれど、確かに専門性の高い教授や職の方と繋がり、接することはできても、実際にそういった機会がなく子どもや親、支援者に向き合う人に伝えるにはどうにもできないものがありました。

時間がない、そもそも必要に駆られていない、そこまで求めていない。

それでも、大事なことであり、子ども達や社会が変わってきているのだから、今までのやり方のままでは現場が変わらない。

そう思い続けていた中で、出逢ったのが、国内ではない、保育や教育でした。

元々、特別支援教育はDSM、WISCなど日本発祥ではないものが基になった基準や検査があるので特別教育士の資格を取得する為に、カリキュラムの単位をクリアしながら、

『なんで日本はこうなんだろう?』

という疑問が常にありました。

学びながら海外の考え方に共感を覚え、それがそのまま日本の学校教育にあればもっと違うのになと思っていましたし、実際に特別支援教育を学びながら、海外の保育を実践し、自分の中でそれらをもっと一般の教育に伝わる形で取り組むということを目標に再度、発達支援の仕事に転職をしました。

それでも、本当に伝えたい子や人には伝わらない現実や最先端のITを利用してしまうと、それを使えない、このnoteにすら辿り着かない子や人には絶対に届かないわけです。

それではこれからfrom now onの活動をしている意味がありません。

私はどの立場で過ごしていても、どの立場で働いていても、必ず大半の反対にいる子や人達がいることを考えてしまいます。

これって当たり前だけど、当たり前だという考えは本当なのか?

この自分が持っている価値観や感覚は自分だけじゃないのか?

これって日本だからではないのか?

などと思います。


これがタイトルにもある、私の中の、知らないということを知っているということにも当たります。

そう考えると、このこれからfrom now onの活動に終わりはないと思うし、これを考えることは、私にとっては仕事ではなく、生活の一部のような感覚です。

知らないことだらけだと思うと、今後も学びに終わりはありません。

とはいえ、ここで記事を発信しているだけでは、まだまだ自ら出歩いていたとしても、未だに届かない、出会えない子や方もいらっしゃるので、今後はさらに新たに形をプラスして、よりみなさんが参加して関わっていきやすい環境を作っていこうと思っています。

どうぞこれからも引き続きよろしくお願いします。







よろしければサポートをよろしくお願いします。より多くの方々に出逢っていけるよう、その人やその子がじぶんらしくいれるきっかけづくりや環境をつくっていけるように活動していきたいと思っています。