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土木学会誌 第109巻 第8号特集 今からはじめるネイチャーポジティブ

本日は技術士レイ子こと、Reiko Yamamotoさんと、主査の山梨大学の大槻順朗先生と、6月より副委員長に就任された建設技術研究所の瀬尾弘美さんをゲストに土木学会誌動画、略してDDの収録を行いました。

企画趣旨

今回の特集名には、30by30など急速に私たちの身の回りで聞かれるようになったG7サミットで先進国が掲げたネイチャーポジティブの前に「今からはじめる」が付いている。特集主査を務められた大槻先生は、「ネイチャーポジティブはエコノミードリブンな諸刃の剣。土木にはその責任があるし、土木だから取り組めることがある」と、そして瀬尾さんは「現場で忸怩たる思いをされてきた多様な皆さんが対話を通じて昇華させた成果」として、お二人とも巻頭の座談会をお薦め記事として紹介下さった。

巻頭の座談会「ネイチャーポジティブは建設産業のビジネスチャンスだ」

座談会の聞き手は、学生編集委員の松原さん。素直な質問にお三方が丁寧に分かり易く答えておられて読み易い。学生編集委員は、『学生記事』にて「土木の門戸をたたくー高校生と土木ー」を執筆され、高校生がもつ土木のイメージなどを鮮やかに描き出しておられた。

かつて、ともに土木学会誌を編集した清水建設の橋本純さんの記事が目にとまった。仕事にプライドを持ちポジティブな橋本さんらしい、現場の記事で嬉しくなった。

学生記事

本特集の企画趣旨と編集後記は合わせて読まれたい。「今からはじめるネイチャーポジティブ」がインクルーシブインフラをみんなでつくり、生かし続けるヒントがたくさんありそうだ。もう一度「環境」という言葉を問い直してみよう!

編集後記

文責:田中尚人(熊本大学大学院 先端科学研究部 准教授)プロフィールfrom DOBOKU 副偏集長。専門は土木史、景観マネジメント、都市地域計画。趣味は散歩と妄想。文化的景観保全の研究と実践を熊本県を中心に行い、水辺の国土史を紡ぎたいと考えている。著書に恩師中村良夫先生らと編んだ『都市を編集する川-広島・太田川のまちづくり(渓水社,2019.12)』がある。