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地中・土の便り
誰しもが多かれ少なかれ、混乱や動揺、混迷、不安などを孕んでいる。
それが心にあれば、自覚を伴って表出するか無自覚に露呈するか、抑制するかであってその表現すらが人それぞれ。
でも個人的に思うのは心の中のそれはあまり問題ではなくて寧ろ健全な証であり。
地中に埋まっている誰のものとも知れない不安定な塊の方が私たちにダイレクトに侵食している気もする。
が、しかしながらその不安定な塊の上に流動的ながら安定した資産がのっている。
ならばそんな侵食する塊はスルーするに限る。
だから実は足元にはそれだけじゃなくて、個々、全体の可能性やら夢も同時に埋まっていると私は思っている。
私とあなたが歩いてきた独自の道のりを振り返り掘り起こしてみるなら、オリジナルの夢や可能性が歩いた分だけぎっしり埋まっている。
しかもそれは多くの支援、応援を載せています。
利息と呼ぶにはかなり現実的な利率のご時世でお馴染みの令和ですが、その足元の利息たるや膨大です。
もはやそれは莫大な元本と呼べる。
新たな資産、至極当然の継承される遺産とも呼んでいいかもしれません。
何せ他ならぬあなたと私がこの足で稼いで増やして耕し育ててきたものだからです。
正当な継承権の行使。
無心に熱心に一心に土壌を作った足元に埋蔵された宝を掘り出すのにいい季節になってきました。
他や車が通りやすいよう固く踏み締められた轍に、後続の私は助けられる。
柔らかく栄養や水を含み実りを齎す田畑や木。草花が揺れる風景は通りすがりの私や子ども、動物、道行く人の心身を育て潤す。安心感を与える。鳥は囀り、犬猫は駆け回り、私たちも屈託なく喜び笑いあいます。
荒地を改良に改良を重ねて研究し、新たなるフィールドで作物に限らず建築物を建てて憩い集い発展を遂げる場所を作り。その地で私とあなたはあらゆる恩恵を受ける。
区画整理の為に様々な計画と希望を積み重ね、計り知れぬ説得交渉に時と想いを重ね。労を惜しまず。
心を折り頭を下げ腰を折り、骨を折り。足を運び心を運び心と目を配り、手と手を繋ぎ、心を重ねて手を掛ける。
折々に心を砕き心血注いで整備された土地に集まりこれからの区画を運営するあなたと私。
これまでの道の力、今から明日へと続く道。足元の確かさ。
足元には力と宝が埋まっています。
削ぐ事でひらくもの。
そんな事を想う夜です。
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