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一生分の色のシャワー

色の豊富さについて想いを馳せた時、一生ひとつも触れない使わない、使いきれない色の方が多いんじゃないのかなあと少ししんみりしてしまいました。

古くは○色鉛筆、クレヨン。
インクもブルーブラックにラパンセなどトラディショナルなものから今様まで様々あります。

更に和名の色や例えばメイク用品なら各メーカーの名付ける独自の色名。
それが好きでつい買ってしまう、なんてあなたも少なくないと思います。

デジタルでも色コードやパレットから抽出して実際に使う色はその膨大な数に対して僅か。

毎日シャワーみたいに一筋ずつの色を変えて浴びたって追い付かない程の色の波。

こういったもどかしさと同時に心の奥がグワっと湧くような感覚ってあなたなら何に対して抱くのでしょうか?

お洒落に限らず使う色は三色までで、メインとサブの割合はこうしましょうという指南はよく目にすると思います。
所謂見やすさ、垢抜け、そのものの印象付け等を目指したコーディネート。

ここからはもっとこんな風に色を楽しもう、的なものに多く触れられたらいいなと感じています。

色を実際におこすのは難しい面もあり。
見た色なのか、見せたい色なのか、伝えたい色なのか、イメージとしての色なのか、記憶の色か。
その辺りを再現するにあたっても機器やらの都合で思うような仕上がりにする為にはなんべんもトライする事だってあります。
質感なども同時再現するとなるとそれはもう匠の仕事です。

色って生きものだと思いませんか。

色と私の相性というものもきっとあるんだと思います。
あなたと色の相性はどうですか?

仕上げのたった一枚の為に生まれ出る無数のトライの積み重ねを、共に試行錯誤した道のりを、ロスと一括りに呼ぶようなことを私は撤廃していけたらとも思っています。

プロセスこそ人柄、プロセスこそあなたと私のたったひとつの宝。
結果はあなたと私の後に自ずとできる道。

ロスがないように、なんて声からは遠く離れた世界で私とあなたは息をする。笑い合う。

青は藍より出でて藍より青し、出藍の誉。

そんな事を感じている昼下がりです。


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