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【フロッグの考察部屋】よう実2年生編11巻 感想&考察!

 どうも、フロッグ@よう実です!

 この記事では、よう実最新巻の2年生編11巻を読んでの感想、そして考察をしていこうと思います!


 いやぁ〜、お話的には準備回だったのですが、内容が濃い!
 考察要素もしっかりあったので、しっかり考えていきますよヾ( -`д´-

という事で、早速行って参りましょう!



※目次Ⅰは感想メイン、目次Ⅱ以降が考察になっています。考察だけ見たい方は目次から飛んで下さいm(_ _)m

↓↓↓感想パート↓↓↓


Ⅰ.感想:準備と清算の交流会!

 11巻でのメインとなる舞台は「交流会」と呼ばれる、数名の3年生がリーダーを務め、1.2年生クラス混合でグループを組み交流を深めるイベントに参加するものになっていました。

 3年生からは、南雲・朝比奈・鬼龍院など進路に余裕を持つ生徒たちが参加した模様。
 競技への直接参加もできず、誰を出場させるかの選定のみと限定的な参加です。



・南雲との勝負


そして今回、とても緩い条件の中南雲と勝負をする形になりました。

「南雲との勝負」
全20グループでの総当りで行われる交流会で、19戦中17勝を達成で綾小路の勝利。
競技には全て出場すること、敗北は2回まで許される事以外は無し。
勝利で南雲からプライベートポイントが譲渡される(多額だが2000万では無い)

 そんな綾小路が配属されたグループは鬼龍院グループ。
南雲との対決を聞き自ら志願してリーダーを務めることになったようです。

【交流会 グループ分け】
鬼龍院グループ:リーダー 鬼龍院楓花
1年生:A-豊橋峨朗、小角暖/B-柳安久、榮倉まみ/C-椿桜子、新徳太郎/D-小保方幸喜、十手美空
2年生:A-橋本正義、山村美紀、森下藍/B-綾小路清隆、西村竜子/C-小田拓海、椎名ひより/D-初川舞峰


南雲グループ:リーダー 南雲雅
1年生:A-高橋修、藤堂凛、天沢一夏/B-萩原千颯、福地陽菜乃/C-滑川あずき、井口由里/D-帯刀碧、大崎乃愛
2年生:A-真田康生、沢田恭美/B-堀北鈴音、平田洋介/C-金田悟、葛城康平/D-神崎隆二

 ご覧の通り、南雲グループは優秀且つ従順な生徒をかき集めた布陣となっています。
 鬼龍院グループは基本適当に選んでそうです。
 とはいえ、グループの勝敗を競う勝負では無いので問題はありませんでした。

 結果、綾小路は17勝2敗と南雲との賭けに勝利し、プライベートポイントを受け取ることに成功します。
 ただこのプライベートポイントは、後程グループに山分けした様です。
 
 尚、今回の交流会で12戦以上して2敗以下だった生徒は綾小路だけだったと言う、ほぼ初めての種目ばかりだったにも関わらず綾小路の適応力の高さが浮き彫りになった結果でした。

 因みに、原作1-1巻で登場した「井の頭心は押し花が趣味」を有効活用してきて、心ちゃんが綾小路をフルボッコしてたのはめちゃくちゃ面白かったです…w

綾小路に完封した最強キャラ、井の頭心

何はともあれ、これで南雲との戦いも終わりました。
またこの時、南雲から今後の進路についての話も聞かされることになります。



・3年生達の進路

 南雲との勝負の流れで、南雲が堀北学の後を追い大学に進学する事が明かされています。

また、綾小路にも同じ大学に来ないかと誘ってますね。
 まだ堀北学や綾小路と戦いたい、肩を並べて色々やりたいと思っている様子。

 
南雲は大学で、堀北学や綾小路と肩を並べ戦えるような人間になると意気込んでいました。


 自らの実力をしっかり測り、周りを評価する姿勢は南雲の強キャラとしての立場を確立させたなと感じて、個人的には良かったと思います。


 

続いて鬼龍院楓花の進路ですが、こちらも名門大学の法学部という事でした。

 鬼龍院は小さい頃、家柄の都合で現総理大臣の鬼島総理にあったことがあるようで、小さい頃は政治家を志したようです。


 今ではその政治家の汚い裏事情も知り諦めたようですが、「今のところ成る予定は無い」とも言っています。
 綾小路が政治家への道へ行く事が有り得る以上、鬼龍院もありえない話ではなさそうです。


 最後に朝比奈なずなですが、こちらも大学進学ですね。Aクラスの特権は使わず実力に見合った大学を受け、就職等に特権を回すようです。


 余談ですが、今回南雲と朝比奈の関係性についても少し匂わせがありましたね。


 南雲と近い関係であり、天沢が知るデータでも「南雲先輩の大切な朝比奈先輩」と言っており脅しに使う程近い関係の様子。

 これに関しては、やはり予想通り『入学以前からの幼なじみ』のような関係と思われます。
 もしくは、天沢との会話と掛けるなら『兄妹のような関係』でもいいかも知れません。



・次戦への準備を始める者達

 卒業に向けた清算を始めた3年生とは違い、2年生達は来る学年末試験に向け準備を始める行動も見られました。


 坂柳はこの交流会期間を『休息』に充てたようです。

 生存と脱落の特別試験での神室の退学は、結果的に坂柳の成長に繋がったものの、やはり本調子では無い様子です。
また山村に対しても罪悪感を抱いており、上手く関係性を築けていないようです。
 

神室との天秤に掛けられたAクラスの山村も同様、坂柳との関係性を迷い、悩んでいました。

 橋本から『あの話』を既に聞いた綾小路は、そんな彼女らを手助けすべく、仲介をしていました。
 そして無事山村は坂柳に伝えたいことを言うことが出来、坂柳もまた一段階成長が出来たみたいです。


 続いては同じくAクラスの森下藍

 彼女は裏切り者である橋本を気にしつつ、綾小路にも探りを入れていました。

 綾小路が坂柳、あるいは橋本のどちらかに肩入れするのかどうかを気にしていたようです。
 森下は不思議ちゃんな子ですが頭もキレ、クラスを守ろうとする意思も持っていますね。

 
 それと余談ですが、森下は絶対に衣笠先生のネタを詰め込むには最適なキャラだと思ってそうだなとw
 めちゃくちゃ独特なノリはすごく好き。


 さてお次は龍園


  今回は坂柳を心配して声をかけていた時任を詰めている場面がありました。

 龍園としては、今の弱っている坂柳に触れないことで、闘志の再燃を抑制しようという作戦のようでしたので、当然の反応です。

 龍園も坂柳を倒すことを見据え、準備中である事が伺えました。


そんなこんなで、学年末試験や今後の展開に関わってくるお話が展開された『交流会』でした。
 あんまり殺伐とした内容ではないのに、めちゃくちゃ面白かったのは流石よう実だなと…

そして次が怖い…

ということで、こっからは考察パートです!
 結構なジャンルがそろい踏みですので読みごたえがあるかも。


↓↓↓考察パート↓↓↓


Ⅱ.不穏な三者面談

 まずは11巻冒頭の2者面談で明らかになった話題から。

 3月26日〜4月1日は、親族を交えて進路等を相談する『三者面談』が行われるそうです。
 高育は特殊な環境ではありますが、悪魔でも高等学校。しっかりこの辺はやっていくみたいです。

 当然綾小路は、父親が来るはずもなく代理の人物が来ると思っていました。(読者もほぼ全員そうでしょう)

 …が、何と、綾小路父自ら三者面談に赴く事が決定しているのだそうです!
 綾小路は当然その裏の狙いを疑い、茶柱先生に詳しく事情を聞きます。

2-11巻より
茶柱「通常スケジュールが変われば連絡が欲しいと思うのは当然だが、それは基本的に自分の子供の面談日時に変更があった場合に限るはずだ。
しかしおまえのお父さんは今渡しているクラス全体のスケジュールにわずかでも変更点があったら必ず連絡をと言っていた」

綾小路「例えば別日の関係ないクラスメイトの面談が入れ替わるなどしても、ですか?」

 茶柱先生からの情報を加味して、綾小路父が直接三者面談に来る理由を考えてみます。

 上記引用から、綾小路父の狙いは
『綾小路のクラスメイト、もしくはその親御さん』
に接触することではないかと考えられます。

 そして綾小路のクラスメイトや今のスケジュール表を見た後に『直接訪問する』と連絡が来たことを考慮すると、綾小路の直前に面談がある『高円寺六助』がターゲットになると思われます。

 高円寺と言えば、日本有数の資産家「高円寺コンツェルン」の一人息子という設定があります。
 やはりとてつもない規模の資産家へのパイプを作る機会になる為、面談が高円寺の前後になる調整をしたいのだと感じます。

 またこれ以外にも、
『綾小路の進路』
についてもここで聞かされる可能性が高いのではないかと思います。
 

 0巻では、清隆を「政治家」か「指導者」にするかで迷っており、その解決のための行動が高育に入学〜現在に至るまでの出来事でした。


 約2年間の経過を見て、月城や石上からの報告なども加味した上で、どちらを目指させるのかを伝えに来ると思われます。

 この時綾小路が受け入れるのか、はたまた何か『目指したいもの』を見つけ反抗するのかとても楽しみです。


Ⅲ.高円寺六助のポテンシャル


 今回、高円寺との絡みもしっかりと描かれていました。
しかも内容はこれまでよりも踏み込んだものとなっており、高円寺の強さや高育にいる理由も何となく見えてくる内容です。

 今回の綾小路と高円寺の会話で、遂に基礎スペックがどんな力関係になっているのかの分析が描写されました。

【綾小路と高円寺の基礎スペック差】
・学力:綾小路≧高円寺
・身体的な強さ:高円寺≧綾小路

 やはり学力においては、WRの膨大な知識を持つ綾小路に軍配があがり、逆に単純な力比べでは高円寺の産まれ持つ肉体には敵わないという分析でした。

 更に、高円寺は自らの価値が高いと自負する理由に、『適応力の高さ』を挙げています。

 これはWR時代の綾小路を見てもわかる通り、綾小路の最強たる所以も『適応力』です。
 お互いが『適応力』を最大の武器として保持しているのはとても興味深い
と感じました。

 やはりこの2人は、意図的に『作られた天才』か『生まれ持った天才』かで完全に対比させています。
 今後どこかで、綾小路と高円寺のガチバトルが繰り広げられる可能性は高いのではないかと思います。

 そして、高円寺が高育にいる理由にも繋がる発言も登場しました。

2-11巻より
高円寺:「私としてもこの学校に入るくらいなら中国にでも再訪して修行に身を投じた方が有意義だと思っているさ。そう出来ない事情がこっちにもあるのさ」

 高円寺は高育にいることを『いなければ行けない事情がある』と言っています。
 この事から、やはり高円寺コンツェルンと高育=鬼島派閥との関係性が疑われますね。

 この辺はこちらのnoteに詳しく考察しているので、良ければ読んでください。↓↓↓


Ⅳ.天沢の今後と綾小路の目的

 さて、11巻では天沢一夏にもスポットが当てられていましたね。

 彼女はやはり、八神を退学にさせられたことに対しての復讐心が残っている模様でした。
 そしてその『八つ当たり』の為、交流会では南雲のグループに入り、最終日の夜には直接的な手段を用いようとしていました。

 また、この時天沢自身が自らを『無価値な人間』と評し、南雲に大怪我を追わせた後学校を退学するような心積りもしていました。


 しかし、ここで南雲から『綾小路からの伝言』という形でこの様に伝えられます。

2-11巻より
『おまえにはまだ価値がある。それを無駄に捨てるな』

 綾小路は数度の接触から、この状況をバッチリ読み切っていました。
 (久しぶりの怒涛のカタルシスでめちゃくちゃ鳥肌立ちました。)

 これにより、天沢の自暴自棄な行動を止めること、そして南雲への餞別として天沢からの危機の回避をやってのけたことになります。


・綾小路にとっての『天沢の価値』とは?

 さてそんな出来事ですが、綾小路目線で天沢の『価値』とは何でしょうか?


 筆者はこれを、『後の綾小路の手駒としての価値』だと考えました。

綾小路が高育に来た目的として、私は『将来の自らの駒作り』をしに来たと考えました。
(詳しくは下記noteを参照)

 天沢一夏という『駒』は、単純なスペックや綾小路に対する従順さを加味するととても強力な一手となり得ます。

 
 今回の出来事で、その駒を手放す所か『おまえは価値がある人間だ』と口説くことで完全に手中に収めました。

 天沢を将来的に強力な駒として運用できるよう、改善したように思えます。

 また、もうひとつ別の場面でも綾小路が『駒』を作っているのではと思わせられる描写がありました。
 それがこちら。

2-11巻より
これまで何人か、オレが堀北クラスの今後のために改善を促した者はいる。
他クラスでも有益と思えば同じようにしてきた。
〜中略〜
(高円寺を)変えて戦力にするよりも邪魔になる前に排除した方が楽、それがこちらの結論。

 綾小路は『他クラスでも有益と思えば改善を促した』と言っています。また、高円寺を『戦力』として運用するかどうかも一度考えた様子。

 これらの目線は、1年生編からも見られた事です。他クラスで言えば、龍園などが挙げられます。
 やはり、綾小路は意図して『有益な生徒』に手を加えていると考えても良さそうです。

 そしてその先には、『もしも綾小路父に反抗する時が来た時の準備』を見据えているのかも知れません。



Ⅴ.ついに椿桜子の正体判明か!?

 交流会は1年生との絡みも多いとの事前情報だったので、もしかしたら進展するかもと思っていた案件の『椿桜子の正体』ですが、
今回遂に正体判明と言っていいでしょう!

 2-11巻より
椿『先輩は雪って、好き?』

椿『ーーー好きかな。少なくとも先輩よりは』

 この発言を見た瞬間の鳥肌はやばかった…
そう、椿桜子は『雪の妹』だったことがほぼ確定です。

 他にもこの様な発言があります。

2-11巻より
椿「でも残念には思ってるよ。堂々と綾小路先輩を退学にする権利が無くなったことは嘆いてるから」
綾小路「物騒な話だな。悪いが椿に恨まれることをした覚えはない」
椿「自分では分からないことの方が多いんじゃない?人は、知らず知らずのうちに恨みを買ってるものだと思わない?」

2-11巻より
椿「もし綾小路先輩に兄がいたとして、その存在を何年も親に隠されていて知らなかった。でも突然ある日、本物の家族だと言われて、それで家族として好きになれる?もちろん正真正銘血の繋がりはあるとしてね」

2-11巻より
椿「相手に特別な事情があって悲しい過去があったと知ったら、それを知って寄り添いたいと思う感情が出てくる。離れ離れだった姉のことを、もっと知りたいと考える」

 これらの発言は、0巻で登場綾小路に好意を持ったWR4期生の『雪』というキャラクターの境遇と酷似しています。

 また、雪には妹がいる事や、キャラクターデザインでの髪色や目の色の遺伝部分の酷似などを考慮して、

『椿桜子はWR4期生「雪」の妹である』

 ことが判明したと言っていいでしょう。
 詳しい考察は下記のnoteでの考察ほぼそのままですので、0巻の内容や考察を見たい方は是非ご覧下さい。↓↓↓

 さて、雪の妹だと判明した椿桜子ですが、何のために高育に入学したかです。

 やはり、先程の発言からも「綾小路清隆という人間を知り、場合によっては復讐するため」であると考えられます。

 姉に対してあのような対応をした綾小路を恨んでいつつも、
姉の好きな綾小路がどんな人間が気になる。
 そこで実際に会って観察し、
その深層心理を読み解こうとしたのがこれまでの椿でしょう。

 そしてこれで、晴れて椿桜子も『財界人の家』の生まれである事が確定しました。
 やはり、石上は椿が財界人の出であることを知っていたから、八神退学の件で椿を使ったのでしょうね。
 
 財界人としての立場でも、まだまだ活躍の場がありそうです。

 これから、椿の復讐が始まる可能性も十分にあります。綾小路が雪の妹だと知った時、どの様な対処をするのかも注目して行きたいですね!


Ⅵ.坂柳VS龍園 退路を絶った戦いが始まる…!

 2年生編の学年末試験を控え、坂柳と龍園は自らの進退を賭けた『契約』をしていました。

 2-11巻より
坂柳「学年末試験、敗者はこの学校を去るーーー。ということです」

 そう、坂柳と龍園の直接対決が決まっている学年末試験で、その敗者が自主退学をするという大きな賭けをすることになりました。


 綾小路に完膚なきまでに叩きのめされてから約1年間、牙をとぎ続けてきた龍園
直前で新たな成長の機会を綾小路から貰い、成長した坂柳。

 この両者が賭けの先に見据えるのは『綾小路清隆を叩き潰すこと』。

 ですがこの『夢』はどちらかしか叶えることが出来ない。まさに『実力至上主義』な展開となってきました。


2-11巻より
坂柳「あなたの復讐は成就しない。その直前で躓いてしまうことになるでしょう」
龍園「おまえこそ王座で対決を待ち構えるつもりなんだろうが、その目論みは外れるのさ」

 この対等に煽り合う場面はとても熱く、そして心苦しい気持ちにもなりました。
 引き分けでもくじ引きで決着をつけるとまで言う両者、契約に綾小路が関与する隙間がないこと、そして衣笠先生のあとがきやわざわざ学年末試験前の巻でこの話を入れてきたという事は…。

 やはり、『覚悟をしておけ』と言うことでしょう。


どちらが退学するか、ですが、私は『衣笠先生の選択次第』だと思っています。
 もちろん全てにおいてそうなのですが、今回は考察だけでは決めさせないという風な調整を感じます。

 ですので、衣笠先生の選択を尊重し、楽しみに待とうかなと考えてます。

 ちなみに個人的予想でいいなら、私は『坂柳の退学』だと思ってます。

 やはり坂柳は高育の外でも登場の機会が作りやすく、また個人の力だけでやって行ける能力もあります。最悪、堀北学や南雲が行った大学にも自力合格してくるなんて展開も出来ますから。

 とはいえどちらに転ぶか分からない展開なのは確かです。皆さん、心して待ちましょう…



・綾小路はどうする?

 そして綾小路は、この契約の件を橋本より聞かされることになりました。

 綾小路としては全クラスの拮抗を目的に、今1番力が劣っているクラスのリーダーである一之瀬クラスへの移籍を考えていたようです。

 しかしこの契約は綾小路にとって寝耳に水
 強制的に軌道修正をしなければならなくなりました。


 綾小路がこの状況で取れる行動は3つ。

①一之瀬クラスの早急な補強
②どちらかのクラスに肩入れ
③学年末試験後の敗北クラスへの移動

まず一之瀬クラスの立て直しが成功しないと、4クラスの拮抗状態で3年生は迎えられません。
 やはり、一之瀬の覚醒と明確な方針が固まるかどうか、これが重要になってくるでしょう。

 そして移籍先も変更を余儀なくされそうです。
 やはりリーダーが欠けたクラスでは没落していく事は避けられません。


 幸い、お互いのクラスに綾小路を勧誘している生徒が居るため移籍自体は出来そうですが、計画の変更は避けられません。

恐らく綾小路は、一之瀬クラスに対して『最後の仕上げ』をして一之瀬クラスに移籍しなくても戦っていける状態へ持っていき、賭けで退学者が出たクラスへの移籍を行うと推測します。



・橋本は綾小路に何を望む? 

2-11巻より
綾小路『おまえはオレに何を望むんだ?』


 橋本が綾小路に「何故坂柳を裏切ったのか」「何故坂柳と龍園の契約内容をリークしたのか」を話したのは、全てこの『望み』を綾小路に伝え協力してもらう目的がありました。

 では、この『望み』とは何か?

 この密会は、今回のお話のメインである交流会より前の出来事です。
 つまり、橋本からの『望み』を聞いた上で綾小路が行動していたと考えることが出来ます。

そうすると今回、綾小路の交流会での行動は坂柳や橋本、龍園に肩入れはしないがお互い全力勝負できるようフォローすることが描写されていました。

つまり、橋本の『望み』は橋本・龍園に肩入れして勝たせてくれといった事では無いと考えられます。

そうなると、橋本が望んだ事は必然的に対決後の後処理の部分。
 これを綾小路に『望んだ』
のだと思います。


 橋本目線では、退学は別の話として、彼にとって1番最悪な展開は

「坂柳が退学して且つ龍園に見捨てられ、旧坂柳クラスに取り残されること」

です。橋本の思惑通り坂柳を退場させられたとして、龍園が2000万ポイントを渡すという契約を何処まで信用していいかは不明瞭です。

 
 もし龍園から2000万ポイントが貰えず、坂柳の居なくなったAクラスに取り残されでもした場合、
綾小路や堀北率いるB、龍園のC、覚醒気味の一之瀬率いるDを相手にリーダーが欠けた状態で挑まなければなりません。

 特に『誰も信じない』『自己中心的な性格』の橋本にして見れば、最悪の展開を想定していることでしょう。

橋本にとっては、

『2000万を握った状態で、今のAクラスに綾小路を迎える』

この方法が最善手となるわけです。

 例え龍園から2000万ポイントが流れてこなくても、綾小路を引き入れられば勝ちの目が十分にあります。


どこまでも自己中心的な橋本の思考は、恐らくこのような形で保険掛けていると思われます。

 また、11巻序盤での綾小路と橋本のやり取りを終えた場面で、綾小路は軽井沢との約束の時間ギリギリまで、真剣に話を聞いていることが分かっています。

 つまり、綾小路側にとっても利益のある話だったという事だと考えられます。

橋本の『望み』が上記のようなものだった場合、綾小路が移籍する際のポイントは橋本がクラスから集める事になると思われるので、その手間が省けます。

 また橋本・龍園が敗北した場合はそもそもこの『望み』自体が無効になる為、綾小路側にはメリットしか残りません。


 逆に橋本の『望み』が叶う状況というのは坂柳が敗北し退学した時なので、綾小路にとっても移籍しない選択肢が無く、橋本の提案は良いタイミングだったと思われます。

 こんな感じで、私は橋本の『望み』は

『坂柳退学後のAクラスに綾小路が移籍する事』

であると結論付けます。
 橋本も退学をかけた戦いをしていくことになるので、次の学年末試験は本当に濃い内容になりそうで楽しみですね!



ということで、2-11巻の考察は以上です!
 今回は準備回ではありましたが、様々な出来事が進展しとても濃い内容となっていました。

 次の更新がいつになるか分かりませんが、また何か考察noteを出そうと思います。
 衣笠先生のヘルニアの快復を祈りつつ、楽しみに待ちましょう!

   By フロッグ@よう実


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