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パウパーでのイニシアチブについて

晴れる屋TC大阪でのパウパー関西帝王戦のTOP8に残れたのでこの記事を書こうと思いました。全部無料で見れますが、応援してもらえるとモチベーションにつながるので嬉しいです。有料部分は最近よく行ってる外食の紹介です。
何かの参考になれば幸いです。
9/20、0時15分の段階で青黒赤の4マナイニシアチブが禁止されましたのでこのアーキタイプはお亡くなりになりました。
合唱。元を絶たれましたのでリペアも出来ません。しかし、緑と白にまだイニシアチブ持ちはいるのでそれらをどう扱うかという話になりますね。

(1)イニシアチブを得る(イニシアチブとは?)

まず、イニシアチブとは何かを説明させていただきます。
ご存じの方は読み飛ばしていただいて構いません。
イニシアチブとは統率者レジェンズバルターズゲートの戦いで登場したメカニズムです。
イニシアチブを得ると記されているカード、もしくは既にイニシアチブを得ているプレイヤーに戦闘ダメージを与えることでイニシアチブを得ることが出来ます。イニシアチブを得れるのは一人だけですので、通常の構築戦は互いにそれを奪い合う形になります。

イニシアチブを得ると地下街というダンジョンに探索します。

3部屋目から影響力が大きくなります

地下街とはスタンダードに登場したフォーゴトンレルムで登場したダンジョンメカニズムの新しい種類で、現在(2022年)は地下街探索を行う効果でしかこのダンジョンに入ることはできません。一度入ればダンジョン探索でも部屋を進むことはできます。
そして、イニシアチブを得ているプレイヤーは自分のアップキープ開始時に地下街探索を行います
既にイニシアチブを持っているプレイヤーがイニシアチブを得ると地下街探索をします。

(2)パウパーでのイニシアチブデッキ

発売されてからすぐにジェスカイブリンクとエスパーブリンクに採用され始め、前者は破戒不能ファクトランドと浄化の野火のコンボから、後者は水連の花びらと暗黒の儀式で青と黒の二種類クリーチャーを早期に着地させて地下街のアドバンテージを得て、儚き存在でブリンクを繰り返し、アドバンテージの差を広げていく形が頭角を現し始めました。
探索最初の部屋で基本土地を一枚サーチ出来るので、手札を一枚消費してイニシアチブ生物を出すなら手札の損失がないのも非常に大きいポイントです。
仮に生物を除去されてもイニシアチブさえ取られなけれ、その継続的なアドバンテージで手数を増やし、ライフルーズだけで勝つことも出来ます。マナを使わないこのメカニズムはパウパーのプレインズウォーカーといっても過言ではありません。
それに気づいたプレイヤー達は青と黒の2種類のイニシアチブ生物を1~2ターン目に早期着地を内蔵しつつも安定した除去コントロールを行える以下のような青黒コントロールタイプが多くなっていきました。

暗黒の儀式!イニシアチブ!除去!カウンター!


発売当初に欠片の双子をこいつに貼り付けて増やすデッキで遊んでた時にそのスペックの高さに気づかされました。
こいつ2体以上にブロックされるとその分だけ5点ルーズするんですよ。
4体ブロックされると20点!

そして、イニシアチブのポテンシャルの高さが少しずつ周知され始めたところに凄まじいリストが登場しました。
それはターボイニシアチブというデッキです。

何この頭の悪いリストは?(誉め言葉)

このリストはひたすらに1~2ターン目にイニシアチブ持ちを出すことに特化させたアーキタイプです。
タップインですが、2マナ出すことが出来る青と黒に枯渇ランドに水連のはなびら、暗黒の儀式と陰謀団の儀式、さらには猿人の指導霊まで採用して全力で早期着地を狙っています。
私自身、こんなデッキ先手2ターン目の忍者やコントロールの対抗呪文の前には為すすべないのでは?と最初は思っていました。
しかし、実際はそれだけで負けることはなく弐の矢、参の矢のイニシアチブ生物を連打することで受け身側は苦しい展開になり、カウンターを持たないデッキは地下街の二部屋目の+カウンターを二個置く部屋で生物を強化するそのサイズと左の3部屋目の五点のライフルーズと合わせるとそのクロックは凄まじいものになります。3部屋目までにノーガードなら3点→3点+5点ルーズの11点で残り9点で二週目の左3部屋目まで行ってしまうととどうにもなりません。
これをそんなに難易度が高くないキープで先手1ターン目からスタートするのですから今までのミッドレンジやコントロールデッキとは圧倒的な差が生まれます。受け側が先手を取ればなんとかなりますが取れなければ暴力的なサイズの生物とイニシアチブで常に劣勢を強いられます。

(3)主導権は俺にある!…ある?

ターボイニシアチブ。これは最強デッキの誕生か??
しかし、そんなことはありませんでした。メタは回ります。
マジックオンラインで9/11に行われたパウパーチャレンジではイニシアチブに対抗するデッキが上位の結果を残しました。
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pauper-challenge-2022-09-12

https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/result?eventName=Pauper+Challenge+-+%2312470348
6位に入賞しているターボイニシアチブ以外はすべて構造上イニシアチブに強いデッキでした。
イニシアチブにはしっかり弱点が存在しています。
①相手に回避能力持ち生物や数が多く受け身の状況を作られる場合。(白系アグロ、呪禁オーラ、カウゲートなど)
②相手に有利な盤面の状況で、打ち消しや除去を構えられている場合(同系、クロックパーミッション系)
③アドバンテージを無視して早く攻めてくる場合(バーン系、アグロ系、悪鬼シュートなど)
他にも弱点は色々あるのかもしれませんが、以上3点は間違えてはいないはずです。

どれもプレイングや手札次第でどの相手でも起こり得るので常に気を付けてプレイしましょう。イニシアチブを相手に維持されると負けます。逆を言えば勝てます。丁寧なキープを心がけましょう。
除去を多めにキープしたり、2~3回イニシアチブ生物を連打出来たりなど。
今後このパウパーでは上記3点の内2つ以上を行うことが出来るデッキの構築が求められていると感じました。

(4)使ってみた感想

イニシアチブ系デッキは弱点や攻められ方が明確ですが、それでも先手での最善な動きをすればどの相手にも勝てる可能性のあるデッキなのでメタられていても練習量が少なくても、サイドボード次第でどれにでも対抗できる非常に高水準なデッキです。
ターボでもコントロールでもどれでも組んで回してみてください。
その楽しさには太鼓判を押せます。
が、9/18の20時にパウパー禁止制限があるのでこれだけ強い動きには確実に何かしら制限がかかると思いますが、基本骨子は禁止されないと思うので参考になればうれしいです。


(5)パウパー関西帝王で使ったイニシアチブコントロールについて

ここからはわかりにくい表現や言葉遣いがあるかもしれません。
見づらければ申し訳ありません。
まず自分が使ったリストはこちらです

土地に関して

土地は最初の探索時と合わせても4~5枚あれば動かせるので最低限の19枚にしました。ミラーに対するメタとして撃退の搭載しているため、タップインデュアラン8枚にすることで1ターン目にU/Bを捻出しやすくし尚且つ撃退の島コストを賄えるためです。枯渇ランドを使うほど早出しを意識したプレイするつもりはなかったので採用していません。水辺地区は1枚入れてもいいのかなとは思いましたがイニシアチブを維持しているなら勝てるので土地でマナフラッドをケアする必要があるのかは懐疑的です。常夜会一家の店先よりも沼の方が2ターンイニシアチブの可能性が高まるので入れていません。
撃退を採用していないなら、破戒不能ファクトランドやゲインランドや進化する未開地、灰のやせ地が候補に挙がると思います。

生物に関して

アーラコクラとバトルレイジャー
説明不要。禁止にならないで…
ボーラスの占い師
実質キャントリップで面で広げやすい生物として採用。
海門の神官
基本的なリストでは海門の神官ではなく熟孝漂いやフェアリーの予見者ですが、前者は3マナ2ドローが欲しいタイミングは少なく、面で展開したいのに5マナで出したいと思う時が少なく採用を見送り、後者に関してはミラーはアーラコクラにキャッチされ、殺しにも当たり占術2の旨味も少ないためこちらも採用を見送りました。
しかし、予見者を採用しているリストが勝ち上がっていたので再考するべきかと思いました。
重要なのは手札を減らさずに盤面展開できる生物でしたので5~6枚目のボーラスの占い師として海門の神官を採用しました。
次構築するのならフェアリーの悪党と数枚の忍者の採用がありかなと思っています。軽いマナでキャントリップを持ち回避能力を持つことが重要なので。
アンダーダークの探検者
ターボ戦術を重要視していないので採用を見送りました。

黒薔薇の棘
有利な状況をさらに有利するカードとして(逆も然りなので圧倒的不利にならないように細心の注意を払うプレイを心掛けれます。)、撃退で失ったリソースを回復し、ミラーでは殺しに当たらず回避能力を持っていてリチュアルからの1→4の動きの9~10枚目として採用しました。

グルマグのアンコウトレイリアの恐怖なども試してみましたが、単体で何かしらのリソースを得ないカードは攻めている状況でしか強くないと感じたので採用を見送りました。

非生物について

暗黒の儀式、喪心
問答無用の4枚。
対抗呪文
無色ランドを採用していないのでUUを出しやすくしているため焦点の喪失よりは後半でも強いと判断して4枚採用。
定業
特に考えずに採用しましたが、手札の質が重要なデッキなので思案とブレストを採用するべきだったかもしれないと思ってますが、サイドカードを掘り進めるのに非常に強かったので今後のプレイ方針で変えようかなと思います。
殺し
テンポを失わずに拮抗状態の盤面を動かすことが出来るので4枚採用しましたが、最低でも2枚は入れておきたいです。
見栄え損ないや悪魔の布告やチェイナーの布告など試しましたが、殺しの使い勝手の方がよかったです。呪禁オーラがすごく増えたなら1枚布告除去でいいと思います。
撃退
今回のリストの目玉です。
ターボイニシアチブに対してのメタとしてだけではなく、どの対面でも攻めのピッチカウンターとしてマウントを取り続ける役割があります。
防御的なカウンターとしてはあまり使いたくないですが、4マナで唱えても最低限仕事はできます。
三枚も消費するので手札がボロボロになりますが、イニシアチブ4部屋目や統治者でなんとか補うことが出来ます。
相性のいいカードとして蓄積した知識や綿密な分析がありますがこのデッキには馴染みませんでした。
関帝戦ではミラーに一度も当たりませんでしたが、top8に3人イニシアチブデッキが上がっていたので入れておいてよかったと思いました。
コストとして土地の欄でもタップインデュアルランドで島の枚数が16枚ありますが、常にキープできるわけではないのでイニシアチブ1部屋目で持ってきた島は余裕があるなら残しておく選択肢もあります。無駄に5~7マナ域に行くよりは手札に1枚でも島がある方が後々便利です。
チェイナーの布告
除去とカウンターの枚数が8:8で十分かなと思いましたが、呪禁オーラが厳しいと感じていたのと手札が少なくても2回目使える除去としてチェイナーの布告を選択しました。別にこの枠はなんでもいいと思います。

サイドボードについて

アームズオブハダル2
待望のタフ2スイーパー。
1枚減らして息詰まる噴煙でもいいかもしれません。
フェアリーやトークンに対してインスタントタイミングに効くので

予想外の牙3
バーンやイニシアチブをめぐるダメージレースで優位に立つために3枚。
ダメージレースを意識するだけなら2枚で十分です。バーンも視野に入れるなら多めに入れるに越したことはありません。
今回の当たり的にはバーンを3回踏んでるので正解のサイドでした。

水流破3
バーンや悪鬼シュートがかなりキツイので予想外の牙と合わせて6枚取りました。

オーラの変転2
ターボ型ではないのでカウンターと布告でしか呪禁オーラに対抗できないため二枚採用。神憑く相棒が入っていると布告も役に立たないためこちらを選択しました。

白の防御円2 緑の防御円1 儚き存在1 平地1
基本的に強いアーキタイプでメインボードが固まっていると思われていること土地枚数を少なくしているのでマナスクリューになりやすいことを含めてサイドからの土地採用をしたいと思っていたのでアグレッシブサイドとして採用しました。イニシアチブ一部屋目で平地をサーチすればなんの問題もなく運用できました。といっても、一回しか使いませんでした。
出せた試合も負けてしまいましたが、赤白アグロには効果的でした。
白はカウゲート系に、緑は呪禁オーラ、儚き存在はそもそもこのサイドプランはイニシアチブ持ちを出せた前提なので下手に除去や汎用的なカードよりもシナジーを意識したほうがリターンが大きと思い採用しました。
これを使えるということをリストを乗せれてプレイヤーに1割でも意識させることが出来れば嬉しいですね。


関帝で実際に行ったサイド
バーン系
IN予想外の牙3水流破3
OUT殺し2撃退1チェイナーの布告1黒薔薇の棘2
赤白アグロ
IN予想外の牙2水流破1平地1白の防御円2アームズオブハダル2
OUT撃退4チェイナーの布告1殺し1黒薔薇の棘2
親和
INアームズオブハダル2予想外の牙2
OUT殺し1黒薔薇の棘1撃退2
青単クロパ
INアームズオブハダル2予想外の牙2
OUT対抗呪文2撃退2


もし、暗黒の儀式が禁止になったら

弱者選別と陰謀団の儀式を使って黒のイニシアチブ生物を連打する白黒かターボリペアでも組もうかなと思っています。

白黒?
メインボード(60)
土地(21)
バジリスク門4
黒竜門4
砦門4
オルゾフのギルド門1
平地6
沼2
クリーチャー(24)
聖なる猫4
月皇の古参兵4
スレイベンの検査官4
物騒なバトルレイジャー4
アンダーダークの探検者4
戦隊の鷹4

呪文(15)
喪心4
弱者選別4
金切るときの声4
虹色の断片3

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