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不妊治療のはなし 最終話

コロナで、ごったごっただった2020年12月。
不妊治療を、えいやっと始めました。
この治療体験は、結果がどうであれ
人生の印象的な出来事になりそうだし
社会的に理解があれば
当事者がもう少し楽になる部分もある気がするので
記録的に書いてみようと思います。

第一話はこちら⬇️

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Ep.37 母子手帳発行、新しいスタートの予感

最後となった不妊外来から帰宅後。
腹ごしらえをして、体調を落ち着けて
近くの保健センターに、母子手帳をもらいにいきました。

窓口にいくと、女性(多分保健師さん)が早速対応してくれました。

まずは問診票のような、両面質問がびっしり書かれたA4の用紙に記入。
名前や住所のほか
今回の妊娠の経緯(自然妊娠か不妊治療か)
家族構成
既往歴や過去の精神病の有無
夫婦の仕事
妊娠出産に不安はないか
出産の希望
などを記入しました。

その用紙を参考に、担当の保健師さんの面談がスタート。
仕事の詳細や
股関節の障害のこと
過去に精神科に通ったことがあること
だんなさんの出産に対する態度
など、思っていたより細かく話しました。

この保健師さん、私がどんな重い話をしても
うんうん、と聞き入れてくれて
いろんな妊婦さんと関わっている方なんだなあ
と感動してしまいました。

とにかく今は、出産や育児に対して
とくに不安や心配事がなかったので
面談はおもったより早く終了。

そのまま母子手帳や、自治体発行の冊子を見せてもらいながら
妊婦検診のチケットや
母子手帳の使い方
出生届の出し方や
出産一時金?
育児手当?
行政からの物資プレゼント
年金の補助制度?
母親学級のお知らせ
などなど
鬼のようにたくさんの手続きや補助金の話を聞きました。

ちょ、ちょっとおぼえられない....
しかもまだ半年以上先の話やし....
と素直に反応すると
「都度お知らせがいくので大丈夫ですよ」
と保健師さん。
出生後、自宅に保健師さんがきてくれるというのもおどろきでした。

ふと、職業柄気になったので
自分の住む地域の保育園の状況や
自営業の申請方法について聞いてみると
これもものすごく親切に教えてくれました。
「まだそれは早いんで」とか言わず
親切に今年の資料も探してきてくれる保健師さんに
再びジーン。

他にも、話の中で
母親がいかに育児に忙しくなるか
ということも垣間見えて
これはどえらい世界に足を踏み入れてるぞ、私...!!!
とにかく、育児は地域やいろんなコミュニティに
支えてもらいながら進んでいくんだなあ
ということが、やんわりと見えてきた面談でした。

最後に
母子手帳、検診チケット、「おなかにあかちゃんがいます」キーホルダー
そして、病院でもらったのとは比べ物にならないくらいの
大量の冊子(もはや教科書)を渡されました。

スクリーンショット 2021-12-31 16.58.45

どえらい宿題でたな。。。
どうせつわりでゴロゴロしているし
時間を見て勉強しよう。。。

とはいえ
念願の母子手帳と、キーホルダーゲット!!
うおおおお、妊婦になったんだなああ。



Ep.38 報告と、ジーン

その日の夜。
あらかじめだんなさんと相談して
不妊治療卒業になったら、各所に報告しようと決めていたので
まずはだんなさんのご両親に電話で報告。

普段は気を遣ってあまり干渉しないけど
私たちにたっぷりの愛情をかけてくれている義父母。
不妊治療を始めたと報告したときも
まだ孫がいないのに
「無理しないで、しんどくなったらいつでもやめていいんだよ」
といってくれました。

電話で妊娠を報告すると
「やっとおばあちゃんになれるーーー」
と、電話口の義母がものすごく喜んでくれて
義父も、後ろで喜んでいる声が。
「おめでとう、おめでとう」
と何回も言ってくれました。
普段はとくに感情を表に出さない
口数すくないお義父さんなので
この反応はすごく嬉しくて、涙ちょちょぎれました。

考えてみたら、私の母にとっても
だんなさんの両親にとっても
この赤ちゃんは初孫になります。
そりゃー喜ばないはずがないね。


また、次の日には
仕事でお世話になっているみなさんにもご報告。
わたしはアシスタントと二人で美術教育業をしているのですが
オンラインレッスンやワークショップの運営方法がこの先変わること
産休中、わたしが担当しているこどもたちの表現活動の見守りについて
今のうちに保護者のみなさまと面談していきたいこと
などを伝えました。

「涙がでるほど嬉しいです」
「体を最優先に」
「我が家の場合は、、、」
などなど
保護者の方々からは、ときに体験談つきの
本当にあったかいお返事をたくさんもらえて
ああ、一人じゃないんだなあ
相談できる先輩が、こんなにたくさんいるんだなあ
と思えて、本当に心がジーンとしました。


Ep.39 さいごに

この記事を書いているのは、12/31。
2021年最後の日です。

今年を振り返ると
仕事をしながらの不妊治療は
正直、楽ではありませんでした。
コロナの影響も相まって
仕事における新しい挑戦も
これまでに比べてあまりできず
自営業だからこそ融通がきくところと
自営業だからこそ判断しなきゃいけないところもたくさんあって
今あることを続けていくのに、必死だったような一年。
そして
本当に、家族と、たくさんの仲間や理解者に支えられた一年でもありました。

今後、お腹の赤ちゃんが無事に出てくるとは限らないし
これから先、再び妊娠を目指すときは
我が家はまた不妊治療を再開することになると思います。
(治療に対し、まだ頑張れる気力があるのも
支えてくれたみなさんと
治療の過程で感じた、生命の神秘のおかげかな。)

2022年は
たくさんの支えのおかげで
巡り会えたこの命を
大事に大事に過ごしたいなあと思います。
「お腹の子に
どんな障害や、不便があったとしても
命を全うできる状態で出てきて欲しい」
というのが、私たち夫婦の今の願いです。

25話にわたって綴ってきた
「不妊治療のはなし」もこれにて終了!
文字にして治療の喜怒哀楽を振り返るのは
わたしにとって、ものすごくいい循環だったように思います。

また生命誕生の進展を、noteに綴っていけたらいいなと思っております。
読んでくださったみなさま、本当にありがとうございました。
そして、不妊治療に現在進行形で挑んでいるみなさまを
心から応援しています!!!!
私でよければ、いつでもメッセージやコメントくださいませ◎

<おしまい>







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