組織作り

新しい組織の姿

  • デジタルシフト → 学習する組織

    • 再生を促す、発想を変える

  • ソーシャルシフト → 共感する組織

    • 志を改める、調和を追求する

  • ライフシフト → 自走する組織

    • 能力を解き放つ、権限を分散させる

  • 21世紀への提言

    • Gary P. Hamel、ゲイリー・ハメル

    • 時代遅れなマネジメントモデル=科学的管理法

学習する組織

  • 計画は「実行されるべきもの」ではなく「絶え間ない環境変化を知覚する、学習のためのアンテナ」

  • 予算との差異からの学びを得るためのもの

  • サーバント・リーダーがメンバーの学習、課題解決を支える

  • Peter Senge(ピーター・センゲ)が提唱

  • 管理する組織が限界となったので、学習する組織に変革しなければならない

  • 学習する組織に変化するために重要な力

    • 志を育成する力

    • 複雑性を理解する力

    • 共創的に対話する力

  • ダイアローグ(対話)によるコミュニケーションが重要

共感する組織

  • 過剰な警戒心やリスクゼロを求める思考から抜ける

  • 率直で人間的な対話を重視する

  • 経済的な戦略よりもパーパスを上位に掲げる

  • オーセンティック・リーダーシップ

    • 自分自身の価値観や信念に正直になり、思いと発言、行動に一貫性を持たせ、自身の弱みも含めて自分らしさを大切にする

自走する組織

  • 内発的に社内ネットワークを構築する

  • 社内外の人を繋ぐコミュニケーションプラットフォーム、ビデオ会議、チャット

  • 「しなくちゃ」から「したい」「しよう」へのメンタルモデル変革

組織成立の3条件

  • Chester Irving Barnard、チェスター・バーナード

  • communication、相互に意思を伝達できる人々がいる

    • コミュニケーション

    • 対話の質と量を重視

    • 行動する単位の人数を少数化する

    • メッシュ型のネットワークを構築するので、メンバー数に上限を設定する

  • willingness to serve、それらの人々は行為で貢献しようとする意欲を持っている

    • 協働の意欲

    • 責任とリーダーシップの分散

    • シェアード・リーダーシップ

      • リーダーを固定せず、適材適所でリーダーシップを発揮する

      • リーダーを経験することで、組織の問題を自分ごと化して考えるようになる

      • メンバーの内発的動機が核心的に重要

  • common purpose、共通の目的の達成を目指す

    • 共通の目的

    • 自走するためのプロセスを共有する

    • 自律的に動くことを組織の目的とする

組織モデル

  • 知識社会の組織モデル

    • 学習し、共感し、自走する組織

  • 工業社会の組織モデル

    • トップダウン、階層構造

    • 科学的管理法

成功循環モデル(Core Theory of Success)

  • Daniel Kim(ダニエル・キム)が提唱

  • 古い組織に新しい風を吹き込むためのステップ

  • 失敗の循環

    • 結果の質を高める → 成果の達成圧力が高まる → 人間関係が悪化する

  • 成功の循環

    • 関係の質を高める → 思考が前向きになる → 行動が自発的になる → 結果がついてくる

成功循環モデル
  • ソーシャルキャピタル(社会関係資本)

    • ロバート・パットナム(Robert David Putnam)が提唱

    • 組織の土壌、いい土壌があれば人が育ち、協業が進む

    • ソーシャルキャピタルを育むための三要素

      • 信頼:「人は信頼できる」という一般的信頼が大切

      • 規範:「お互い様」という一般的な互酬性の規範が大切

      • ネットワーク:水平で異質な人をつなぐ弱いネットワークが大切

コミュニケーション

  • ディスカッション(議論)

    • 正解を探し、みんなが意見を主張し、説得しあい、妥協点を見つけるためのプロセス

    • 問題を分解し、論理性を重視して、最適解を選択する

    • 最も効率よく、正しい選択肢を発見し、意思決定するためのプロセス

  • ダイアローグ(対話)

    • お互いが尊重される場で、それぞれが考えたことを場に出し、相互理解を深めるためのプロセス

    • 手段の良し悪しを決めるのではなく、その背景にある意味を共有する

    • どうしてそう考えているのかを深く理解しあう

集団的知性(Collective Intelligence)

  • チームの成功因子に関連する要素

    • 「誰がチームのメンバーであるか」ではなく、「チームがどのように協力しているか」の方が重要

    • 個人生産性の合計とチームの生産性は相関関係が少ない

  • 成功するチームの共通点

    • 均等な発言機会

      • メンバー全員がほぼ同じ割合で発言を行う

    • 社会的感受性の高さ

      • 他者の感情を顔色から読み取る能力

      • 自分の発言が相手に及ぼす影響を理解し、相手の表情や言動を見て、想いを読み取る力

  • 5つの成功要因

    • 心理的安全性

    • 相互信頼

      • お互いの仕事のクオリティを信頼している

    • 構造と明確さ

      • 仕事で要求されること、メンバーの行動がもたらす変化を全メンバーが理解している

      • 目標が具体的で取り組み甲斐があり、達成可能な内容になっている

    • 仕事の意味

      • 仕事に目的意識を持っている

      • 自分にとっての「仕事の意味」

    • インパクト

      • 自分の仕事が組織・社会に対して意義があるとメンバーが主体的に思っている

      • 社会における「事業の意味」

  • 工業社会から知識社会へのシフト

    • 工業社会では業務の標準化が重視された

    • 知識社会では斬新なアイデアが重視される。知識とイノベーションが必要とされる

  • 斬新なアイデアを創出するためには、自分の知識を共有したいと思える場=心理的安全性が必要

動機づけ

  • 自己決定理論

    • エドワード・デシ(Edward L. Deci)が提唱

    • 動機づけの6段階

      • 無動機づけ

        • 言われたからしかたなくする。言われないと行わない。

      • 外的調整

        • 報酬を得るため、もしくは罰をさけるために仕事をする。

      • 取り入れ的調整

        • 周囲の評価や競争心から、言われた通りに仕事をしている。

        • 外部から言われたことを命令として受け取って遂行している。

        • 言われたことの意味を考えず、思考停止している。

      • 同一化的調整

        • 仕事に価値を感じて、楽しくはないが自ら仕事をしている。

      • 統合的調整

        • 仕事の意味が腹落ちしており、積極的に仕事をしている。

        • 自分の中でよく消化し、自分の内なる声に従って仕事をしている。

      • 内発的動機づけ

        • 仕事そのものが好きで、好奇心から自ら進んで仕事をしている。

  • 仕事の意味

    • ジョブ(Job):お金

    • キャリア(Career):出世

    • コーリング(Calling):使命感や喜び

    • ジョブ、キャリアは外的な目標。コーリングは内的な目標

    • 内的な目標をゴールにすると幸福度が高まる

    • 外的な目標

      • 裕福になる

      • 有名になる

      • 肉体的魅力がある

    • 内的な目標

      • 自己成長する

      • 親密な人間関係をもつ

      • 組織や社会に貢献する

  • マズローの5段階欲求と自己超越欲求


マズローの5段階欲求と自己超越欲求

参考文献

  • 斉藤 徹『だから僕たちは、組織を変えていける』


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