ちょっとだけ・・・
ケーキ屋さんを出て家に着くと、おばあさんは黒ガトちゃんとほわっとちゃんを半分に切り、おじいさんの分は半分にまた半分に切り・・・コーヒーと紅茶を用意しました。おじいさんが、小さく切った黒ガトちゃんをフォークで食べようとすると
「ちょっとちょっとね」とおばあさん。
おじいさんは軽くうなずき、黒ガトちゃんの角をちょっとだけコーヒーに浸してモグモグゴクン。ほわっとちゃんの方はちょっとだけ紅茶に浸してモグモグゴクン。
そのままではむせてしまい、飲み込みにくいのです。おばあさんは、小さい声で黒ガトちゃんとほわっとちゃんに、
「ごめんね。おじいさんどうしても食べたいって言うもんだから」
と言いました。そして、半分をそのままおいしそうに食べました。
黒ガトちゃんとほわっとちゃんは、嬉しそうな二人を見て「うん、うん」とうなずいたのでした。
おわり
よろしければサポートお願いします。いただいたサポートはアイデアの卵を産み育てる資金として大切に使わせていただきます。