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伝書鳩パーティー

伝書鳩の久留吉は、帰路についていたが、嵐に遭遇、
風に翻弄され、身体は空高く煽られ、ついに気を失った。

気がつくと、岩の上。遥かの空に青い大きな星が浮かんでいる。久留吉は
その星にむかって力いっぱい羽を振り、鳩の合言葉を描いた。

           

伝書鳩パーティの党首、クル田は、大勢の党員の前で声を上げた。

「われら鳩は太古の昔から、平和の象徴であった。動物たちが生き残りをかけて乗った箱舟は、オリーブの枝をくわえた鳩の導きで陸にたどり着き今に至った。その生き物たちが争いを起こしている。今こそわれらは結束して声を上げよう!世界に平和を!弾丸ではなく愛の書を投げかわそう!
そしてクルルではなくピースと叫ぼう!」

ピース!

党員鳩たちの声は怒涛のように空にこだました。
そのとき、空に掛った満月のなかで、鳩の羽が力強く羽ばたき、
peace の文字が浮かび上がった。

けれども愚かな人間たちは、それに気づかなかった。
           
          おわり(417文字)

party=党、の意味があるのでそれにのっとって書きました。


 たらはかにさん、よろしくお願いいたします。


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