戦えよ女

秋の夜長が、我が家にもやってきた。

父が8時には休んでしまうので、そのあとはわたしの自由時間、noteで皆さんのページを巡り、ふふふと笑ったり、お主ぬしなかなかやるな、と感心したり、う～～んと意味を考えたり、録画してある番組を見たり、本を読んだり、音楽を聞いたり。

そのとき手元にあるのは、日替わりで缶ビール、アイスクリーム、チョコレート、糖分の塊だ。ビールは糖質半分のもあるが、やっぱりおいしくない。日本酒に大福というときもある。（なんという取り合わせ）　健康診断でコレステロールが高い、と判定されたので、（といっても薬を飲むほどではない、今のところ）控えなくては、と思うのだが、これがなかなかである。

痩せているのに、コレステロールが高いとは、これいかに、と思うのだが
体型には関係ないらしい。

お酒が強いのは、父譲りで、父がお酒が強いのは祖父譲りとか。といっても祖父は戦争に行く前は一滴も飲まなかったそうだ。軍医として激戦地に赴き、マラリヤに罹りながらも、なんとか復員できたが、浴びるようにお酒を飲むようになっていて、祖母はびっくりしたそうだ。

飲まずにはいられない体験をしたのだろう。腿には爆弾の破片が入ったままで、足をひきずってやっと歩いていたが、やがて寝たきりになった。最後に会った時、もう話が出来ない状態だったが、私の顔を食い入るようにじっと見つめた。末孫の姿を頭に刻みこもうとしているように。医者であったから死が近いことを充分悟っていたのだ。

祖父は、文を書くことが好きで、小説らしいものを書いた原稿用紙の束が残っていた、と祖母から聞いた。黄ばんだ未使用の原稿用紙をもらったが、使うこともなく机の奥で眠っている。こんなふうに文を書いているのは、祖父の血かもしれない。

さて、現実にもどり・・・当面の敵は糖分制限だ。それとラーメンなどの脂質も。から揚げ、カツサンド、豚の角煮、好きなものばかりだから、つらい。こんなことでつらいなんてこぼしたら、祖父に叱られるだろうなぁ・・

戦えよ
女　旗持ち上げて
ジャンヌダルクのように
うまいもの満載の秋という
手ごわい敵に　立ち向かえ

　　　　　　　　　　　　　　　　　おわり