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ルールに縛られるか、ルールを賢く使うか

学生時代は、学校にルールがあっただろうし、家にもルールがあったかもしれない。

大人になると、会社の中にルールがあったりする。

経営者になると、ルールを守ることも作ることも必要になる。

さらには、みんな「法律」や「条例」などの社会全体のルールの中で生きている。

そう、私たちはルールの中で生きている。今日はその、ルールの中で賢く生きるためのお話


賢い生き方1:時間のルール

まず、大前提でみんなに平等に与えられた条件、それが時間だ。

壮大な時間の捉え方の話は大好きなのですが、ここではあくまで「日常的に私たちが感じて使っている時間」という話をさせてください。

(相対性理論とか、過去・現在・未来の繋がりとか、そっちの話も好きなんだけど、このテーマにそれ入れると、成立しないから。笑)

たとえば、あなたにとって1日は24時間で、それは私にとっても同じ。

地球上で、めちゃめちゃ偉大な功績を残す人にとっても、それは同じ。

ある人には1日が48時間与えられているので、もともと許されたチャンスが2倍あるなんてことはない。

ということは、私たちは、この平等に与えられた資源である時間というものを、どのように使うかによって、人生のあらゆる可能性を変えていることになる。

人生そのものも、時間の連続であり束なので、将来を変えたければ、今、時間の使い方を変える必要もある。

優先順位の考え方

私がよく用いる、時間の使い方に関する優先順位の決め方はこれ。

  1. 最優先:重要度が高く、期限もあること

  2. 優先:重要度は高いが、期限はないこと

  3. 誰かに頼んでもOK:重要度は低いが、一応期限があること

  4. あとまわし:重要でもなければ、期限もないこと

これについては、こちらの記事にも詳しく書いたので、ご覧いただきたいです。

賢い生き方2:最重要項目の発見方法

じゃあ、ポイント1のように、最重要項目から優先して活動していくとして、その最重要項目をどうやって判断すれば良いのか?という疑問が湧くことがある。

先ほどの例のように、それが、

重要で、尚且つ期限もあるもの

というシンプルな振り分け方で整理できれば良いのですが、お仕事の現場とかでは、そんなにかんたんに判断できない場合もある

たとえば、その条件に当てはまる最重要項目がいくつも並んでしまったとき。この時は、最重要項目の中でも、優先順位をつける必要が出てくる。

ただし、物事というのは連動している場合が多く、一つの解決が、そこに結びつく他の問題の解決にも役立つことがある

たとえば、出かけるときに、

  • 携帯電話をよく忘れる

  • 財布をよく忘れる

  • ハンカチをよく忘れる

という3つの忘れ物が多いという課題があるとしましょう。

この場合、

  1. 携帯電話を忘れないためのルールを決める

  2. 財布を忘れないためのルールを決める

  3. ハンカチを忘れないためのルールを決める

という3つのルールや取り組みを決めるのも良いのですが、3つの問題に共通する原因がどこにあるのか?を考えてみると良いでしょう。

この場合、携帯電話、財布、ハンカチという、いずれもポケットやカバンに入るサイズの小物で、いずれも出かける直前に準備できるレベルのものだからこそ、忘れやすいという共通点がありそうです。

ただし、「ハンカチは持ったかな?」「携帯は持ったかな?」「財布は持ったかな?」と3つの確認を忘れずにできるなら、この問題は起きていないのだから、確認事項が多すぎると結局は確認自体をしないというのが根本の問題としてありそうですよね。

ということは、持ち物に対しての確認事項が多いというのが根本課題だと仮定しましょう。確認事項が多いから、その一つひとつが何であるかを忘れてしまうと。そして、確認しなくなると。

であれば、たとえば、こんな工夫はどうでしょう。

  • 忘れてはいけない持ち物は3つある。ということだけを確認する。

そう、3つの内容を確認しようとすると、その内容をすぐに同時には思い出せないわけだから、「忘れてはいけない持ち物の数が3つある」という一つの確認にすれば良いのです。

もし、こうしておけば、ハンカチと携帯電話をカバンに入れた段階で「1、2、」と数えて、「あれ?3つのはずだよね?あと何だっけ?あ、財布だ。」とすぐに思い出せるでしょう。

これはシンプルな例を使いましたが、こうやって複数ある課題に対して、その中心となるような原因というのが多くの場合で存在しています。

ビジネスではこのことを、ボトルネックと言います。

ボトルネック=全体に影響している最重要課題

たとえば、問題を出してみましょう。考えてみてくださいね。

Aさん、Bさん、Cさんが、この順番で縦一列に歩いているとします。

Aさんは時速5キロで歩けます。
Bさんは時速3キロで歩けます。
Cさんは時速4キロで歩けます。

三人はチームで、同じ間隔を保ちながら縦一列で歩くとすると、この条件ではチーム全体は時速何キロで歩いていることになりますか?

そう、この例では、チーム全体は、時速3キロでしか進めません。

Aさんが足が速くても、Bさんが時速3キロでしか進めないので、同じ間隔をキープするなら、Aさんも時速3キロに合わせるしかありません。

同様に、Cさんの前にはBさんがいますから、Bさんが時速3キロで歩いている以上、Cさんは本来はそれより速く歩けても、時速3キロでしか進めないのです。

この場合、チーム全体の課題となっているのは、Bさんの歩く速度です。

  • もっと時間を意識して歩こうよ!

  • もっとペースを意識しようね!

という全体への策を考えるよりも、

  • Bさんの荷物を持ってあげよう

  • Bさんに声をかけよう

  • Bさんに、一番良い靴を履かせてあげよう

などなど、Bさんを起点に考えた方が全体の問題解決に良い影響が出る可能性が高いわけです。

ですから、解決したい課題が複数あるときには、「それらは共通の問題点=ボトルネックから発生しているのではないか?」と考え、ボトルネックの解決を最優先にして、ルールや取り組み方を整えると良いのです。

賢い生き方3:既存ルールの解釈

当然、基本的な考え方としてルールは守るためにあります。

ルールを守るか、使うか

たとえば、「教室では、私語は一切禁止です!」というルールがあるとします。

あなたは、どんな印象を持ちますか?

今はこの記事を読みながら、少し疑り深い目で見ていると思うので、「こういうことかな?」と考えると思いますが、日常生活ではこうしたルールを見たときには「なんてつまらなそうな教室だ」と感覚的に思うでしょう。

だって、自由に喋っちゃいけないのですからね?

そう、ルールは守るものです。

でも、ルールは使うものでもあります。守るのと使うのは違います。

きっと賢い人は、こんなふうに考え始めます。

  • 私語って書いてあるけど、私語ってどの範囲?

  • 喋らなくても、楽しめる教室はあるよね?図書室とか。

  • 「この教室」のことかな?「学校のすべての教室」のことかな?

こうやって、ルールの理解を深めようとします。

理由は、賢い人にとっての既存のルールとは、基本的に使うものだからです。

サッカーで「手を使ってはいけない」というルールは、サッカーというプレイに使うため=楽しむためにありますよね?

テニスで「ラケットで打ち返さなければいけない」というルールは、テニスという競技に使うため=楽しむためにありますよね?

そう、賢い人にとってのルールとは、そのゲーム(仕事や活動など)を楽しむための設定なんですね。

だから、賢い人は、ルールの意味を正しく理解するべく、確認をするわけです。

賢い生き方4:新しいルールを生み出す

たとえば、先ほどの例では、「教室では私語は禁止です!」というルールに対して、

  • 私語って書いてあるけど、私語ってどの範囲?

  • 喋らなくても、楽しめる教室はあるよね?図書室とか。

  • 「この教室」のことかな?「学校のすべての教室」のことかな?

という解釈のための疑問が湧きました。

もし、授業などに関係のない会話だけを禁止するということなら、その教室は真面目に授業を受けたい人にとっては有意義な現場であることは間違いがありません。

一方で、学校というのは、何も教科を学ぶだけの場所ではありませんので、私語をたっぷりと交わしたい気持ちもあるでしょう

であれば、私語はどこで交わせば良いのかというルールが必要です。それを確認したり、作ったりしておけば、結果的に「教室では私語は禁止です」というルールに対して、隙がなくなることにもなり、みんなが納得できるルール(作った側も、守る側も、納得できるもの)になるのではないでしょうか。

あるいは、そのルールの意味が、一言も喋ってはいけないというものなら、そのルールがある教室は「図書室として使う」「自習室として使う」など、用途を変えるという改革によって、もともと遂行しやすい環境を作れるかもしれません。

もっとも、学校では私語は禁止というのなら、それがなぜなのか?を議論する必要があるでしょう。

「当たり前」に改善や改革のヒントはある

まず、ルールというのは、何か具体的な目的のために存在するものであるはずです。

その目的を、ルールを守る側の人も理解しているかどうかというのが、ルールを作る側としての工夫では重要となります。

次に、ルールを作る側も守る側も、それを遂行しやすい環境整備をすることが大切です。守れるはずもないルールには、当然不満が募っていくだけです。

最後に、定義や事例をしっかり示すことです。守る側は、それを確認しましょう。

どこからどこまでが規制されていて、どんなパターンはOKなのか。ということは、どんなふうに活動ができそうなのか。

この過程で、みんなが気持ちよく取り組めるルールづくりと、その理解浸透が進み、本来の目的に対して有効なルールが働くことになります。

賢い生き方5:自由を守るルール

自由を守るルール

会社でも、生活でも、私たちは日常に存在するルーティンやルールに、あまり意識を向けません。

会社で「おはようございます」などと挨拶をするのは何故なのか?その根本的な目的意識を忘れてしまうと、そのルールは単なるつまらない障害物のようになってしまいます。そして、破りたくなるのです。

これは、管理する側は、しっかりと気を付けておくべきです。

守る側は、はじめから破りたいわけじゃない。
誰も、罰を受けたいわけじゃない。
管理者に、最初から不満があるわけじゃない。

でも、

  • なんのためのルールなの?(目的が不明瞭

  • 守るの無理じゃん、こんなの。全然わかってねーわ。(実行環境の不整備

  • は?なんで今、怒られたの?(事例や定義の不足

ルールを作ったり管理したりする側が、守る側のこともきちんと考えて整えないと、こんなふうに不満が募って、そのルールが破るためのものや、うまくごまかすためのものになってしまうんです。

そして、管理する側も、守る側も、そのルールやルーティンの目的をいつも意識しましょう

そうすれば、それは、なんとなくあるものではないことがわかります。

その目的に対して、おかしなルールやルーティンは、改善しましょう。

また、ルールやルーティンをうまく使って、実行しやすい環境を作ってください。ルールは縛られるものじゃない活用して自由という可能性を開くツールです

ルールやルーティンについて、「どこまではOKなの?」という部分を不明瞭にしておかないでください。守る側も、それを確認してください。

必要なら、既存のルールを改善したり、新しいルールを作ってください。

ルールでも、ルーティンでも同じです。

目的意識がなければ、ルールは守りづらい。
環境が整備されていなければ、ルールは守りづらい。
事例や定義がなければ、ルールは守りづらい。

守りづらいルールは邪魔者扱いだし、嫌われ者になる。
それは、本来の目的からは遠ざかることだ。

でも、、、

目的がはっきりわかるルールは、みんな積極的に守る。
環境が整っているなら、誰でも守ることができる。
事例や定義があれば、はっきり理解できる。

みんなが前向きに取り組めるルールやルーティンというのは、制限する邪魔ものではなく、活動を広げるための土台になるはず。

ルールに縛られるか、ルールを使うか。

作る側でも、守る側でも、どちらの立場になった時でも、賢く生きよう。

正しく理解し、正しく守り、正しく使い、正しく作ろう。

将来のために、今、何かを変えよう。
あなたの挑戦を、私は応援しています。

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五十嵐

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