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「予後が悪い」って言わない方がいいと思ってるって話

最近Twitter(X)で「予後が悪い」という言葉を見かけるんですがこれ早く廃れてほしいんですよね。

手術後の患者の状態や、病気・創傷の将来的な状態、特にそれらの状態に関する見込み、を意味する医学用語

Wikipedia

本来の意味の使い方ならいいんですが、病気ではない事柄について使われているのをよく見かけます。

たとえば厨二病的な趣味趣向についてや、あるジャンルの人を揶揄するためとか。
「学生時代に◇◇が好きだった人は予後が悪い」のような感じでね。

これ嫌なんですよね〜なぜなら私は本来の意味で予後が悪いので!
全然関係ないところでこの言葉を見ると、自分の病気のことを思い出させられてちょっと嫌な気持ちになる。

これって「予後」について思いを馳せたり、恐れたことがないからこそ言えちゃうんですよね
その、自分とはちがう健康な肉体を持つ、無邪気な見えない相手に対する苛立ちも正直あります。

少し前にも「脳死」って言葉を使うな、というのがバズっていました。

これらの言葉が広く使われてしまっているのは、それで不快になる人の方が少数派だからなんでしょうね。不快に思う人よりも、ちょうど意外性の方が上回って、笑える人の方が多いからなんですよね。

過激な表現のほうがバズったり反応をもらいやすいのは間違いないです。
短いフレーズで意外性のある言葉を使うのは実際面白いし。
誰かが傷つく可能性があっても意外性のある表現をつい選びたくなるのは、SNSが当たり前になった私たちにとって、ありふれた危険な誘惑だなと思います。

目の前の賞賛やひと笑いのために、誰かが傷つく言葉を選ぶのか。
面白みはないけど正しい言葉を使うのか。

私はつまらなくても後者でありたい、と病気してからより強く思うようになりました。
1いいねよりも、誰かの心を傷つけないことのほうが絶対大事!
私自身も、気遣いのある言葉選びに救われる瞬間もあるので。
大人は言葉を正しく使うのが無難だと思います。

というわけなので、関係ないところで予後が悪いって言うのやめませんか。

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