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【リタイアメント入門】公的年金 もらえる額の調べ方

自分はいったいどのくらいの年金額がもらえそうなのか。
いくつかある公的年金の額の調べ方。特徴と使い分けを整理してみました。

まず年金額を知る方法は、大きく分けて3つあります。

①「ねんきん定期便」で年に1度 概算把握。
②「ねんきんネット」で、いつでもどこでも もう少し詳しく。
③年金事務所やコールセンターで細かく確認。相談も。

そして、2022年4月から「公的年金シミュレーター」というツールも新登場。将来の働き方、暮らし方の変化が年金額にどう反映するか、試算してみることができるようになりました。

それぞれについて、ポイントとなるところを、ざっとみておきたいと思います。

1.ねんきん定期便


「ねんきん定期便」は、毎年誕生月もしくは誕生月の1か月前に手元に届くタイミングで、日本年金機構から郵送されてきます。35歳、45歳、59歳の節目年齢時には封書で、それ以外の歳にはハガキで送られてきます
年金の加入期間や、これまでの保険料の納付実績、年金見込額などが記載されています。

年金見込額については、50歳未満の方は、「これまでの加入実績に応じた年金額」が、50歳以上の方は、「現時点での納付状況が60歳まで継続したと仮定した場合の年金額」が試算されています。

また、令和元年のねんきん定期便から、75歳まで繰下げした場合の概算額も図示されるようになりました。

日本年金機構:「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)より抜粋(50歳未満対象分)

定期便の様式は、年齢によって若干異なっているので、詳しく知りたい方は、以下の日本年金機構のサイトで見ることができますので、確認してみてください。

日本年金機構:「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)

2.ねんきんネット


「ねんきんネット」は、専用サイトにID、パスワードを設定して、自分の年金に関する情報を直接確認することができるインターネットサービスです。

「ねんきん定期便」の内容をいつでもどこでも確認することができ、年金開始時期を細かく指定して試算したり、グラフ表示したりすることもできます。

50歳代の方が、60歳や65歳からもらえる年金額の詳細を把握したり、受け取り時期をいつにしたらよいかなどを検討したりするときに便利です。

日本年金機構:「年金ネット」とは

3.年金事務所や年金相談センター


「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」では知ることのできない情報(たとえば加給年金や遺族年金、障害年金など)や、本人の記録に基づいた詳細な情報を確認したい場合には、近くの年金事務所や街角の年金相談センターの窓口、コールセンターを利用すると便利です。

受け取り開始となる時期が近づいて来たときに、年金の繰下げ・繰上げ、退職後の働き方と年金、などについて、窓口や電話で確認・相談すると安心感が増します。

日本年金機構:年金のご相談ついて(電話・窓口)

4.公的年金シミュレーター


日本年金機構が新しくリリースしたシミュレーションツールです。(2022年5月1日現在試験運転中)

日本年金機構:公的年金シミュレータより

IDやパスワードが不要で、今後の働き方や暮らしの変化により、どのように年金額が変化するかを、グラフ表示しながらシミュレーションできるツールです。

2022年4月以降発行の「ねんきん定期便」には、このシミュレーター専用の二次元コードが印刷されていて、本人の基本データを二次元コードから読み取ることが可能です。

シミュレーターに、「今後の年収」「就労完了年齢」「受取開始年齢」を任意に設定すると、設定内容に応じてグラフ表示された年金見込額が瞬時に変化するので、イメージがつかみやすい。

年収の変化が見込まれる場合や、退職の時期を検討するとき、また、受け取り開始時期を検討するときなどに、素早くカンタンに年金額の概算をシミュレーションすることができます。(ただし、あくまで簡易な試算)

取り込んだ年金に関する情報はシュミレーターには残らない仕組みになっているので、個人情報の保護の観点からも安心なツールとなっています。

日本年金機構:公的年金シミュレーター使い方ホームページ(試験運用中)

☆☆☆

今年2022年4月から、75歳まで年金の繰下げができるようになりました。
人生100年時代に向け、その人に合った様々な退職後のライフスタイルを設計できるように、こうしたシミュレーションツールもリリースされるようになってきているようです。

リタイアする時期の検討には、こうした情報をうまく活用して、もらえる年金額を早めにつかんでおくと安心感が増してきます。

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