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バッハの作品における聖書と象徴⑥Bibel und Symbol in den Werkenの日本語訳

こんにちは。しばらく書いていませんでした。

とても嬉しいことに、お世話になっている牧師先生やこのnoteに興味を持ってくださった先生からメッセージを頂き、私の理解も深められて楽しくしています。(大学在学中に知りたかった。。( ´∀` ))
最近はプラウチュの先行研究を用いて宗教曲ではない、なんともないバッハの鍵盤楽器の作品に宗教的象徴があるのか個人的に研究してみたら、十字架音型を発見しました。音楽教室HPのブログに書いています。またnoteでも紹介しようかなぁ。

では、今回はBibel und Symbol in den Werken. p.11の訳を書きます。

2番目と3番目の譜例ではバッハが伝統から取った(修辞学を用いた)楽器による象徴表現を見ることができます。弦楽器は天国の象徴として適当だとされており、マタイ受難曲ではイエスの言葉の伴奏の時に限ってイエスの後光やイエスに聖霊がかっているとした表現で弦楽器が奏でられる。(98小節に見られる)弦楽器は十字架という言葉だけを除いて奏でられる。
「エリ、エリ、レマ、サバクタニ?」すなわち、神は私を見捨てた。

次のレチタティーヴォでは、和音の数字が音楽修辞学の手段として効果をもたらしている。特定の和音、特に不協和音、さらに言うと減7の和音は予期せぬ音の繋がりや転調は感情や気持ちの動きを表現する。

フレイ2-1

(譜例4)

イエスが弟子たちとゲッセマネの園へ行き,彼らとは別の所で祈るために離れる。「そこに座れ」のイエスの言葉のところにバッハは不協和音をのせ、第2コードで緊張感を高め解決を必要とする。(ここでの解決は音楽用語です)イエスが弟子たちの所へ戻る時、内面的なかっとうがあったが、イエスが戻ってくると弟子たちは祈らずに眠っていた!

ここで私から補足☆

イエスの言葉の「hier」のところにあるContinuo(通奏低音)に下から246とあります。
これは和音の数字です。この和音が不協和音になっています。第2コードはその次の小節のG音からです。

表現豊かな旋律と和音は弦楽器が演奏し、その祈りの言葉をより引き立たせることで、イエス自身が魂の底からどのように祈ったかを感じることができる。

続く


今回は音響的なお話なので実際に聴いていただくと良いカモ!
ここで音源を一部埋め込めたら良いのに。。
https://www.youtube.com/watch?v=P3OcPLf7Kyo&t=2624s
音源は古いですが、概要欄に目次リンクがあるのでいい感じです。
「ゲッセマネの苦しみ」[0:47:48] 第1部-第18曲 レチタティーヴォ 「イエスは弟子たちとともにゲッセマネと呼ばれる園に行き」



次回は、私が頭を悩ませた回です。この研究を通してバッハってめんどくさい奴かよって思った部分です。バッハの謎解きはまだまだ続きます。

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