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麻雀で大切なことは全てエヴァンゲリオンが教えてくれていた@リーグ戦記、第弐話

前回の記事ではリーグ戦記①と題し、プロ雀士のリーグ戦初日はこんな感じですよ~という内容を書かせていただきました。

ここからが後編、本題です。

前の記事をご覧頂いてない方は、そちらからお読み下さい。

6度目のリーグ戦で、初のプラススタート

ここで改めてまして、簡単にこれまでのリーグ戦をおさらいしたいと思います。

2019年、43期後期リーグ戦から参加して、これまでの結果がコチラです↓

○2018年
後期+71.4(残留)

○2019年
前期▲1.5(残留)
後期+34.9(残留)

○2020年
前期+105.7(残留)
後期▲362.8(降級)

なんとも地味w

毎回初戦でつまずき、借金を返し終わる頃にはリーグ戦が終わっている。そんな展開が常でした。

課題はリーグ戦序盤にあり

初戦をいかにしてプラスで終えることができるかが、プロになってからの一番の課題となっていました。

周りからアドバイスや、思い付くことは手当たり次第やってみました↓

●朝食を変える
●1日何も食べない
●会場に向かうルートを変える
●対局前にヨガに行く
●練習対局だと思って臨んでみる
●ガムを噛む
●朝トイレ掃除をする
…etc

最近、同僚の田中プロにいただいたアドバイスは、対局前にテトリスをするというものでしたw

さすが、最速でBリーグに昇級した人の言うことは違いますね。

だんだん何をしに行ってるのかわからなくなってきました・・・(笑)

一応、田中プロの名誉のためにエビデンスを示しておきたいと思います↓

いわゆるゾーンに入るには、テトリスが良いのだとか。

今回は、テトリス前に事件が起きてしまいましたので、次回以降に検証させていただければと思います。
※事件の詳細は前記事をご参照下さい

そんな暗中模索のなか、いよいよこの作品と出会います。

シン・エヴァを観て創作意欲を掻き立てられた

シン・エヴァを観た直後に、身体のシンから沸々とある想いが湧き上がりました。

それは、自分も何かを創作したい。

早速noteを開き、無我夢中で書いてました。

前のブログから数えて、何ヵ月ぶりの記事かってくらいサボってました。すみません。

やる気がないわけではないんですが、創作する意欲が沸かなかったというのが正直なところです。

これはリーグ戦にも言えることですが、序盤に借金を背負わなければ気合いが入らず、力を出せないことに似ていました。

降級したくないという思いは、藁にもすがりたくなるくらい強い動機付けになりますからね。

あのサボリマリストよっしーが、3月だけで3つも記事をアップしていますから、異常事態です(笑)

庵野監督のクリエイター魂

エヴァの何が凄いって、異常なまでに作品を作り込んでる所です。なにせ、シリーズを完結させるのに25年かけてますから。

それは、脚本の作り込みしかり、アニメーションの作り込みしかり。

つい最近、NHKで放送された『庵野秀明スペシャル仕事の流儀』で、その一部始終を垣間見ることができたんですが、これがまた凄い。

例えば、長期間かけて作り上げた冒頭の脚本を1から作り直すと、いきなり言い出したりするんです。

その結果、スケジュールに支障をきたして、冒頭の脚本が決まらないまま別パートのアフレコが始まってしまいました。

そこには納得がいくまで、永遠と試行錯誤を繰り返す、庵野監督が終始映されていました。

そして、その妥協を許さない、庵野監督の姿勢は、NHKスタッフにも向けられてしまいます。

庵野監督「俺を撮ってもしょうがない、僕の周りにいる人が困ってる姿がいい」と注文をつけ始めます。

いや、そもそも『仕事の流儀』って本人を中心に撮影する番組なんですけどwという突っ込みをいれたくなりますが、そこはさすが庵野監督です。

庵野監督「今までのやつと同じではつまらないですから」と一蹴します。

なるほど。

今までの『仕事の流儀』じゃないものにしてくれ、これが庵野監督の注文でした。

庵野スピリットに触発される

対局中、あることに気づきました。

麻雀を打つことは、noteを書くことに似ている。

1打1打、丁寧に打ち続けるのは難しい。けれど、noteを書くように、書いては消し、書いては消しながら、作品を作り込むように打てば案外打てるのではないか。

例えば、リーグ戦実戦譜↓

東場東家
ドラ5s 4巡目
1188m5566p5588s西 

早々に親番で、ドラドラ七対子をテンパりました。

普段なら即リーですね。
ツモって跳満、しかも早い巡目なのでそこそこ出あがりも期待できそうです。

しかし、ダマテンにしました。
それは、なぜか。

ダマの方が面白そうだから。

今までは、確率やら、期待値やら、果ては猿真似のように教わった事を基準に、打牌選択をしていました。

でもそれでは中々結果は出なかったんですよね。なんせ、リアルの対局は生物ですから。

もちろん確率はとても大事だし、セオリーも大事です。それをベースに自分はどうしたいのか。

打牌を選択するのではなく、演出として選択をしてみた

先ほどのダマテンは、単なるリーチ選択ではなく、局の演出としてダマテンを選択しました。

1回戦、東1局からのストーリーを踏まえて、その後の展開にどう繋げていけば面白くなるのか。クリエイター思考で考えるとこうなります。

その時は、序盤に西を切って、親に9600点を放銃したら、打った本人はもちろんのこと、他2人も多大なインパクトを与えることができます。

その後の展開を有利にするためにも、ここはダマテンした方が効果的な局面だと感じました。

麻雀に流れはある

デジタル麻雀の到来以降、流れ論や、態勢論はオカルトとして揶揄され続けてきました。

もちろん、いいアガりをものにしたら、次局の配牌が良くなる何てことはあるとは思いません。

しかし、そこには生身の人間が介在し、場の空気がある。

例えば、1回戦の東1局と、4回戦の東1局は全然違います。

当然、4回戦目は1、2、3回戦のストーリーの流れが存在するわけです。

それを思考に加味しないことは、とてももったいないことだと思います。

勝負師、研究者、芸術家といつ3つの顔

とあるインタビューで、将棋棋士の谷川浩司九段が「将棋の棋士は、勝負師、研究者、芸術家の3つの顔を持つ必要がある」と答えていらっしゃいました。

もちろん雀士にも言えることだと思います。

勝負の世界に生きる者は、その3つの顔を持ちつつも、どれか1つの要素が突出しているものです。

麻雀プロで例えるなら、

勝負師→飯田正人
研究者→古久根英孝
芸術家→土田浩翔

になります。

では、いったい自分はどのタイプなのか?

芸術家というと何だかおもばゆいので、私はクリエイタータイプなんだと思います。

主演はもちろん私で、監督でカメラマン。目の奥にあるフィルムで作る麻雀の話といった所でしょうか。

それを教えてくれたのがエヴァあり、庵野監督でした。

今週末、17日(土)が第2節

ようやく第1節の振り返りが終わりましたが、何とも長い文になってしまいました。ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

結局の所、私は麻雀界の庵野秀明になりたかったんだとわかりました。

その為にはまず、成し遂げなければならないことがあります。

それは、


かつて誰もが成し得なかった神への道、


麻雀補完計画。


終文




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