【ドラマ 体感予報】自立と保護と愛について考える
人のこころが動く瞬間を見せてくれるドラマが大好きです。
過去にXに投稿した感想postを整理して載せていきたいと思います。
もとがXのpostで、短文を連ねる形だったので、noteにしたら読みづらくなっているかもしれません。ごめんなさい。
【自立と保護と愛について考える】
ドラマ体感予報 第5話
瀬ヶ崎さんの愛に癒され、万さんとのお茶で元気をチャージしたダヨちゃんが洗い物するシーン。
瀬ヶ崎さん、自分のためにキッチンに立ってくれてるダヨちゃんは、とりわけ大好きなんでしょうね、絶対に絡みに来る。
幸せな光景で、こんな日々がいつまでもきっと続いてくことを祈っていたけれどもそうもいかず。ダヨちゃんは本当のことが言い出せず、問いただす瀬ヶ崎さんは「ここ座れ」で向き合って座ろうとしたダヨちゃんの手を引っ張り背後からつかまえる。
はいココで前出のジロウ先生のお言葉をもう一度。調べ直しました。
「明るい時間に明るい場所で「話がある」と前置きしたうえで、机を挟んで向かい合う形で座って」
これほんとうに大事。
印象的だったダヨちゃんのセリフ「えーとだから。遊びに行く訳じゃないし」
こういう口調、ここだけじゃないですか?酔って甘えて言いたい放題したり、「あーもう!」的に怒る事はあっても、ある意味立ち入らせない「ピシャッ」とした空気を出したことはない。なんかすごく「今までと違う」感じ。
(増子敦貴さんってこういう、大きい声を出してる訳じゃない、大きい芝居をしてる訳じゃないけど、凄みを感じる・色気を感じる瞬間があって、すごい役者さんだなーと思います)
万さんの言葉をきっかけに、すごく考えたのかもしれない。それがなくても考える時期だったのかもしれない(前に洗濯物を干しながら「流されるな」って言ってたから、元々ずっとこれでいいとは思っていなかった)。
漫画をちゃんとやっていく、職業として成り立たせるっていう意識が固まったのかな。
本当は瀬ヶ崎さんに見合う男になりたいから頑張ってることなのに、瀬ヶ崎さんにとっては拒絶にしか聞こえない。
瀬ヶ崎さん、ダヨちゃんのこのセリフの前は普通のことしか言ってないんですよね(行かないでほしい気持ちはダダ漏れだけど)。ダヨちゃんの説明がおかしいのを問いただしてるだけ。
その後瀬ヶ崎さんが無茶なことを言うので忘れそうになるんだけど、ここのダヨちゃんの説明おかしいもんね。たとえばうちの娘がこの説明で泊まりの知らない仕事に行くって言ったら100パー止めます。「そこ座って。ちゃんと説明しなさい」って。
「遊びに行く訳じゃないし」の後、瀬ヶ崎さんの目の色が変わった。
俺の葉が、俺の知らない口調で話している。「だーめ」って言えばそばにいてくれたはずの葉がこの部屋を出て行こうとしている。(いや仕事で出かけるだけなんだけど本当は)
彼にとったら恐怖体験でしかない。
「かれは私たちを結ぶなにかを探していた、かれは、木から転落する人がするように枝にしがみついたのだが、この時だけは、かれの選んだ枝は少し下に付き過ぎていた。」(『ある微笑』F・サガン)
↑ちょっと思い出しただけ
ここから繰り出す瀬ヶ崎さんの言葉が、ことごとく「言ったらあかん」ことばかり踏み抜いてて辛い。肌は触れていても顔を見合わせていないので、ダヨちゃんの表情が凍ったことにも気づけない。
はいこういう感じ
みずき の こうげき
→やしなう
かってやるよ
かむ
ステータス:こんらん
樋口幸平さんのお芝居が凄まじくて目が離せないんだけど、瀬ヶ崎さん、意地悪をしているつもりも、横暴に振る舞ってる訳でもないんだよね。ここにいて欲しい。そのためには全てを与える。ほんとうにそれだけ。
その幻想にうっとりした表情さえ浮かべてしまう彼の、なんと哀しく美しい狂気。
2人とも、持ってるのは愛だけだし、どちらが良いでも悪いでもないんだけど。ただすれ違ってしまう。
どちらの気持ちも分かるし、どうする事もできない観客であるわたしは、ただ涙するしかないのです。
しんどいねー。(褒め言葉)
「寄り添って共に歩むために自立したい男」と「全てを与えて守りたい男」の、愛の物語はまだまだ続きます。
感想も、たぶん続きます。
もし読んで下さった方がいらしたら、ありがとう。
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