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本

コトバと景色がひとつになった際のものを集めています。

運営しているクリエイター: Jf

2015年8月7日 06:10

倚りかからず

あれこれあって深夜に帰宅し
いままでとこれからといまを
あれこれ思いつつ考えていたら
すっかり外は雨が上がり白んでいた
手にしていたのは茨木のり子の詩集
『倚りかからず』を読み返していた
札幌では今日が“七夕”ーーどうぞ佳い一日を。

2015年8月3日 07:43

聴覚過敏な朝。

ゴッホが何故、自らの手で耳を切り裂いたのか理由は知らない。
ただ、今朝の自分には、切り裂きたくなった気持ちが少しだけ解る。
凡ゆる音が普段の何倍もの大きさで聴こえ、耳鳴りがドップラー効果のように鳴り響いているからだ。
精神に異常をきたしているわけでもないのに、全てが耳障り。無音室に篭って、誰かにそっとやさしく、塞ぐように耳に触れてもらいたい。
デシベルは、ピークを超えて割れまくっている朝。
なぁ、優秀なエンジニアはどこにいるんだい…？

2015年8月1日 02:58

いびつなはなびは

年に一度の花火大会。
仕事で観に行けないきみへ
せめて写真だけでもと

思って
カメラを抱えて
走って
頭痛も忘れて
ポイントを探しながら
音を頼りにひたすら走った

けれどごめん
一歩手前で乱れ打ち
眩しいフィナーレ
色とりどりで
まあるい花火は
撮れなかったよ
せっかく
まあるい二度目の月が浮かぶ
ブルームーンの夜でもあったのに

いびつなはなびは
まるできみへの恋心
きみのことが
好きなんだって
気づきたくなかった
文月晦日
葉月朔日
雨降る夜

2015年7月19日 16:16

行き先のない鍵

一体、誰のココロを
開ける鍵なのか
今ではもう
全く解らなくなってしまった。
ならばもはや、
この鍵は何の役にもたたないもの。
誰かにあげてもかまわないもの。

2015年7月4日 23:40

my favorite time...

今が、一週間の中でいちばん好きで大切な時間。
お気に入りのラジオプログラムを聴きながら、ぼんやり…。

2015年7月3日 07:09

10桁の想い出。

今でも覚えている。
握りしめた100円玉の匂い。
もう一度、かけてみても繋がらない、あの電話番号。
ぼくらをつないでいたのは、
恋なんかじゃなく、ただの電話線だったんだね。

2015年7月3日 12:53

独りのようで、独りじゃない。

ここ最近、開店した喫茶店。
窓に向いた席が気に入って、時々、訪れる。
窓と向かい合っていると、自分と向かい合っているようで、“現在”の気持ちとゆっくり向かい合える。
もちろん、変わっていく空の表情を向いのビル越しに眺めているのも好きだけれど…。
それでも結局、足を運ぶのは、独りのようでいて独りじゃない時間を過ごしたいからなんだろう。
急な階段を降りながら帰る時、答えはそこにたどり着く。