著者の年齢を見てしまう癖

大学生のとき、古本屋でバイトした。色々と作業がある中で、目録作りがあった。本の奥付を読んで本のリストを作っていく作業だ。

バイトをしてた頃は、著者の経歴を奥付で見て、色んな人がいるな、と思った。自分もユニークな生き方をしたいな、と思ったりもした。

本を読む時、著者や訳者の経歴を大体最初に読む。いつ頃からだろうか、読み方が少し変わってしまった気がする。

著者の生まれ年から、年齢を計算して自分の年齢と比べてしまうのだ。この人はこの歳でこんなことをして、こんな本を今書いて、一方、自分は今の歳までで何をしてきたのか。本を書ける事なんて一つでもあるのだろうか。

もちろん、仕事では文書をたくさん書いたし、少し講演したり、特許もとったりしたり、多少はプロジェクトの成果もある気もする。でも、なんだかな、と思うのだ。

世の中、たくさんの興味深い本がある。本は一生読んでも読みきれないどころか、気づくきっかけが与えられなかった、本来読むべき「自分のための本当の文章」に出逢えるかも定かではない。ウェブでも読みたい文章が沢山あって、学術論文も興味深いものが沢山ある。

本が沢山あって、文章が沢山あって、ただただ読んでいくのも悪くない。いつも読み手側にいる。

一冊でいいから、自分の本当の文章で本を書いてみたいものだ。

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