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本のこと

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本について考えるための文章をマガジンとしてまとめます。
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2019年4月の記事一覧

漫画の臭い

つげ義春の漫画や水木しげるの漫画、を見ると、見開き2ページから臭いがする。まず、その臭いが通奏低音として効きながら、具体的なコマ割りの世界へと入っていく。 そこが僕にとって他の漫画と違うところ。漫画は嗅ぐもの、そして、聴くもの。

本の声2

本の声の話の続き。 先日、本から声がするという話を書いたが、日本語の本の場合の体験を書いたつもりだった。 僕の場合、英語の本は記号として処理されるため、本の声は聞こえない。英語でわざわざ読む本は仕事に活かすことを意識している本であることが多い。仕事用であるため、効率的に情報処理をするためには、この無機質な感覚が好都合であったりもする。 英語の本を読むとき、僕はマシンになる。

本の声

5、6年くらい前にちょっと変わった読書会に参加した。大学のサークルをきっかけとして付き合いのある知人が、勉強会を勉強カフェでやってるみたいで、そうしたイベントの一環だった。清水幾太郎の「本はどう読むか」の目次と内容の重要なところを読んで、それから参加者で「本」や「読書」について語るというものだった。 僕にとっては、読書自体は個人的な趣味であり、自己探索の方法と思っているようなところがあるため、「読書会」と名のつくものに参加したことはないし、これからも無いと思う。だから、読書