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Apple Payの罠

 今日もやはり転職活動に従事することが出来ずNetflixでアメイジングスパイダーマンを観るだけの土曜日になってしまった。最悪だ。なんで俺は一回観たことあるアメイジングスパイダーマンをもう一回観たんだ?だいぶ前に観たから内容忘れてると思ったんだけど全部通して観たらガッツリ思い出したわ。時間的になんか損した気分になるんだよなこういうのって。まあエマストーン可愛かったからいいわ。

 そんなこんなで本来書こうとしていたこととは全然関係ない前置きをしてしまったが、今回何が書きたかったかというと無駄に潔癖な性分の所為で苦労しているということだ。

 具体的に言うと、PASMOを改札にピッてかざす時に3分の1ぐらいの確率で「ピンポーン、もう一度タッチしてください」と言われてしまうことが最近の小さな悩みになってしまっている。

 これは諸事情でPASMOをApple Payに移行しなくてはいけなくなったのでカードから磁気をiPhoneに移行させ、定期券ではなく携帯を改札にタッチしなくてはいけなくなったことによる。

 カードでピッとかざしていた頃は何にも感じなかったのだが、スマホを改札にタッチさせるとなると少し躊躇の念が芽生えてくる。

 それというのも、世の電車の利用客の8割を占めるのは恐らく朝歯磨きをする時に世紀末のような音色でえずくオッサンであり、そんなオッサン共が使っているSuicaやPASMOが触れた箇所に自分の携帯をタッチさせるのは気が進まないからだ。故にタッチする時に思いっきり密着させるようにiPhoneをかざすことが出来ず、「ピンポーンもう一度タッチして下さい」と言われ結局タッチすることになるのであるが、これはもう完全に潔癖な性分であるのにスマホを定期券代わりにしてしまった自分の責任である。

 今思い返せば必ずしもPASMOをiPhoneで使うようにしなくても良かったし、これは想像力の欠如が招いた災厄である。いつも先のことを予想する想像力が足りないから改札にもう一度タッチを強要されるし、今就いている仕事を辞めたくなるし、仕事辞めたいのに転職活動もせず一回観たことあるアメイジングスパイダーマンを観ることになるし、現状を変えたいという願望が常に存在し続ける羽目になる。

 一回カードから磁気をiPhoneに移すともう戻せないということなので、これに関してはもう諦めるしかない。逆にスマホを汚いと認識するが故にあまり触らないようになってQOLが上がるかもしれない。

 スティーブ・ジョブズって脳に悪影響だからっていう理由で自分の子どもにあんまりスマホ触らせたくなかったらしいしもしかしてそこまで考えてたんかなあ。……全ての人間が「やむなくPASMOをApple Payで使わなくいけなくなったけどオッサンのタッチした改札のパネルに自分のiPhone触れさせたくね〜、汚ねえからもう当分iPhone触るの控えるわ……」っていう思考をする前提で?いやじゃあなんでiPhone作ったんだよ。

おわり

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