「夢」⑫ ~「他人に『迷惑』をかけないようにしなさい」と教える親や先生は、詐欺師なのか?~
「夢」を持つことは良い事だと
語る人や本は多いが、
本当に「夢」を持つことは良い事なのか。
儚い夢、叶わない夢だってあるんじゃないか。
思い通りにならないのが人生。
我慢しないと生きていけないのが人生。
夢ばっかり見てないで、現実を見ろ。
そうした思いを
「夢」という言葉にぶつけたくなる人も少なくないです。
そこで、
「夢」を持つことは、
良い事なのか、悪い事なのか。
これについて、続けて考察しています。
前回までは「夢」を持つと、
自分の「できない」所ばかりが思い知らされることが、
「夢」を持つことは悪い事であると思っている
大きな要因ではないかと考え、
「できない」事との向き合い方について、述べていました。
「できない」事との向き合い方を知る事で、
「夢」を持つことは良い事だと
考えることができるようになるかと思います。
後は、その一歩を踏み出すかどうかです。
その一歩を踏み出す上で、
足枷になっている言葉があると思います。
それは「迷惑」です。
「迷惑」については、
「夢」についての考察の第1回目でも触れました。
「夢」ばっかり追いかけていると、
周りに「迷惑」をかけてしまう。
だから「夢」を持つことは、
悪い事だと考えている人が多いでしょう。
「他人に『迷惑』をかけないようにしなさい」
そうした事を、私は親からよく言われてきました。
皆さんも、子供の頃から親や学校の先生などから、
そのように言われて育ってきたのではないでしょうか。
「迷惑」という言葉は使わなくても、
「自分が嫌だと思う事は、他人にするのはやめなさい」
「自分勝手な事をするな」
「ワガママを言うな」
そういった言葉によって、
他人に「迷惑」をかける事を強く戒められてきたでしょう。
「他人に『迷惑』をかけるぐらいなら、死んだ方がマシだ」
私の親は、ここまで言ってのけたぐらいです。
しかし、そう言われて育って大人になった今、
「他人に『迷惑』をかけないようにしなさい」。
この言葉に違和感を感じないでしょうか。
その違和感は、これです。
「他人に『迷惑』をかけない人はいるのか」。
今まで一度も「迷惑」をかけた事がない。
そしてこれからも一度も「迷惑」をかける事もない。
そんな完璧超人、パーフェクトな人間が、
存在するのでしょうか?
そんな人は、いるはずがありません。
もし存在するのであれば、
誰の助けも借りる事なく、
誰の支えも借りる事なく、生きているという事です。
今皆さんが着ている服1枚でさえも、
服のデザイナー、製造、宣伝、倉庫、流通、店舗などなど、
何百人何千人の「迷惑」があってできています。
「迷惑」をかけるのがダメだと言われたら、
服1枚着ることが許されなくなるでしょう。
無人島にいるような生活しか、できなくなるでしょう。
他人に「迷惑」をかけない人はいない。
そうなると、こんな疑問が起きることでしょう。
なぜできない事を、やれと言われたのかと。
たいていの行動は、できる事を前提としてか、
仮にできなくても可能性がある。
できるかもしれないという前提で始まります。
宝くじを買うのは、
どんなに当たる確率が低くても、
当たるかもしれないと思うから買います。
絶対に当たらないと思ったら、買わないでしょう。
「他人に『迷惑』をかけない人はいない」、
「他人に『迷惑』をかけない人にはなれない」のにも関わらず、
「他人に『迷惑』をかけないようにしなさい」と教えるという事は、
絶対に当たらない宝くじを買えと言ってるのと同じになります。
つまり、こんな事を教えてきた親や学校の先生は、
詐欺師であり大ウソつきだという事になってしまいます。
では、
「他人に『迷惑』をかけないようにしなさい」。
この教訓は、無意味なのか。ムダなのか。
そうだとは言い切れないものがあるでしょう。
それについては、次回。
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