お悩み相談に答えるには② ~あなたが100%悪いのか~

他人の悩み相談を受けた時、

どう対応していくのが良いのか。

まず大切なのは、

いかに相手に負のエネルギーを出してもらえるように心がける事。

基本は、聞いているだけで大丈夫ですが、時々、

「それは大変だったですねぇ」

「こんな仕打ちに合うなんて、ヒドイですねぇ」

「それは誰だって、怒って当然です」

こうした共感する言葉を言うことで、

もっともっと出してもらうためのサポートに徹することが求められる。

ここまで書かせて頂きました。

それまで相手はずっと話され続けていたものの、話が途切れた。

つまり相手が負のエネルギーを出し切ったと感じられた時に、

どうするかです。

相手によっては、負のエネルギーを出し切られただけで満足され、

それ以上は何も求められない場合もあります。

「ただ、聞いて欲しい」という思いで完結している場合もあります。

しかし、相手が今の現状をどうにかしたい。

負のエネルギーを出し切るだけの対処療法だけで終わりたくない。

そうした「どうすれば」という思いを言葉にしたのならば、

それに答えていくのが良いでしょう。


ただし、答える前に気を付けた方が良いと思われることがあります。

それは、ただ答えを伝えれば正しく伝わる訳ではないという事です。

悩みを持っている人は、冷静に物事を見る事ができなくなっています。

いわば、1のものを100に見てしまったりするのです。

針小棒大、些細なことでも拡大解釈したり、

何もかもすべて、自分が責任を背負わなければならないと思ってしまうのです。

実際、最近相談を受けたその友達も、

「こんな悩みで苦しんでいるのは、100%自分が悪いんだ」

そう思っていました。


しかし、それは間違っていると思います。

私は、物事の結果が起きるのには2つのものが揃わなければならないと思っています。

「内的要因」と「外的要因」の2つです。

「内的要因」は自分の問題です。

自分がやった言動がそれにあたります。

「外的要因」は自分以外の問題です。

自分以外の人もそうですし、場所や環境といったものがそれにあたります。

たとえば、米ができるという結果が欲しいならば。

まずは米の種、モミだねが必要です。

これが米の「内的要因」になります。

しかし、モミだねだけでは米ができるという結果になりません。

いくら机の上にモミだねを置いて「米になれ、米になれ」と唱え続けても、

米ができるはずがないでしょう。

土を用意したり、水を用意したり、

適温を保つようにしたり、日光に当たるようにしたり…

米ができる、育つ環境を用意するでしょう。

これが米の「外的要因」になります。

米の「内的要因」だけでも、米はできませんし、

米の「外的要因」だけでも、米にはなりません。

どちらも、結果のために必要なのです。


だから、もし悪い結果が起きたならば。

「内的要因」だけが悪かったとは限りません。

「外的要因」も悪かったかもしれません。

実際に、失敗したりしくじってしまった人の中には、

本人はサボっていた訳ではなく一生懸命やっていたにも関わらず、

周りの環境の劣悪さにより、報われなかったという例は少なくありません。

極端な例かもしれませんが、

殺人事件などの凶悪犯罪を犯した人の、学生時代の同級生のインタビューが報じられたりしますが、

「いつかアイツはやると思ってました」

そんなインタビューばかりではないと思います。

「まさかアイツがこんな事をやるだなんて」

「いったい、どこで道を間違えたのか」

そんなインタビューも少なくないでしょう。

確かにそうした事件を起こした本人の言動は許されることではないにせよ、

その本人を取り巻いていた環境―

両親からのネグレクトや、学校や職場でのいじめ。

こうした「外的要因」の悪さを知ると、

果たして、自分が同じ環境に置かれたら。同じ「外的要因」になったら。

いつもの平常心を保てるだろうか。

そんな同情したくなる気持ちが起きるものではないでしょうか。


悩み相談をされ、そして解決したいと思っている人の多くの方が、

100%自分が悪い、「内的要因」だけが悪い。

そう思い込み、自分を責めようとする傾向があるように思います。

確かに「内的要因」が悪かったのかもしれませんが、

「外的要因」を「内的要因」だと勘違いして、すべて自分が悪いと思っている事があります。

その勘違いを勘違いだと気づいてもらうことが、

負のエネルギーを出し切ってもらった後に大切になります。

そのために、よく私がお伝えしているメッセージがこれです。

「あなたが100%悪かったのではない」。


その勘違いを勘違いだと気づかなければ。

「内的要因」を良くする努力と、「外的要因」を良くする努力。

この2つは、大きく異なるからです。

それについては、次回。


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