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私の本棚から4〜大きな魚をつかまえよう


こんばんわ、Karo.です。


「私の本棚から」シリーズ4回目は、" 大きな魚をつかまえようーリンチ流アート・ライフ∞瞑想レッスン"(デイヴィッド・リンチ著/四月社)です。

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私は、そもそもデイヴィッド・リンチファンなのですが、彼を好きになったのは90年代にTV放映された「ツインピークス」を観てからです。

そして実は最近、あらためて「ツインピークス」を配信で観ておりまして、1990年 - 1991年に放映されたシーズン1と2を先日見終わって、今は2017年に製作されたリミテッド・イベント・シリーズという25年ぶりに製作された「ツインピークス」を初めて観はじめている最中なのですが、


もう、、、、(ため息)ですね。シュールすぎーーーっ(笑)。

あまりにシュールすぎて笑っちゃう!っていうくらいシュールで、今のところリミテッド・イベント・シリーズは、話の意味がまったく、わからないです。(笑)


もともとの90年代に放映されたツインピークスも改めて観ていたら、話の内容自体すっかり忘れていたのですが、こんなシュールな話だったのか!!!で、1話目を観はじめた段階で、当時と同じくらいワクワクしていました。

話の大筋はツインピークスという村で殺されたローラパーマーの殺人事件を捜査するFBIのデイル・クーパー特別捜査官(カイル・マクラクラン)が、夢や幻、丸太おばさんの丸太からメッセージをもらったりして、それをもとに事件を解明していくという内容なのですが、過去や未来を行き来したり、巨人や小人が出てきたり、犯人が、憑依した霊のような存在だったり、と、もうなんかバリバリ、スピリチュアル系?!なんです(笑)。当時の自分では、そのへんのことがよくわかっていないながらも、すごく惹かれたんですよね。

私はデイヴィッド・リンチの作品ではこの「ツインピークス」と「マルホランドドライブ」が大好きで、見えない世界との交錯する空間や、夢の世界の扱い方、人の闇と光、その映像の表現がたまりません。で、全体的に話の内容は意味不明(笑)、なのに何かが伝わる。っていうのがまた、大好きすぎです。

私は基本的にわかりやすい、という映画は、説明的で、左脳的な匂いがするのであまり興味がくて

なので私にとって彼の作品はまさにツボなのです。


そして、今回ご紹介する本は、そんなデイヴィッド・リンチ監督のアタマの中や、ひととなり、映画制作のエピソードをも知ることができるような、エッセイ的なものです。そして実は彼は瞑想家でもあって、本のサブタイトルにも瞑想レッスンと入っていますが、内容のほとんどが瞑想の素晴らしさについて書かれているような感じです。私はこの本を10年ほど前、まだ瞑想について興味はあるけれど、本格的には始めてはいない頃に読んで、俄然、瞑想に興味を持ちました。そして彼の作品に、見えない世界や自然霊や白日夢などが出てくるのも、今となってはとっても頷けます。

ちなみに、この本のタイトル「大きな魚をつかまえよう」は、小さな魚は浅瀬にいるけれど、純粋意識の大海に降りていけば大きな魚をつかまえることができるよ。ということらしいです。

と、いうことで、またも前置きが長くなりましたが、さっそく本の中から一部ご紹介しますね。どうぞお楽しみください。

…「あらゆるものがスピード・アップしていくね」いつの時代もそうらしい。現代はますますそうなってる。正気じゃないね。テレビばかり見て、雑誌ばかり読んでいると、世界中が人間を追い越していくみたいだ 。
『イレイザーヘッド』を作っている時、作品を完成させるのに五年もかかってしまい、私は死んだも同然だった。まだ作業を終えていないのに、世界はすっかり様変わりした気がした。そこで自分にこう言い聞かせたんだ。「ここにいるぞ。この作品に封じ込められた僕は。完成させるなんてできやしない。世界は僕を置いてきぼりにしていくんだ」
私は音楽を聞くのをやめテレビもつけなかった。世の中のことは、耳にするも頭だった。聞いたところで死にたくなるだけだった。
ある時私は、主人公のヘンリーの小さなフィギュアを作ろうと考えた。
八インチほどの大きさだったろうか。厚紙をくり抜いて小さなセットを組み立て、そいつをストップモーションで動かして、映画を完成させようとしたんだ。フィギュアに演じさせるしかなかった。まったく金がなかったからね。
そんなある晩のこと。弟と父は暗い居間のような場所に私を座らせた。弟は責任感の強い男で父も同様だった。話はすぐに終わったが、私の心はこなごなに打ち砕かれた。二人は 『イレイザーヘッド』のことはもう忘れて、正業に就くべきだと言った。娘がいるんだから、親として責任を持って働くべきだと。
やれやれ、こうして私は職に就いた。ウォール・ストリート・ジャーナルを配達する仕事で、週給は五十ドルだった。ある場面を撮影するのに必要なだけ金を貯めて、ついに作品を完成させることができた。それから、瞑想を始めたんだ。
ヘンリー役の俳優ジャク・ナンスは、私を三年も待ち続けてくれた。役柄のことを考えて、ずっとあのなりでいてくれたんだ。ジャック扮する主人公がドアの片側に立つ場面があるが、ドアを開けて通り抜ける場面を撮影したのは一年半後のことだった。なぜこんなことができたんだろう。なぜこんなに長い間協力しあえたのか。でもジャックは私を待ち続け、主人公のキャラクターを保ち続けてくれた。
こんな表現がある。「ドーナツに目を向けよ。ドーナツの穴ではなく」ドーナツそのものを見て、なすべきことをする。思いどおりにできるのはそれだけだ。その他のものは思いどおりにならない。きみ自身の外にあるものはね。それよりも、自分の心の中に入って最善を尽くすんだ。
世界はきみを残して過ぎ去りはしない。瞑想であれ、ウォール・ストリート・ジャーナルを配達であれ、人を成功に導くとは限らない。でも心を定めて瞑想すれば  ー人生の表面上の出来事は変わらないにしてもー  出来事を内から変えて、もっと良くしていけるんだ。〜人生の速度48p
多くの人間がすでに超越を体験してるのに、実感していない。眠りに就く間際の体験がそうだ。目覚めているのに落下するような感覚を覚えて、きみは白い光のようなものを見たり、至福の小さな揺れを受けとめたりする。そして「何たることだ!」と心の中でつぶやく。ある状態から別の状態に意識が移行する時   ーたとえば入眠時などー   人はある隔たりを通過する。この隔たりに超越することができるんだ。
白い円形の部屋を思い描いてみよう。白い壁は黄、赤、青の三色のカーテンに覆われていて、いずれも三つの意識状態に相当する。覚醒している時、眠っている時、夢見ている時だ。でもそれぞれのカーテンの間には隙間があって、完全無欠の白い壁   ー純粋至福の意識ー   が目に飛び込んでくる。この小さな白い隙間に人は超越する。四番目の意識状態に達するんだ。実を言えば、白い部屋は常に存在する。ほとんどカーテンで限われているとしても、やはりそこかしこにある。時に人はそれと知らず、訳もわからないまま超越してしまう。超越瞑想では意識が覚醒していても、座って瞑想すれば、いつだってその白い壁を体験できる。素晴らしいことだ。  〜4番目の意識状態66p
瞑想の良いところは、どんどん自分自身になれるところだ。       〜存在の同一性 74p
一度だけ精神科医に会いに行ったことがある。人生の習慣になったあることをしていて、「さては精神科医に話したほうがいいかな」と思ったんだ。診察室に入るなり、私は医師にこう尋ねた。「診察を続ければ、何かしら創造力にダメージを与えることになりませんか?」すると医師は答えた。「そうだね、デイヴィッド。正直に言えばそのとおりだよ」私は精神科医と握手を交わし、その場を後にした。              〜セラピー79p
よく聞かれることがある。瞑想が素晴らしくて、多くの至福を与えるなら   ーなぜあなたの映画は、これほどまでに暗く暴力的なのかと。
いまの世の中は暗い出来事ばかり起きている。映画も、われわれの暮らす世界を反映している。映画は物語であり、物語は常に葛藤を孕んでいる。山あり谷あり、善と悪がある。
私はあるアイデアに惚れ込む。でも自分の居場所だってあるんだ。いま、私が悟りについて話すのと、見識ある映画づくりについて言うのとは、別の話だ。私はモンタナ州ミズーラ出身の何の取り柄もない男だ。やるべきことをやって、他の人たちと同じように人生を下っていくだけだ。
人はみな自分たちの住む世界を反映している。たとえ時代物を作っても、自分の生きている時代が反映される。時代物だって、作られた年代によって違って見えることだろう。それこそが感受性  ー語り口やテーマの切りロー  の違いであり、世界が変わるように感受性も変化していくんだ。
そう、私はモンタナ州ミズーラの男であり、そこは世界のシュールレアリズムの中心ではないが、人はどこにいようと、今日の世界にうごめく異様なものを見て、物事への確かな展望を持つことができる。〜闇114p
自己に忠実であり続けるんだ。自身の声を響かせ、ほかの誰かに翻弄されないようにせよ。いいアイデアを拒絶してはならない。でも悪いアイデアには関わるな。そして瞑想するんだ。最も重要なのは、純粋意職であるセルフを体験することだ。実際、私は大いに助けられた。どんな映画監督であれ、助けになるはずだ。自らの内へ飛び込んで、至福の意識を燃え上がらせるがいい。幸福と直感を育んでいけ。その悦びを体験することだ。そうすれば、きみはどんな困難にあっても、平和的な手段を行使できるだろう。友だちだって心から喜んでくれるはずだ。誰もがきみの隣りに座りたがるはずだ。お金だって手に入るよ!          〜アドバイス178p
これだけは言っておきたい。
私は映画をこよなく愛している。アイデアをつかまえるのが好きだ。瞑想するのが好きだし、統一場を活性化させるのも好きだ。私が思うに、統一場を活性化させればよりよい人生が拓ける。悟りには程遠いかもしれないが、光明に向かって歩めば、一歩足を踏みだすごとに物事は輝きを増すと言われている。私なりに言えば、一日ごとに良くなっていく。世界中で統一場が活性化されれば、この地に平和がもたらされると信じている。だから言うんだ。すべての人に平和を。
すべての人が幸福でありますように。
すべての人が病苦から教われますように。
あらゆる場所で吉兆が見られますように。
誰も苦しまないですみますように。
ピース
〜おわりに198p



今夜も素敵な夢を。おやすみなさい。


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