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『神様の御用人』で知る。神社での願い事禁止令!?

『神様の御用人(1~10)』は「浅葉なつ」さん著、KADOKAWAから2013年12月に発行された小説。

2015年には漫画版も発行され、Amazonが提供する「聞く読書」であるAudibleでも聞くことが可能です。また、2021年に第10巻の特装版付属品として著者による書き下ろしシナリオのドラマCD化もされました。

そして、埼玉県の所沢(ジブリのトトロが住んでいる町だよ)にある「角川武蔵野ミュージアムにある武蔵野坐令和神社」でのコラボイベントも開催。


そんな『神様の御用人』と一緒に神様について考えていきたいと思います。

あらすじ

ごく平凡なフリーターである「萩原良彦(はぎわら よしひこ)」の前にある日突然モフモフ狐の神様「黄金(こがね)」が現れ、「御用人」を命じられる。御用人とは、神様たちの御用(いわば、願い)を聞いて回る人間のこと。膝を壊して野球の道を諦め、おまけに就職先まで失った良彦は、古事記やら民話やらに登場する神々に振り回されることになりながらも、神様たちの御用を解決していく。

人の子(ひとのこ)と神様の関係性について

この本の中で述べられている「人の子と神様の関係」は一言でいうと「持ちつ持たれつ」であり、どちらか一方が偉いとか偉くないとかではない。

  • 神は人の子からの想いを受け取ることで力に替えている

  • 神は自分の力を使うことで、人の子を幸せにしている

  • 神は人の子(個人)の「生き死に」に直接、関与することは出来ない

  • 神を崇める神祭りが減っていることで、神は力が削がれている

  • 力が削がれることで、神は記憶を無くしたり、姿が幼くなったりしている

  • 神の力が弱まることで、人の子は自然からの恩恵を受けにくくなる

5円や10円で誰かのために頑張れますか?

「神様お願いします、、、。私の願いを叶えてください。」

年末年始や大事な試験の前、大好きな人に告白する前に神社でこうやってお願いをしてよく見かけますよね!!「良いご縁がありますように♡」とかけて、「5円玉」を投げ込む姿にはきゅんとしてしまいますよね!?
だけど、冷静に考えてみてください。
神社になんて気まぐれにしか訪れないのに、一方的に勝手な願い事ばかり言って去っていく。しかも、お賽銭は5円とか10円なんて。さらに、願い事が叶わないと「神様のくせに」と文句を言ってくる、、、。

例えるなら、普段は実家に滅多に帰ってこないで好き勝手過ごしているのに、何か困ったことがあるときだけ実家に帰って助けてくれという。そして、図々しいことに「家族なんだから」と言ってくる。「そんなことは出来ない」と言うと、薄情者と罵ってくる迷惑で出来れば顔を合わせたくない兄弟姉妹みたいじゃないですか?
それでも親族なら多少なりとも慈悲の心が働くかもしれません。しかし、神様の場合は、会ったこともない赤の他人ですよ!!!!!!

「お陰様」と「感謝の気持ち」を伝える

願い事をしていけないのであればどうすれば良いのか。
それは、
「お陰様」と「感謝の気持ち」を伝える
です。

  • 「お陰様」で今日まで元気で過ごすことが出来ています。

  • 「お陰様」で目標を達成することが出来ました。

  • いつも本当にありがとうございます。

そんな感謝の気持ちが神様にも伝わりエネルギーを授けてくれます。そして、氏神様のもとにはちょくちょく挨拶しに行くと良いでしょう。たまにしか顔を出さない親族よりも「助けたい」って気持ちになりますよね。


お茶目な神様たちと、お人好しな良彦、食いしん坊の黄金とのクスッとしつつも心温まる物語を楽しみつつ、日本古来の神様や歴史について勉強してみませんか?

#読書の秋2022


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