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実は数学ができない⁈ それはどうしてだろう

何から書き始めれば、誤解なく伝わるか、本当に難しいです。
迷っていては書けないので、この場に甘え、どんどん書いていきます。理解しづらいと思います。すみません。
はじめに、予想外だったことを書きます。
それは、数学ができないということでした。
本当に?どこができないの?結構模索しました。

ディスレクシアが強く疑われる中学生生徒への学習指導。
1回1回の授業は、気づきがとても多く、気づいたことも、翌週には修正されたりして、追いつかないところがあります。
が、そう言って記憶を置き去りにしてしまうと忘れてしまいそうなので、曖昧なことや、後で大きな修正をかけることもあるとは思いますが、とにかくこのnoteに書いていきたいと思います。
試行錯誤した後、結論としてまとめられることや整理した内容は、どこか別のサイトにまとめられればと思っています。

ディスレクシアと一言で言っても、症状や問題解決方法は様々です。一方、共通することもきっと多いと思います。
ご自身のこと、身近な方のことでディスレクシアに関することは、ご自身の体験や考えを通して行うことが大切だと思います。ここに書くことは、一人の個人に関してのことなので、参考に留めてください。

低次の支援方法の模索(タブレットの使い方など。将来のために)と、高次の支援方法の模索(情報認知処理の同時処理型を応用して、学力をつける方法を模索)をするという視点を持って、指導しています。

中2生女子。
中1の時、1学年100人ほどの中学校で、ついに成績がビリだったそうだ。現在、性格は明朗積極的。戦略家でもあり、頭の回転が良く、本人もそこには自信を持っている。(「現在」と書いたのは、そうでもない時期もあったから。そこはそのうち書けそうなら書きたいです)。体育と美術が得意。自宅で質の高い抽象画なども描く。
WISC検査なども受けており、「黒板の文字を写すことができない」というのが、文字に関する主な情報。読書はする。母からは「日常生活の中でも短期記憶ができない」と言われている

「英語、全っ然わかんない」と本人が言うので、スタートは”つらい英語”は避け、数学から。
本人が好きな図形から始めようかとも思ったが、
今学校でやっているのは連立方程式。
とりあえず、”数学”および”算数”の力も見たいので、数と式から学習を始めることにする。
高卒認定試験の指導も何度かしたことがあるが、この辺りのことができるかどうかは高認試験の数学で大事なので、「万が一」に備える意味も少しある。

以前も、学年でほぼビリという生徒を指導したことがある。
分数の意味はなんとかできた。しかし、マイナスとプラスの概念ができていなかった。
学習進度は、ずっとゆっくり進むかと思うと、いきなり理解が進んだり、良くも悪くも一筋縄ではいかない。
その時も、いろいろオリジナル教材を作って、対応したが、それを思い出しながら、指導を始める。

経緯を順を追って書くと、ものすごく長くなるので、省略。学習はなかなか進まず、苦労した
とりあえず現状と理由をまとめると以下。

1.x、yなどの文字が出てくると、フリーズして解けなくなる。◯や△に置き換えると少しは良い。
2.xは1✖️xを省略した形である、ということや、整数4は4/1であるなど、数字や記号を簡略した抽象性についていけず、なるべく同じ形の方が理解が進む
3.マイナスの概念を理解しても、足し算および掛け算の両方が出てくると、焦って意味を取り違える理屈ではなく計算方法の記憶に頼ろうとし、記憶が定着していないので、間違える
4.理解したのち、問題を解こうとしても、書くこと(真っ直ぐ書く、分母と分子の数を入れ違えないように書く、見やすく書く、省かず書く、など、「書く作業」には、気をつけることがたくさんある)にワークングメモリを取られてしまい、それ以外のことに頭を使えなくなり、何も理解していないのと同じ状態になる(写す以外の「書く」も苦手だとわかる)
5.九九から不十分。「さんし、21」と言ったりする。おそらく、小2の学習中に「12」という数字と「21」という数字で1と2が入れ替わるなどの症状があり、うまく覚えられなかった?(ディスレクシアは数字の配列がめっちゃ苦手・・・私も)。本人は「割り算あたりから無理。とにかく筆算みたいな縦書きが、配列ずれて書いちゃうので、計算できなくなる」と言っている)
6.3とも関連するが、学習に苦手意識のある学習者は、当てずっぽうで答えを言うことがある。「確かこんな感じのことをやれば良いはず」というような曖昧な記憶に飛びつく。ゆっくり考えず、即答しようとする。学校のテストや授業で培われた癖だと思うが、経験上、この癖を取るのは、経験上本当〜に大変

さらに、数学の何が苦手なのか割り出すために、文章題から式を作り出すことをやってみる。国語力、論理力があるので、もしかしたら大概の生徒が難しいと感じる「文章題」は、実はイケるかもしれないと仮定してみた。
果たして、
少しヒントを出すだけで、よくできる。
過去に教えていた生徒のレベル感で言うと、トップにはいかないが、平均以上ではある。
「ふーむ。数学的思考はよくできるね」
と呟くと、
「あ!中1の初めの方に受けたなんかのテストで、その項目だけ、ものすごく成績が良かった!びっくりした!」と言う。

イマココ

とりあえず、
筆記は全廃
講義はもちろん、練習問題も、本人は口頭で、それを私が全部ホワイトボードに書く方式にした。これによって、学習スピードがぐんと上がった。
文字式は、書き方を統一。整数も分数で書く。これには賛否両論あるとは思うが、とにかくこれにすると本人が安心して計算を進めることができる。
とにかくストーリーを出す
ストーリーについては、また別の記事で書くが、とにかくどんなものでもいいからストーリーさえあれば、記憶に結びつけることができる。はじめから数字や文字をいじるだけの「手順の暗記」は、ほぼできない、と心得る。(ここら辺は、極度の同時処理型というイメージ(同時処理継次処理の話はこちら

ここでいうストーリーとは?
これで、いつか数学のテストで点数を出すことができるようになるの?その見立ては?
などなどは、別記事で。

今は、一次方程式を解くところまでは進みました。定着はまだ。

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