実は数学ができない⁈ それはどうしてだろう
何から書き始めれば、誤解なく伝わるか、本当に難しいです。
迷っていては書けないので、この場に甘え、どんどん書いていきます。理解しづらいと思います。すみません。
はじめに、予想外だったことを書きます。
それは、数学ができないということでした。
本当に?どこができないの?結構模索しました。
中2生女子。
中1の時、1学年100人ほどの中学校で、ついに成績がビリだったそうだ。現在、性格は明朗積極的。戦略家でもあり、頭の回転が良く、本人もそこには自信を持っている。(「現在」と書いたのは、そうでもない時期もあったから。そこはそのうち書けそうなら書きたいです)。体育と美術が得意。自宅で質の高い抽象画なども描く。
WISC検査なども受けており、「黒板の文字を写すことができない」というのが、文字に関する主な情報。読書はする。母からは「日常生活の中でも短期記憶ができない」と言われている。
「英語、全っ然わかんない」と本人が言うので、スタートは”つらい英語”は避け、数学から。
本人が好きな図形から始めようかとも思ったが、
今学校でやっているのは連立方程式。
とりあえず、”数学”および”算数”の力も見たいので、数と式から学習を始めることにする。
高卒認定試験の指導も何度かしたことがあるが、この辺りのことができるかどうかは高認試験の数学で大事なので、「万が一」に備える意味も少しある。
以前も、学年でほぼビリという生徒を指導したことがある。
分数の意味はなんとかできた。しかし、マイナスとプラスの概念ができていなかった。
学習進度は、ずっとゆっくり進むかと思うと、いきなり理解が進んだり、良くも悪くも一筋縄ではいかない。
その時も、いろいろオリジナル教材を作って、対応したが、それを思い出しながら、指導を始める。
経緯を順を追って書くと、ものすごく長くなるので、省略。学習はなかなか進まず、苦労した。
とりあえず現状と理由をまとめると以下。
1.x、yなどの文字が出てくると、フリーズして解けなくなる。◯や△に置き換えると少しは良い。
2.xは1✖️xを省略した形である、ということや、整数4は4/1であるなど、数字や記号を簡略した抽象性についていけず、なるべく同じ形の方が理解が進む
3.マイナスの概念を理解しても、足し算および掛け算の両方が出てくると、焦って意味を取り違える。理屈ではなく計算方法の記憶に頼ろうとし、記憶が定着していないので、間違える
4.理解したのち、問題を解こうとしても、書くこと(真っ直ぐ書く、分母と分子の数を入れ違えないように書く、見やすく書く、省かず書く、など、「書く作業」には、気をつけることがたくさんある)にワークングメモリを取られてしまい、それ以外のことに頭を使えなくなり、何も理解していないのと同じ状態になる(写す以外の「書く」も苦手だとわかる)
5.九九から不十分。「さんし、21」と言ったりする。おそらく、小2の学習中に「12」という数字と「21」という数字で1と2が入れ替わるなどの症状があり、うまく覚えられなかった?(ディスレクシアは数字の配列がめっちゃ苦手・・・私も)。本人は「割り算あたりから無理。とにかく筆算みたいな縦書きが、配列ずれて書いちゃうので、計算できなくなる」と言っている)
6.3とも関連するが、学習に苦手意識のある学習者は、当てずっぽうで答えを言うことがある。「確かこんな感じのことをやれば良いはず」というような曖昧な記憶に飛びつく。ゆっくり考えず、即答しようとする。学校のテストや授業で培われた癖だと思うが、経験上、この癖を取るのは、経験上本当〜に大変。
さらに、数学の何が苦手なのか割り出すために、文章題から式を作り出すことをやってみる。国語力、論理力があるので、もしかしたら大概の生徒が難しいと感じる「文章題」は、実はイケるかもしれないと仮定してみた。
果たして、
少しヒントを出すだけで、よくできる。
過去に教えていた生徒のレベル感で言うと、トップにはいかないが、平均以上ではある。
「ふーむ。数学的思考はよくできるね」
と呟くと、
「あ!中1の初めの方に受けたなんかのテストで、その項目だけ、ものすごく成績が良かった!びっくりした!」と言う。
イマココ
とりあえず、
筆記は全廃。
講義はもちろん、練習問題も、本人は口頭で、それを私が全部ホワイトボードに書く方式にした。これによって、学習スピードがぐんと上がった。
文字式は、書き方を統一。整数も分数で書く。これには賛否両論あるとは思うが、とにかくこれにすると本人が安心して計算を進めることができる。
とにかくストーリーを出す。
ストーリーについては、また別の記事で書くが、とにかくどんなものでもいいからストーリーさえあれば、記憶に結びつけることができる。はじめから数字や文字をいじるだけの「手順の暗記」は、ほぼできない、と心得る。(ここら辺は、極度の同時処理型というイメージ(同時処理継次処理の話はこちら)
ここでいうストーリーとは?
これで、いつか数学のテストで点数を出すことができるようになるの?その見立ては?
などなどは、別記事で。
今は、一次方程式を解くところまでは進みました。定着はまだ。
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