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航空整備士の仕事(ショップ整備士)

ショップ整備とは皆さんにとって、聞きなれない言葉かも知れません。
航空整備士の中でも、部品、装備品の修理を担当します。

修理する装備品は主に
・コンピューター
・アンテナ
・計器
・油圧装置
などが該当します。

航空会社によって、ショップ整備士を配置しているかどうかは異なります。

前提として飛行機に必要な整備は
1、運航の度に必要になるライン整備
2、一定期間飛行すると格納庫に入れて行われるドック整備
3、取り下ろされたエンジンを再使用可能にするエンジン整備
4、取り下ろされた装備品を再使用可能にするショップ整備
に分けられます。

3、4のエンジンや装備品は、交換のたびに新たに購入していては、
コストがバカ高くなるので、修理点検して再使用しています。

その修理点検を自社で行う場合と委託する場合があります。

大手航空会社だと、比較的整備士の人数も多いです。
そのためライン整備、エンジン整備、ショップ整備といった具合に部署を分けて、
保有している飛行機に関する一切の整備を、自社で行う制度を取り入れています。
手が回らない部分に関しては、業務委託をする場合もあります。
(例:ドック整備の一部を委託する)

一方新設されたLCCなどの航空会社は、整備士の人数が足りずライン整備のみを行うことが多いです。
ドック整備やエンジン・部品の整備は外部委託しています。


人気youtuberが動画編集を委託しているようなイメージです。


ショップ整備の内容に話を戻します。

主な業務は飛行機から取り下ろされた部品を修理点検して、再使用可能にすることです。
目的としてはエンジン整備と似ています。

部品が取り下ろされるタイミングとしては、
1、不具合時
2、定められた時間使用後
です。

特に不具合時に取り下ろされた場合の修理には、非常に神経を使います。
もし修理後飛行機に再度取り付けられた際に、不具合が再発すれば
ライン・ドック整備士にも多大な迷惑をかけてしまいます。

というのも、
部品の交換には多大な時間、人数のかかるものもある。
故障探求で正常な部品かと思って交換したらシステムが直らず、作業が迷宮入りしてしまう。
そのような可能性があるためです。

作業に話を移します。
主に室内で作業をします。そして整備士の中でも比較的細かい作業が中心です。
コンピューターの動作をチェックしたり、電線や基盤の状態も確認します。

他の整備士と違い、天候に左右されなかったり、溶剤などで全身ベトベトに汚れなかったりするのはメリットです。

ショップ整備も飛行機の安全運行を支えるとても重要な整備の一つなのです。

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