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#79 人として x HELP を語る


ビートルズの代表曲に「HELP」という楽曲がある


誰もが一度は聞いたことがあるでしょう

(日本だと何でも鑑定団で使用された曲)


ビートルズが熱狂的な人気をはくしていた中で

少しずつアーティストとしての片鱗を見せ始めた頃

ジョンレノンはこの曲を書いた


(Help!) I need somebody
(Help!) Not just anybody
(Help!) You know I need someone
(Help!)

(ヘルプ!)誰か助けて
(ヘルプ!)誰でもいいってわけじゃないけど
(ヘルプ!)誰かの助けが必要なんだ
(ヘルプ!)


リリースされた当時

新しいビートルズの魅力だと世間は沸いた


この歌がジョンレノンの心の叫びだと

誰も気づかなった


とりまく環境がいちじるしく変わり


ライブ会場でも

ファンの悲鳴でまるで音楽が聞こえない


これはなんなんだ?

これが音楽と言えるのか?


そんな葛藤の中で

ジョンは HELP!HELP! と叫び続けた



ヘルプミー


助けてくれ


ヘルプユー


あなたを助ける



今、熊本では

新型コロナウイルスの感染拡大防止のために

ボランティアは県内在住者に限定されている


なので現場に足を運んだ県外ボランティアは

足止めをくい


ある人は止まっていた宿を

追い出されてしまったそうだ


助けがいるのに助けられない…


助けようとしたものに

心ない言葉が飛び交う



この世界には


ありがた迷惑


この言葉が必ず存在する


誰しもが一度は感じたことのある

人としてとてもやるせない感情だ


被災地に届く千羽鶴

まさにありがた迷惑の結晶


それを人手がない中で

誰かが処分しなきゃいけないことを

想像できない人間の自己満足


最終的には

有難いと思え!

このマウンティングって何のためにあるんだろう…


僕はこの感情が本当に嫌いだ


それも自分が相手にしてしまっている時は特にだ



こんな言葉を本で読んだ


助けを求めていない人間に

手を差し伸べてはいけない


その行為は相手のためにも自分のためには

何一つためにならないからだ


相手が助けを求めて初めて

手を差し伸べればいい


これが人と人との

適切な距離なのかもしれない


それが家族ではない他人なら


困っている人にいいことをすれば

確かに気持ちがいい


いいことをしたっていう自分に酔えるから


でも相手は借りを作ったなぁって思うだろう


それがいくつもいくつも積み重なっていけば

返せないほど恩を作ってしまう


そうなった時相手は感謝ではなく

申し訳ない気持ちが強くなりすぎて


その事実から逃げ出そうとする

なかったことにする


哀れみを抱かれていたと感じていれば

善意が憎しみにさえ変わるだろう


だから人は

安易に手を差し伸べるべきではない



これが人としての正しい道徳ならば

とても悲しいことだ


それでも何かできないかと人は思う


だから人はいつまでも愚かで儚い



この世界のどこかで

HELP!HELP!と聞こえてくる


これが世界を魅了するエンタメなのか?

誰かが叫ぶ心の声なのか?


僕らは他人である以上に

人を愛する人間でありたい

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