幸せは肌からやってくる。

幸せはどこで感じているか?それはもちろん脳でしょう。
では幸せはどこからやってくるのでしょう?
富から?名声から?お金から?環境から?

私は”肌”からやってきているのではないかと思うことが多くなった。

私は仕事が変わりよく歩くようになった。
そこで初めてハイテクスニーカーというものを買った。
流線形をしていてクッションが厚く、いかにも早く走れそうなタイプのもの――ようするにハイテクを駆使したスニーカーが一般にそう呼ばれる。
ブーツや革靴しか履かない人間であった私はその履き心地に大いに驚いた。
次の一歩が勝手に踏み出される感覚があったし、その歩き心地は極上のクッションの上を歩いているようだった。
こうして私は突然歩くことが好きになった。
以前は寝てダラダラとすごしていた休日も積極的に外にでて歩くようになった。
心地が、時間の使い方を、そして生活を変えた。
体重も減ってきているし、充足感がある…これって幸せなのかもしれない。

こうした事例が他にもある。
自分はドラムをやっているのだが、基礎練習はそれほど好きではなく、
ある点を境にあまり技術が伸びなくなっていた。
そんなある日、ふとドラムショップでやわらかい練習用のパッドに出会い、買って帰った。
一般に練習向きのものは硬めで跳ね返りがしっかりあるものが多い。
まずはこういったタイプのものがオススメされる。
だけど、そういったタイプの物の中に、私が心地よく無心で叩けるものはなかった。
だがこのやわらかいパッドは本当に気持ちよく楽しく叩くことができる。
こうして私は突然基礎練習を毎日やる人になった。
心地が、時間の使い方を、そして生活を変えた。
腕が前よりすごく動くようになった実感もあるし、充足感がある…これって幸せなのかもしれない。

幸せを感じるような瞬間は、もしかしたら頭の中からではなくて、こうした肌から直接やってきているのではないかと思うようになった。
もちろん、ステータスや財産など、直接肌に触れないものに幸せを見出す人も多いだろう。
今までの話は僕の場合に限ったものだ。
でも、電子書籍を使わず紙の本を読む人はきっとこっち側の人なんだろうなと感じる。

最近嫁が、しきりに「この新しい服は本当に肌触りがよくて気持ちいい」と言っている。

とても幸せそうだ。
やっぱりそういうことなんじゃないのかな?なんて。





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