ゲーテの言葉に人生を味わう、涙とともに
こんにちは、Frankです。
「涙とともにパンを食べたものでなければ、人生の味はわからない」
ゲーテの言葉です。
私の拙作、短編ラブロマンス小説『離れられなくなっちゃう』にもゲーテの言葉が登場しますが、小説家にピッタリ当て嵌まる言葉だと思っています。
「あなたには泣く経験が足りません。枯れるくらいに泣き続けないと、良い作品は書けません」 「もっと苦しい思いをしなさい」
そうゲーテが語りかけているようです。
私自身、中学生の頃だったと思いますが、生活が苦しいときがありました。
クラブが終わって家に帰ると、母が台所のテーブルで、ポツンとひとり座って、泣いていました。
「どうしたん?」 私がそう訊くと、母は涙を拭きながらこう答えました。 「今晩、食べる物がないねん」
一瞬、言葉を失った私でしたが、咄嗟にこう答えたのを覚えています。
「ご飯と塩昆布で十分や」
私はそのときの母の顔が、今でも忘れられません。
泣ける経験というのは、クリエイターにとっては大切な経験です。
胸が裂けるような思いだから、たくさんは経験したくないけれど、胸が傷んだ分、それと同じだけ心が豊かになっている。
涙しながらパンを食べた日のこと。辛かったけど、だから今の私がある。
そう思う、今日この頃です。
ゲーテ詩集 (新潮文庫)
https://amzn.to/3qNAJQ2
私の作品集に興味のある方はこちらをご覧ください。
ttps://amzn.to/44qxHiA
【出典】実践文学の達人
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?