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異世界人

 さいきん、珍しいものをみた
まったく英語のできないドクターだ 産科ではないのだが、40にはならないのか若いのにまったく英語がわからない人間に人生で初めて出会った
 年に数回、英語の診断書の依頼があったり、母子手帳の英語版をみる わたしはマクドナルド式の英語だが、スマホの翻訳のない時代からずっとコミュニケーションをとってきた
 仕事場に元JALの若い人がいて、英語がペラペラならしいが、そのドクターに連れ回されて最後は血を吐いて救急車に乗ってしまった それは、彼が前の週に亡くなった老人をいじくりまわして「これは事故だ!」と大声をあげ、彼女を追いこんでいたのに通訳代りに呼びつけ続けたからだ 彼女は病院独特の雰囲気にまきこまれ、からだを病んだのだろう おそらくJALにいたのならJAL仕込みの仕返しをされていたと思う(そんな下品な仕事場ではないかもしれないが、妄想です)
 老人が話す 『翻訳アプリなんかスマホにはいってるんやから、英語にこだわらんでええ時代なんちゃうの』そうか、スマホあれば辞書もいらないか
 便利な時代なのに、人間関係はひどいありさまだ