犬喰い

まだ新型病原菌で世間が大騒ぎをする前の話。
簡単に昼食を済ませようと駅前の牛丼店に入った。時間も時間なのでそこそこ混んでいた。
その中に、若い青年のお兄ちゃんが犬喰いをしている姿が目に入った。
私はお行儀はいいと自負しているのでちゃんと左前脚で丼を持って、右前脚で箸を持ってきれいに食べた。

犬喰いも見苦しいが、最近は足を組んで食事をする人を多く見かける。街場のレストランはもちろん、帝国ホテルのインペリアルバイキング サールでもそのような女性を見かけた。
私の世代ではそのような食べ方をしていると親から張り倒されたものだが、最近はそうではないようだ。
西洋料理の世界では足を組んで食べるのはご法度とされている。理由は3つある。まず、姿勢が前傾して見た目が美しくない。2番目は組んだ足でテーブルを蹴り上げてしまうリスクがあるから。そして最後は給仕をしてくれる人に失礼に当たるからだ。

このように足を組んで食べる習慣は日本人だけかと思ったが、バンコクに長期滞在中に観察していると、地元の人も欧米人も足を組んで食べる人が少なからずいた。
どんな食べ方をしてもそれは個人の自由であるが、やはり美しくおいしく食事をしたいと私は思っている。

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