仏作文研究1
<課題文>
旅の楽しみ方は人それぞれだ。名所旧跡巡りもよいが、私ならまず食べ物である。
「旅の楽しみ方は人それぞれだ」
「旅を楽しむ」はprofiter de son voyageが一番しっくりきます。profiter de sa jeunesseなら「青春を謳歌する」。バカンスに出る人にProfitez-en !「楽しんできてください!」と言ったりもしますね。s'amuserが出てきた方もいらっしゃるかもしれません。どちらかというと「遊ぶ」に近いニュアンスでしょう。旅行に行って「遊ぶ」というのも全く間違っているとも言えませんが、今回は「名所旧跡巡り」「食べ物」が例として挙げられているので、少しずれるように感じます。
「人それぞれ」をどうするか、これは結構な問題です。日本語では「旅の楽しみ方」を主語(ノヨウナモノ)として持ってきていますが、それをフランス語にそのまま置き換えるとちょっと頭でっかちでカッコ悪い文になってしまいます。
△La façon de profiter de son voyage varie selon les personnes.
そこで以下のように読み替えをしてみましょう。
「各人がそれぞれの旅の楽しみ方を持っている」
あるいは
「各人がそれぞれの方法で旅を楽しんでいる」
Chacun a sa propre manière de profiter de son voyage.
Chaque personne profite de son voyage à sa propre manière.
くらいでいかがでしょうか。ここではmanièreを使ってみました。à sa façonでも問題ないですね。
「名所旧跡巡りもよいが」
「名所旧跡」はun lieu historiqueで問題ないとは思いますが、ここではより一般的にun lieu touristiqueとしておきます。ポンピドゥーセンターは名所ではありますが旧跡とはいいがたいですからね・・・。
「よい」もなかなか難しいところです。bonではあまりに個人的な印象を与え文体的にそぐわないでしょう。「名所旧跡巡り」と相性がいい形容詞を考えるとintéressantに落ち着きました。
Il est intéressant de visiter des lieux touristiques.
「私ならまず食べ物である」
ここもある程度の読み替えが必要です。
「私にとっては食べ物がもっとも重要だ」
「私にとっては地元の食べ物が最優先だ」
など、いくらでも読み替えは出来るでしょう。
Pour moi, la nourriture est le plus important.
主語はla nourritureですが、le plus importantは通常男性形で用い、主語の性数に一致はしません。これについては文法書をひっくり返して調べてみたのですが、これという用例はなく・・・。むしろ文法書などでは「一致させる」という記述がありますが、複数のネイティブに確認したところ一致させないのが普通だということです。ここら辺は現実を受け止めましょうか。L'usage fait la loi. もしこのような混乱を避けるのであれば、主語と属詞をひっくり返すのもアリですね。すなわち
le plus important pour moi, c'est la nourriture.
のように。
「食べ物」は地元の料理と読み替えてles plats locauxでもいい気がします。
~まとめ~
以上の文をMaisで結べばOKでしょう。
<回答例>
Chaque personne profite de son voyage à sa propre manière. Il est intéressant de visiter des lieux touristiques, mais le plus important pour moi, c'est la nourriture.
Chacun a sa propre manière de profiter de son voyage. Les lieux touristiques sont intéressants. Mais pour moi, les plats locaux viennent en premier.
まだまだ色々な方法が考えられますね。何かいい案がありましたら教えてください!
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