ワインエキスパートの勉強まとめ(ワインの概論その③)
はじめに
このブログをまとめている間に非常事態宣言が発令されました。既にテレワークがはじまっており、いつでもPCや携帯からメールを確認できるため、かえって仕事とプライベートの境があいまいになってしまっている気がします。昨晩もnoteをまとめようと思ったのですが、結局遅くまで仕事を続けてしまいました^^; この期間は都内の自宅で仕事と勉強のサイクルをしっかり確立したいと思っています。
さて、今日はワインの醸造フローのおさらいを中心にまとめます。ワインエキスパートの試験対策としては、醸造の工程とフランス語での表現がポイント。
ワインの醸造フロー
赤ワインと白ワインをまとめます。ロゼはまた別の機会で。
∟赤ワインの醸造
収穫(vendange) 手摘みの場合と機械の場合がある。
選果(triage de raisin) ダメな果粒を取り除く。人の手で行われる。
除梗(じょこう、égrappage)果梗を取り除く。
破砕(foulage)ぶどうの果粒をつぶす。
★ここで亜硫酸(二酸化硫黄)を添加する。酸化防止や殺菌のため。
発酵(fermentation alcoolique)
★醸造タンク(cuve)に移して酵母(サッカロミセス・セレヴィシエ)を加える。
★温度は30度前後。
★アルコールの度数を上げるため補糖(chaptalisation)を行うことも。
醸し(macélation)果皮から赤い色素が、種子から渋みのタンニンが抽出。
★赤ワインを作る工程。
★作業方法としてはタンクの底の液体をポンプアップしてタンクの上からふりかけるルモンタージュ(remontage)、ブルゴーニュ地方では上から棒などでタンクの中身をかき混ぜるピジャージュ(pigeage)がある。
圧搾(pressurage) 液体を皮や種など固体から分離する。
★白ワインの場合は圧搾してから発酵する。
★圧搾して得られるワイン(プレス)は圧搾前に自然に流れてできるワインとは質が下がる。
マロラクティック発酵(fermentation malolactique en fut)
★ワインの中に含まれる酸っぱいリンゴ酸が、発酵によってまろやかな乳酸と炭酸ガスに分解される。
★赤ワインは必ず行う。
熟成(élevage)樽かタンクに移し替えて静置。
★定期的に補酒(ouillqge)
澱引き(soutirage) 樽やタンクに澱(lie)が溜まったら上澄液を移し替える
清澄(collage) 清澄剤を投入してワインの透明度を上げる
★赤ワインは卵白を使用
ろ過(filtlage)
瓶詰(emboutillage)
∟白ワインの醸造
収穫(vendange) 手摘みの場合と機械の場合がある。
選果(triage de raisin) ダメな果粒を取り除く。人の手で行われる。
除梗(じょこう、égrappage) 果梗を取り除く。
破砕(foulage) ぶどうの果粒をつぶす。
★ここで亜硫酸(二酸化硫黄)を添加する。
圧搾(pressurage) 液体を皮や種など固体から分離する。
★赤ワインの場合は発酵してから圧搾する。
★圧搾して得られるワイン(プレス)は圧搾前に自然に流れてできるワインとは質が下がる。
デブルバージュ(déboullebage) 不純物を沈殿させ、上澄み液を移す。
★亜硫酸を添加する。
★白ワイン特有の工程。
発酵(fermentation alcoolique)
★醸造タンク(cuve)に移して酵母(サッカロミセス・セレヴィシエ)を加える。
★温度は15~20度前後。赤ワインよりも低い。
★アルコールの度数を上げるため補糖(chaptalisation)を行うことも。
マロラクティック発酵(fermentation malolactique en fut)
★ワインの中に含まれる酸っぱいリンゴ酸が、発酵によってまろやかな乳酸と炭酸ガスに分解される。
★白ワインは品種によっては行わない。(きりっとしたリースリングヤソーヴィニョン・ブランは行わない)
熟成(élevage)樽かタンクに移し替えて静置。
★樽の場合、定期的に補酒(ouillqge)
澱引き(soutirage) 樽やタンクに澱(lie)が溜まったら上澄液を移し替える
清澄(collage) 清澄剤を投入してワインの透明度を上げる
★白ワインはベントナイトを使用
ろ過(filtlage)
瓶詰(emboutillage)
発酵・貯蔵容器
ステンレスタンクは熱伝導率が高い。
コンクリートタンクは保温性に優れる。
樽は①酸素を透過(特に新樽)②清澄を促す③タンニンや香りの成分が抽出される④赤ワインの色を安定化⑤フェノール成分(アントシアニン)による不純物の沈殿⑥重合による風味複雑化
樽の特徴
ヨーロッパ産の樽はセシル・オーク(学名ケルカス・パトラエア)→香り控えめ・タンニン多め。
北アメリカ産の樽はアメリカン・ホワイト・オーク(学名ケルカス・アルバ)→香り強め・タンニン控えめ。
容量で異なるオークの名称:①バリック(225L:ボルドー地方、ワイン市場にて使用)②ピエス(228L:ブルゴーニュ地方)
ボルドートブルゴーニュの違いはいたるところに。
まとめ
ワインの醸造は奥が深いです。手間ひまがかかっていることがよく分かりました。さて、明日の朝はオンライン講座を聴講するので、この辺でおやすみなさい。
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