能動経済#60 古田更一「本は破れ」を読んで10歳の夏休みの空を見よう
この本は本屋さんで買うことは出来ない。Amazonから電子版とペーパーバック(所謂洋書のような紙の本)として買うことができる。
なぜこのようなマニアックな本に出会ったかというと、遡る事また「宮台真司刺傷事件」である。
あの時知り合ったYouTuber「陽キャ哲学普及協会」からカオスフォレストという批評家集団のYouTubeチャンネルへたどり着いた。動画にコメントしているうちにその中の「ダニエルさん」と「古田更一」という人物と仲良くなった。特に古田さんのショートは大変ブラックジョークが効いていて、ユーモアセンスもあり、小学生の息子と爆笑して観るようになった。
その古田さんがAmazonから本を出しているというので「じゃあ一冊買ってみようか」という事になったのである。
しかしこの本が難解だった。理解不能というわけではないのだが、なんだか未来人が書いた本のような難解さだった。
じっくりじっくり読んでいくと、だんだん分かってくるが、サラッと読めるような本ではない。
「木村花死んでくれてありがとう」
「不謹慎」
そんな刺激的な言葉が読む者を追い詰める。
「お前は偽善者だ。芸能人が何人死んだってホントは同情なんてしてないくせに」
山上が山神になり、芸能人も政治家も社会学者も社会変革においてテロリストの足元にも及ばない。
我々のアップデートは遅すぎる。AIはこの間にもどんどんアップデートし続けているのに。
本を読み、本を破り、オンラインで繋がりオフラインに来て、脳と脳を繋ぎ、紙と電脳と脳を行き来しなければならない。一つのところにとどまると、私たちはどんどんネット空間に閉じ込められて、陰謀論者かネトゲ廃人になってしまう。
スマホは道具だ。お金は道具だ。本も道具だ。
古田更一はなぜこのようなヒリヒリするほどの「ホントの話」を書けたのか?この本は、古田更一は、まるで童話の中で「王様は裸だ!」と叫んだ子どものようである。
私には10歳の息子がいる。古田更一さんとはとても仲良くさせてもらっている。あの2人には年齢を超えた友情が生まれたようだ。
10歳の子どもは最強なんじゃないかと最近思う。
大人のように汚れていないのに、大人が理解できる事はだいたい理解できるレベルの知能は持っている。
お酒もタバコも辛いものも食べないし、毎日学校で基礎学習を欠かせない。
性欲に支配される事はないが、恋愛は理解できる。
これはもう生き神様みたいではないか。現存するブッダのようだ。
私も最近はお酒や刺激物を控え、息子と古田さんを見習って生活している。
澄んだ心で物事を捉えたいからだ。
曇りなきまなこで見極めて、能動的に行動しよう。古田更一の本は甘くない。曇りを取る為に殴りかかってくる。
しかしその先に小学生の頃の夏休みに見た澄んだ青空が広がる。
入道雲がもくもくと湧き上がる。