記憶というのは3段階の過程がある
あなたに夢や目標があるのであれば、それを達成するために学ぶことは大切です。誰もがそれをわかっているから、積極的に様々なことを学ぼうとします。
専門的な本を読んだり、ネットで調べたり、漫画やテレビだって娯楽ばかりではありません。それらもすべて貴重な情報ツールです。
ただ、新しいことを学んでも、それを忘れてしまっては意味がありません。多くの人は情報の仕入れに焦点を置きすぎている!?
つまり、頭のなかに情報を入れることばかりで、頭のなかから情報を引き出す訓練をしていないのです。そうすると、いざその知識が必要となったときに、ぼんやりとしか思い出せなかったり、誤った記憶で間違った行動をとったり・・・。
実戦の場で活用できないようであれば、せっかく掛けた時間も無駄ということになりますね。このように活字にすると、淡々と読みながら、さも当たり前のことのように感じるものですが、実際、相当な時間を費やしてインプットしたはずの知識が、ここぞというときに忘れてしまっていることはありますよね?
では、記憶の定着をはかるためにはどうすればいいのか?答えは、「復習」することです。「あぁ、復習ね、、、はいはい」。そんな風に感じている人も多いでしょう。
ただ、大切なこととわかっているけど、具体的な方法について明確に答えられる人は多くありません。たとえば!
それぞれの設問に対して、即答できますか?即答できない人に良いアドバイスがあります。
以下は、ある学習塾の講師が生徒に対して、復習の重要さを理解させるときの伝え方です。(※もちろん個人差があることはご承知ください)
1、いつ復習すればいいのか?
知識を得てすぐに復習するのがいい!忘れてしまう前に確認することは良策のように思いますが、実はものを覚えるときには効率が悪いことがわかっています。
では、どのタイミングがいいのかというと、およそ10日経過後に復習するのが効果的らしい。記憶をたどるという脳の訓練になるそうです。
2、どのように復習すればいいのか?
初めに学んだテキストや動画などを何も考えずに再読、再聴を行うのは効率が悪い方法です。記憶というのは、3段階の過程があるとされています。まず「記銘」、これは頭に情報をインプットすること。次に「保持」、頭のなかに残しておくこと。
そして、「想起」、頭のなかの情報を引き出すこと。復習というのはこの「想起」の訓練に他なりません。再読、再聴は与えられた刺激に対して反応しているだけなのです。つまり、一度学んだことを数日間寝かせて、数日後に思い出すというトレーニングが大事ということ。
3、何回くらい復習すればいいのか?
当然ながら個人差もあるので、明確に何回やればいいのかという答えはありません。あえていうなら、できるまでということになりますが、具体的な解決法としてはテストしてみることです。
生徒に小テストを行う際には、5回程度正解すれば、それ以上は小テストをしても結果は変わらないといいます。その視点から考えると目安は5回ということになるでしょうか。
4、どこで復習すればいいのか?
いろんな場所で復習することが効果的とされており、その理由は2つあります。まず場所を移動するのに運動するわけですが、運動すると記憶力が高まると言われていますね。よく役者さんが部屋を歩き回りながら、台詞を覚えるといった話を聞いたことがありますね。ちなみにメモをしたりするのも手先の運動となるので、記憶に残すには効果的とされています。
また場所が変わることで景色や環境の記憶と一緒に情報をインプットすることができるため思い返すときのヒントになると言われています。
さて、いかがでしたか?トレーディングで同じ過ちを繰り返してしまう投資家は復習の考え方を改めてみましょう。新しい知識をどんどん詰め込むより、すでにある知識を定着させるほうが、パフォーマンス向上には効果的といえるかも!
「知っている」と「理解している」は似て非なるもの、まるで違うと意識したいですね。
PS.
書籍『ザ・トレーディング』はもう読まれましたか?同著は素晴らしい世界的ベストセラーですが、やはりインプットするだけではいけません。
大切な資金をリスクにさらすことなくトレーディング知識とスキルをテストしてみるのに最適な書があります!それが『ザ・トレーディング ワークブック』です!
もし、あなたがトレーディングについて勉強することを目的に主本『ザ・トレーディング』を手にしたのなら、理解度を確認するための『ワークブック』は役に立たないでしょう。
読んでいてワクワクする内容でもないので、買わない方が賢明です。なかには主本と比べるとページ数(191ページ)も少なく、ソフトカバーなのに高いという印象を受ける人がいるかもしれません。
しかし! もし、あなたの目的がトレーディングで利益を上げることであるならば、『ワークブック』であなたが得られる価値は、商品価格(1,800円+税)どころではないはずです。
単に紙媒体として書籍の価値を捉えるのではなく、トレーディングをしていくなかであなたが晒されるリスク、トレーダーとしての力量を高めていく視点で、その将来価値を考えてみてください。
もちろん、主本『ザ・トレーディング』が内容不十分な未完成品ということではありません。むしろトレーディングで勝ち抜くために必要なすべてが網羅されているといっても過言ではありません。
それゆえに『ワークブック』は不要で、主本を繰り返し読んだ方が有意義という見方があるのもわかります。
ただ、同じ学校で同じ授業を受けていても成績にばらつきがあるように、優れた良書を読んだからといって全員が同じような成果を上げられるわけではありません。
お金持ちになる方法という類の書籍がどれだけ世の中に出回ろうが、読者の数だけお金持ちが増えることはありませんよね。
どれだけ素晴らしい教えに触れたとしても、「知っている」と「理解している」では、質が大きく異なるということです。
不明瞭な知識、曖昧な技術が一貫性のあるトレーディングの妨げになることは、これまで多くのトレーダーが身をもって体験してきたことです。つまり、正しく行動に移せるレベルにまで、真に理解できなければ意味がないのです。
『ワークブック』は主本『ザ・トレーディング』で学び得た知識や技術をあなたのトレーディングの中で確固たるものにしてくれます。しっかりと組み上げた礎の上から、さらにボルトを打ち込んでどんな揺らぎにもビクともしないスタンスを作り上げるのが『ワークブック』の最大の目的です。
「賢明なトレーダーになるために努力を惜しんではいけません!」。表紙の帯に記したメッセージがひとりでも多くのトレーダーに届くことを願っています。
▼著者エルダー博士より『ザ・トレーディング ワークブック』について
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?