見出し画像

2021年ヒット商品番付が発表!

50年前の創刊当時から掲載してきた看板企画「2021年ヒット商品番付」を日経新聞社が発表。これは1年間で記録的な売上を実現した商品、もしくは流行したサービスや事象などのヒット具合を社会情勢や消費動向などから東西ランキングするものです。

ヒット商品を単純に並べているだけではなく、世相を反映しているところが興味深いところ。社会の仕組みや人々の嗜好の変化であったり、グローバルな視点でのモノの見方だったり、ごく身近なものから将来性を期待されるものまで、実際の消費者の考えが凝縮されているといっていい。

単発的なトレンドに注意を引かれるだけでなく、未来を推測することも求められる投資家としては、1年の締めくくりという意味でも要チェックです。

さて、昨今は爆発的ブームとなるサービスや大ヒット商品が生まれにくいとされてきたうえにコロナ感染拡大による活動自粛の影響を受けるなか、どのようなものが消費者に支持されたのか、その背景にまで思いを巡らせてみてください。

では、さっそく見ていきましょう。東の横綱は、デジタルネイティブの『Z世代』。生まれた時からスマホやSNSが身近にあった1990年代半ば以降に生まれた若者を指す言葉ですが、彼らが日常で触れているデジタルの世界が、あらゆる商品やサービスに直結していることは疑いようのない事実と断言していいでしょう。

彼らはまた生まれた頃から食品ロス削減や脱プラスチックなどの環境問題を抱えた社会に接してきたことからサステナブルへの関心が高い。当然、消費にもそういった感性が盛り込まれるため、企業はデジタル化やサステナビリティー(持続可能性)を採用せざるを得なくなる。

食品大手の味の素(2802)は、世界で約13憶人と、現在の世代別構成において大きな割合を占める彼らが、今後社会の中心になっていくことを見据え、Z世代事業創造部を今年4月に新設したほどです。

西の横綱は、MLBで大活躍した二刀流の『大谷翔平』。球界で不文律とされてきた数々の常識を打ち破り、リアル二刀流を本場米国で実践し見事にMVP獲得。老若男女問わず挑戦してみようという意識が芽生え、新たな時代を切り開く重要性を示してくれました。観客動員数はもとよりグッズの販売、放映権料、広告などの経済効果まで考えると凄まじいヒットです。

ちなみに大関以降はこのようになりました。
(※左に「東」、右に「西」を記しています)

大関:東京五輪・パラリンピック/サステナブル商品
関脇:シン・エヴァンゲリオン劇場版/イカゲーム 
小結:ゴルフ/冷食エコノミー
前頭:携帯料金プラン/スターバックス「47JIMOTOフラペチーノ」
前頭:トヨタ自動車「ヤリス」/ホンダ「GB350」
前頭:キリンビール「一番搾り糖質ゼロ」/アサヒビール「スーパードライ生ジョッキ缶」
前頭:ディスカウント店/売らないお店
前頭:ユニクロとGUの吸水ショーツ/AOKI「パジャマスーツ」
(注:前頭は抜粋したものです)

さて、いかがでしょうか?初耳のものがある?それはマズイですね。さっそくググってください(笑)。そして、なぜヒットしたのか、需要が高まったのか、そういったことに考えを巡らせてみてください。

さらに、2022年はどんなニーズが生まれるのか、どんなジャンルがスポットを浴びるのか、イメージすることも大事です。先に目星をつけた人から取り分が多くなります!株式投資が連想ゲームといわれる所以です。

PS.
個人投資家が株式相場で勝つ秘訣は、時流(トレンド)をいち早く捉えることです!今後の生活スタイルはどうなっていくだろうかと、周りより早く連想ゲームを思い巡らせた人の勝ちです。

コロナとの戦いも3年目に突入します。ニューノーマルなんて言葉はすでに過去のもので、もはやスタンダードといっていいでしょう。いつまでもコロナ関連で物色しているようでは、時流(トレンド)を察知することはできません。

では、次にくるトレンドは?材料は?見当もつかないという人は、もうしばらくお待ちください。40年以上の経験と四季報を読み解く洞察力を元に、人気シリーズ化した『旬の厳選10銘柄』の最新号「2022年新春号」を、近々ご案内できる予定です。

詳細が決定次第、FPO公式メールマガジン ※読者数169,188部(本校執筆時点)にてお知らせいたしますので、興味のある方はこの機会にご登録ください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?