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年金はほぼ外国株で儲けている!?

一定の価格を保ち続けることから、“物価の優等生”とも呼ばれる卵。その卵にも値上げの波が押し寄せています。

小売りスーパーのある店主の話によれば、例年に比べて仕入れ値が約3割アップしているという。もちろん、そうなると商売である以上、小売価格を値上げせざるを得ません。実際、例年159円だったMサイズの平均相場は、56円値上がりとなり215円になっているようです。

なぜ、“物価の優等生”にまで値上げの波が押し寄せているかといえば・・・、もう嫌になるほど耳にしていますね。原油高騰による物流費の上昇と急速な円安によって、エサの原材料が高騰しているからに他なりません。

農林水産省のデータによると、鶏のエサの価格は10年前と比べると6割ほど値上がりしていて、2021年から2022年にかけて急激に上昇しています。

つい最近、1ドル=137円台まで円安・ドル高が進み、約24年ぶりの円安水準をつけたばかりですが、もはや140円超もサプライズではありません。

直近では、米アップルがiPhoneやiPadなどの日本での販売価格を大幅に引き上げたことが大きなニュースになっていました。ただ、これについては卵とはちょっと違う!?

卵はエサとなるトウモロコシや大豆等の輸入価格上昇により、養鶏場を経営する事業者が卸値を引き上げたことで、卵自体の価値が上がってしまい、小売店での値上げとなっています。

一方、iPhoneはAppleが値上げしたのではない!?日本円の価値がドルに対して目減りしたのであって、iPhone自体の価値はそのままなのです。

つまり、本来あるべき価格になっただけ!これまでは円高の恩恵を受けてきたために世界に比べて安すぎただけということ。ただ、理屈はそうかもしれませんが、実際に払うお金が増えることには変わりません。

さて、どうしたものか・・・。円安の原因は様々あるとはいえ、やはり主たる要因は日米の金利差にあります。

米国は今後も利上げを行う姿勢を明らかにする一方、日本は量的緩和を継続させるスタンスです。日本と米国が全く逆の金融政策をしている限り、円安トレンドは続くことになるでしょう。

日本の消費者にとって円安が招く物価高は、国会で討論されることのない増税みたいなものです。そういった声があるのをわかっているはずなのに、なぜ政府日銀は金融緩和を続けるのでしょうか。

ひとつは、円安の恩恵を受ける多くの輸出企業から、税収の増額が見込めることがあるでしょう。もうひとつは、政府は円で国債を発行することで、ドル建ての対外純資産を世界一保有しているため、円安が進むほど借金を減らすことができるから!?

実際、公的年金の積立金を運用するGPIFの2021年度の運用益10兆925億円の内訳をみると、8兆4290億円が外国株式によるものとなっています。つまり、ほぼ外国株で儲けている!

政府が今の金融経済政策を続けていくなら、私たちが資産を守る方法は限られてきます。金(ゴールド)を買う?ビットコインを持つ?もしくは、日本政府と同じようにドル建て資産を保有する!?

株式投資家として視野を広げなければ、資産を増やすどころか守ることもできませんね。

PS
ドル建て資産となれば、やはり米国株!もちろん闇雲に買い漁ればいいわけではありません。米国市場にもトレンドがあります。すなわち、これから世間が、世界が、投資家たちが、可能性を見出しているテーマに着目しなければ!

それら注目テーマのなかで投資価値のある有望な企業を辣腕の金融プロが見極めた情報が、米国株推奨銘柄リスト『シャイニングスター8』です。シリーズ7作目となる最新号「2022 Summer」の先行予約受付を明日から開始いたします。

今回は好業績のパターンが循環するという、米国マーケットの特徴を捉えた投資戦略を採用!是非、楽しみにしていてください。

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