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2020年の株式相場の見通し

あけまして、おめでとうございます。WEBラジオ番組『株イキ!』のパーソナリティを務めております証券アナリストの窪田です。

2019年を通じて、リスナーの皆さまからいただいたメッセージで多かったのが、「利確できています」「NISAに放り込んだままでも安心です」「稼げました」「せっかくうまくいっているのに、100株しか買っていなかったのが後悔です」という、ありがたいことにリスナーの皆さまのお財布を厚くすることに貢献できた内容が目立っています。
 
2019年を迎える直前の株式相場は、日経平均株価で振り返ると2018年10月2日に年初来高値24,448.07円を付けた後、わずか2ヵ月弱の12月26日に年初来安値18948.58円を付け、値幅が5499.49円という急落場面があっただけに、年末にいただいたメッセージは「この先も下落するのか?」「株式を手放した方がいいか?」という内容が目立っていました。

そのような状況下で、昨年の年頭挨拶でコメントさせていただいた2019年の見通しを再掲させていただきますと「昨年末(2018年)は、国内では2012年に始まった長期の株式相場の上昇トレンドが陰るかの動きが見え始めておりますが、2020年の東京オリンピック、2024年の日本版カジノ開業(総合リゾート)、2025年大阪万博開催と、引き続き、景気拡大につながるビッグイベントが控えており、海外からの観光客をお招きしながら、中期的に日本経済は拡大トレンドが続く見通しです。昨年10月以降の世界の景気減速を先取りしたかのような株価の急落は、一時的な調整局面であると分析しております」

2019年を振り返ると、米国株式相場は、12月後半も史上最高値を更新する動きが続いており、日本の日経平均株価は、1月4日が年初来安値19241.37円を付けた後は、12月17日に年初来高値24091.12円をつける上昇相場になりました。従って、2019年の年末は、2018年の年末とは逆の状況です。結果的に相場見通しと個別銘柄の分析が上手くできたことで、リスナーの皆さまに喜んでいただけるいい結果につながったものと振り返っております。

2020年の見通しは、11月に米大統領選挙を控えており、米国株式相場の史上最高値更新のピークが選挙前であるか、選挙後になるのかで、日本の株式相場、わかりやすくするために日経平均株価の2020年の年初来高値が米大統領選挙前につけるのか、選挙後になるのかで日本株投資の戦略が変化する年になりそうだと分析しております。

特に、ポイントになるのが、米10年債利回りの動向。トランプ大統領が大統領選挙に勝って以来、2.6%を超えてくると、米国株式相場は上昇のピークが近づいてくるという傾向があります(2019年12月27日時点で、1.87%)。米10年債利回りは、2018年10月に3.2%台まで上昇したのち、米国の株価急落等を受けて、2019年9月まで安全資産としての米国債が買われる(利回りは低下)傾向が続き、1.4%台まで低下。テレビや新聞では米中貿易協議の影響が大きく取り上げられがちですが、米国株式相場の上昇を支えている要因は、米中貿易協議の進展以外に、企業業績とこうした長期金利の大幅低下も大きな要因です。

2020年1月中にも米中貿易協議が第1弾の合意署名する見通しになったことで、米10年債利回りの2.6%になる時期が米大統領選前なら、2020年の米株式相場のピークは、その近辺になるのではないかと分析しています。一方、米大統領選挙まで、2.6%まで上昇しない場合は、米国株式相場の好調はそれ以降も続く可能性があると分析しているからです。

このように、相場見通しにおいて、リスナーの皆さまにも、わかりやすい目印の提示と、相場見通しにもとづいた注目銘柄の選定をこころがけて、「株イキ!」に取り組んでおります。

この番組は、リスナーの皆様とのキャッチボールでやろう!ということで、2018年以降は、内容を通常放送として1部、リスナーの皆様からの質問にお答えする2部制となり、2部には“自称、株イキ!の大ファン”でもあるスタッフの“声のお兄さん”も参加して、番組を盛り上げていただいております。

私個人としては、日本の株式投資に、もっとママさん投資家が参加していただけるように、食卓でも家族ぐるみで株式投資のうんちくを話せる投資家の方々が増えるような、わかりやすく、“役立つラジオ番組”にできればと思って、がんばっております。

私が中学から高校の頃、子供の世界から、大人の世界に入る時期に、先が見えない不安を、安心感に変えてくれた毎日放送(MBS)のラジオ番組の「ヤングタウン」。放送翌日は「昨日のヤンタン聞いた?」と、必ず友達との会話の中心になるくらい、とりこになった番組です。(※2018年にこのラジオ番組が復活。金曜日は、大好きなチンペイ(谷村新司)さん、べーやん(堀内孝雄)さん、キンちゃん(矢沢透)さんというアリスのメンバーがご担当)学生の頃に夢中になった「ヤンタン」金曜日のように、株式投資版の「ヤンタン金曜日」をめざし、お財布も厚くなるような番組になれたらという想いで引き続き頑張ってまいります。

ちなみに、昨年末までに「株イキ!」の放送を藤ノ井さんとともに、まる4年以上、207回お届けすることが出来ております。これは、支えていただいている、リスナーの皆様、FPOのスタッフの皆様のおかげで、感謝しております。2020年が、皆さまにとって、良き年になりますように。

▼WEBラジオ番組『週刊 株と共に生きる!』略して株イキ!

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